こんにちは。
ロボットの情報を発信する、製造DX.comです。
今回は、外観検査についてお届けします。
意匠設計をされている企業様は必見ですので、ぜひご覧ください。
もくじ
外観検査とは?
外観検査とは、たとえば、自宅で家電製品を買ったとき、傷がないか念入りにチェックする人は多いと思います。
最近は使わないモノをフリマアプリなどで売る機会も多いですから、傷はとくにチェックすることだろうと思います。
そこで、新品なのに傷があったり、汚れていたりの場合は、返品になります。そんな製品における外観のチェックを外観検査と呼びます。
もちろん傷や汚れだけではなく、プリントずれや色の変化、異物混入などもチェックすることもあります。
外観検査の自動化の必要性
製造者は、付着、汚れや傷、異物混入などがないか、外観検査を念入りに行う必要があります。生産台数によりますが、製造業になるととてつもない数の外観検査をしなければなりません。神経を使う工程な上に、人が目視で検査すると、時間とともに集中力が落ちて、見落としが出る可能性があります。
初期不良および外観検査は、見落としがあると信用問題です。ただし、大量生産する場合は、検査数も増えるのでスピードを速めつつ、生産性を大切にしながらも、丁寧に行っていく必要があります。
外観検査がOKなものをNGとしたり、反対にNGのものをOKとしたりするのも、どちらも正しい検査ではありません。常に正しい検査を行うために自動化と省人力化が必要不可欠あり、自動かを行うことによりチェックやり方や項目を作業員に指導する手間も削減することができます。
自動化にあたって、出荷直前だけ外観検査すればいいというものではなく、原材料の受け入れ、中間検査や最終検査があって、出荷前検査があります。よって外観検査は各工程において必要になってくるのです。
外観検査を自動化する場合の、3つのパターン
外観検査を自動化する場合、3つのパターンが考えられます。どれも、NG品をどう扱うかということで、カメラとセンサーで瑕疵をチェックした結果、誰がどうNG品を取り扱うか、みていきます。
(1) 人がNG品を除外する
カメラやセンサーで検出した警報で、検出担当の人がやってきてNG品を除外します。この場合は、いちいち製造ラインがストップしてしまうという欠点がありますが、人が見て二度目のチェックもできるので、外観検査の信頼が向上します。また、カメラとセンサーのコストしかかからないので、比較的安価に構築できるというメリットがあります。
(2) ロボットがNG品を除外する
カメラやセンサーが異常を検出し、ロボットのコントローラに対して、異常が起きたので除外してほしいと指令を出します。そこで、ロボットがNG品を取り除いて、仮置き場に返します。これなら、製造ラインは止まりませんので、人が取り除くよりもスピードは落ちません。ただし、製造ラインのスピードは、異常検出の手間がある分だけ落ちます。
(3) NG用の生産ラインを持ち、自動で除外する
製造ラインを止めず、スピードも落とさないためには、自動で除外するのが一番です。カメラやセンサーが傷を発見した後、画像処理装置が異常ラインに切り替える指令を出し、自動でNGラインに切り替わって、NG品がNGラインに流れていきます。その後、すぐさま次の品物が来ますので、正常ラインに品物が戻ることとなります。
外観検査はどのようなときに使える?
外観検査は、以下のようなシーンで使えます。
(1)本数チェック・・・パッキングの際に、本数が仕様通りになっているか
(2)色落ち・・・シートを製造した際に、表面に傷や色落ちがないか
(3)表面の傷・・・半導体の表面に傷がないか
などです。
(1)は画像検査で対応できます。製造ラインを画像認識し、商品が流れてきたら、照明をあてて撮影して画像化し、グレースケール化したあとに、解析を行います。みえた画像の数が仕様と一致すれば、OK品で、合わなければパッキングに失敗していることとなります。
(2)も画像検査で対処できます。
照明を下部にあてて、撮影します。傷があると、一時中断してマーキングも行います。その後、作業員が取り除き、製造を再開します。
(3)は、パターン認識を使って対処します。
半導体は表面がつるつるではなく、チップが大量に乗っているので、画像認識でグレースケール化しても、異常はみつかりません。そこで、パターン認識して半導体の表面のパターンと異なるものが検出されれば、それは傷かなんらかの瑕疵となります。
まとめ
今回は、外観検査の自動化、ロボット化についてみてきました。外観検査は、信頼に関わる大切な部分です。外観検査は人手でも対処できますが、やはり自動化・ロボット化するのが理想的です。
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