中国におけるスマート工場4つの具体的事例とその背景
- #スマートファクトリー
こんにちは。
産業用ロボットの情報を発信する製造DX.comです。
今回は、産業用ロボットとは少し違って、協働ロボットというものについてお伝えしていければと思います。
協働ロボットとはどのようなロボットで、産業用ロボットとはどう違うのか。
そして、協働ロボットが今、どうして増えているのかなどについてお届けしていきます。
何をきっかけに、協働ロボットが増えたのでしょうか?
もくじ
ロボットと聞くと何を思い浮かべますか?
私たちのロボットに対するイメージは、マンガやアニメに影響されていたり、テレビや展示会でみかけた小型で動作するロボットを思い浮かべたりするかもしれません。
実はロボットの定義は、「移動性、個体性、知能性、汎用性、半機械半人間性、自動性、奴隷性の七つの特性をもつ柔らかい機械」となっています。(NEDOより)
産業用ロボットは、ロボットのひとつの種類であり、主に製造業の生産現場で活躍します。必ずしも手足と下半身があるわけではなく、アームだけあるものも立派な産業用ロボットです。
しかし、ロボットが生産現場で働くには、いくつかのルールが必要です。ルールの取り決めがないと故障したり事故が起きたりしたときに、大惨事になってしまいます。収集がつかなくなるのです。
ルールのひとつに、「安全柵」があります。産業用ロボットが動く半径内に安全柵をおいて、人間がはいれないようにして、ぶつからないようにするものです。そして、安全柵を置かなくても動かせるのが、協働ロボットということです。
協働ロボットとは、産業用ロボットの小型化が進んだものの、動作は産業用ロボットよりも遅いのが現在の大きなデメリットです。
生産工程に入れづらいものになっています。
サイクルタイムの兼ね合い上、協働ロボットが活躍できる工程や作業は限られています。なおかつ細かい動きや臨機応変な動きに対応できるようになったものなのです。
それにともない、法律が緩和されて、柵なしでもロボットと一緒に人間が働けるようになりました。
人との共同作業をするために生まれたのが、協働ロボットです。
小さく軽く、ティーチングも簡単になって、一気に普及しています。
では、協働ロボットが普及する理由を掘り下げていきます。
まず、ティーチングがより容易になりました。
コンピュータは進化するわけですが、それはプログラミングの領域でも同じなのです。
システムが技術革新と競争によって進化し、より簡単にティーチングできるようになりました。
ティーチングは従来、非常にコストがかかるものでした。
産業用ロボットは動作してはじめて完結するわけですが、その動作を組み込むのに、最大限に安全性や予期せぬ動きに配慮して行わなければならないからです。
そのため、何度も何度もテストを繰り返す必要があります。
それが、システムが進化して、パッケージなどである程度のティーチングを吸収できるようになり、何度も同じ実装をしなくても済むようになっています。
これによって、ティーチングの容易さがアップし、コストも下がりました。
協働ロボットはダイレクトティーチングと呼ばれる、ロボットアームを直接動かし、動かした動作を覚えさせるという仕様が特徴的で、代表例がユニバーサルロボットです。
進化するのはプログラミングだけではありません。
よりスマートになり、安全性が高まったのです。
安全技術が進化し、各メーカーが競って事故防止に力をいれたことで、よりセーフティになりました。
安全技術の高まりを後押ししたはISOでもあります。
国際標準規格が、リスク評価を再定義して、リスク評価手法を整備しました。
これにより、メーカーの競争には拍車をかけることとなりました。
安全性を高める方向に産業用ロボット技術が進化したことで、協働ロボットが広まるきっかけとなったのは間違いありません。
FANUCの協働ロボットはロボットのフレームにスポンジをつけて、万が一ぶつかってもいたくなく、そのスポンジが衝撃を判断し停止するといったロボットもあります。
そして、もっとも大きな協働ロボット発展のきっかけが、国による法律の規制緩和です。
従来、80W規制というものがあり、80W以上の出力を必要とする大きな産業用ロボットは、人間と一緒に働くことができませんでした。
しかし見直しが行われ、80W以上の大型産業用ロボットでも一緒に働けるようになったのです。これによって、より柔軟に、狭いスペースでも産業用ロボットを設置して、コンパクトにロボットが動けるようになりました。
こうした見直しが、協働ロボットの発展に拍車をかけるようになったのです。
今回は協働ロボットについてみてきました。
協働ロボットとは、安全柵なしでも稼働できるロボットのことで、人とより近い距離で働けます。その裏側には、技術の進歩や法律の緩和があり、全体としてロボット技術は大きく進化しているといっていいでしょう。
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