RIPSのドキュメント作成例!約30種類をフェーズ・プロセス毎に解説
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突然ですが、産業用ロボットを操作するには特別な条件が必要だということはご存じでしょうか?実は労働安全衛生法により、特別教育を受けることが義務付けられているんです。といってもそこまで難しいものではないのでご安心ください。あくまでも安全管理のための「特別教育」と呼ばれる訓練を受け、作業員全員が知識と安全意識を持った上で、作業していくことを目的としたものとなっています。
もくじ
ロボットは重いものを高速で搬送することができます。これは、ロボットが高出力であることを表し、仮に人が接触した場合は取り返しのつかない大きな事故に繋がります。工場などに導入されるロボットにはいくつかの種類があります。
人と同じ空間で作業をサポートしたり、仮に人と接触しても安全な設計になっているのが『協働ロボット』。ハイパワーで製造現場にて大活躍してはくれるものの、万が一事故が起きれば甚大な被害に繋がるのが『産業用ロボット』です。これらはそれぞれ一長一短の特性を備えており、現場の状況やユーザーのニーズによって活用方法も変わってきます。
前者の協働ロボットはそもそも人と一緒に働くことを前提としているので、特別教育は不要で誰でも扱うことが可能です。しかしながら安全管理が不要ということにはならず、たとえ協働ロボットであろうと事故のリスクが0というわけではありません。以上の理由からロボットに携わる仕事をするのであれば「特別教育」は必ず受講しておくべきものだと言えるでしょう。
また、特別教育については厚生労働省公式サイトでも情報が公開されているので一度目を通しておくと良いでしょう。
『 厚生労働省 特別教育について 』※外部リンク
特別教育は、「安全衛生特別教育規程」の第18条(教示)と第19条(検査)で内容が決まっており、教示と検査という項目があります。以下、1例として川崎重工業様の内容をまとめました。
教示とはティーチングのことです。つまり、産業用ロボットに動作やスピードを教え込んで思い通りに動かす方法を学びます。教示には学科と実技があり、法律についても学ぶ必要があります。
引用元:『 川崎重工業 産業用ロボットの「特別教育」とは? 』
一方、検査はメンテナンスの方法です。こちらはロボットの構造についても学ぶ必要があり、部品の知識も必要になってくるので教示よりも少々時間がかかります。
引用元:『 川崎重工業 産業用ロボットの「特別教育」とは? 』
こうした学習を通じて産業用ロボットをスムーズに扱い事故を未然に防ぐ方法を学んでいく必要があるのです。
労働安全衛生法は、労働者のための法律でありながら同時に職場全体のためのものでもあります。よって、とくに産業用ロボットを導入するような製造現場では厳密な運用が求められ、オペレーター全員が特別教育を受ける必要があるとされています。違反した場合は罰則・公表もありえます。
また、上述の通り、講義・講座の内容が定められているので、所定時間を満たす必要があります。これは、運転免許を取るのに学習時間が定められているのと同じです。しかるべき学習を通じて職場の安全衛生に貢献していく必要があると同時に、作業する人自らの安全を守ることにもつながるのです。
産業用ロボット自体非常に高額になりますので、ついついそちらにばかり目が行きがちですが、人件費や教育コストも馬鹿にできません。特別教育は必須なので、まずここは会社が負担する必要があります。つまり、教育を受ける人員が現場に入れない間の代替の人件費、交通費、講座受講料など、さまざまな教育コストがかることを忘れないようにしなければなりません。
それを売上に転嫁していく必要もありますので、産業用ロボットを導入するには緻密なコスト計算が必要となります。ただし、正しく導入できれば原価が下がって利益率が大幅に改善することはほぼ間違いないでしょう。よって、仮に「コストが掛る」と思っても、導入には前向き検討するのが良いと思われます。企業である以上は売上を最大化していくという課題がありますので、産業用ロボットの導入をぜひ検討してみてください。
いかがだったでしょうか?
今回は産業用ロボットの安全管理・特別教育についてお話しました。教育は法律で定められているので、どこで講義を受講してもそれほど内容に差はないと思われます。しかし、法定時間をクリアしているかだけはチェックしないと、二度手間になってしまうので注意が必要です。また、産業用ロボットを導入するにあたってそれに付随する教育コストの存在は忘れてしまいがちです。そうしたコストを鑑みて総合的な判断から産業用ロボットの導入を検討してみてください。
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