ハンドリングロボットとは?その種類や導入事例などを詳しく紹介
- #パレタイズロボット
こんにちは。
産業用ロボットの情報を発信する製造DX.comです。今回は、ロボットビジョンについて、活用のメリットについてお届けしていきます。と同時に、生産工程を完全自動化するためには何が必要かも確認していきます。
ロボットビジョンは、文字通りロボット+ビジョン(目)で、生産ラインにロボットと目が導入されることで、劇的な生産性の向上や利便性をもたらしてくれるものです。そうでありながら、「難しい」「設定に時間がかかる」「調整が大変」というイメージもあるロボットビジョン。確かに複雑な印象がありますが、実際は逆に楽になることは間違いありません。
もくじ
ロボットビジョンを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
その前に、産業用ロボットの特徴として、生産ラインには同じサイズ、同じ位置、同じ形状のものが流れてくることを前提に動いています。それを前提として、あらかじめティーチングされた動きを繰り返すのが、産業用ロボットです。仮に、想定外のものが流れてきた場合は、対応できません。部品がきちんと動くようにティーチングし、また治具も製作して、ライン作りをする必要があるのです。
このため、生産ラインの体制構築は、非常に時間と手間がかかるものでした。そこで対応できるためのツールがロボットビジョンです。ロボットビジョンを導入することで、人が目で見て取り除いたりチェックしたりしていた不揃いの生産ラインを、無人化することができてしまいます。
これによって、生産ラインにいちいち人が張り付いてチェック、という作業が不要になるのです。それは決してリストラなどのネガティブな人の削減を意味するのではなく、もっともっと有効な場所に人員を配置するために必要な配置換えなのです。この人材活用も、ロボットビジョンの導入メリットのひとつです。
では、ロボットビジョンの生産体制を構築するには、どうしたらいいのでしょうか。
(ロボットビジョンをメーカーに発注し、できあがった産業用ロボットに組み込みをする工程は省きます)
ロボットビジョンがなかった今までは、ティーチングを行って、座標軸の修正や指定がなければちゃんと生産ラインが稼働しませんでした。キャリブレーションの作業を、いちいちしなければならないので、そのたびにラインが止まって稼働率が下がっていました。
しかしロボットビジョンがあれば、このキャリブレーションが自動化できます。なぜなら、ロボットビジョンは、画像認識して対象物を見分けて、それぞれオートキャリブレーションでしかるべき動作が可能になるからです。時間がかかっていた作業がすべて自動化されるので、作業のクオリティにばらつきも生じませんし、自動で完了します。
ロボットビジョンは、精度が悪ければ意味をなしません。形状がおかしかったり角度がずれていたりする製品を見逃してしまうと、最終検査が大変になるので、余計に手間がかかってしまうのです。生産性を高めるのが目的ですから、精度は非常に大切になってきます。
ロバスト性を確保するために、位置、重なり、濃淡、ノイズをフィルタリングし、しっかりと識別してさまざまな文字や色や形に対応できるロボットビジョンを選定する必要があります。
これによって、安定した検査が可能になり、最終工程まで一気通貫で産業用ロボットが作業し、完全自動化になります。
ロボットビジョンは、ただ識別するだけでは意味がないので、ピッキングと組み合わせることで大きな威力を発揮します。パレットによる位置を決めなくとも、画像のセンサーが自動で場所を決定し、同時に検査もできます。よって、AIコントローラなどと組み合わせれば設定に時間がかからないので、立ち上げ時間も工数がかなり削減できるのです。
たとえば、食品工場の小袋を梱包する作業などに使われます。従来、段ボールに箱詰めするときは人が行っていたのですが、産業用ロボットの方が正確かつ速く、大量にできて、人も適切な場所に再配置できます。
このように、ロボットビジョンは、雑然とした生産ライン上の製品を整えてピッキングし、整理して箱詰めするなどの工程に使用可能です。キャリブレーション、画像センサー、現場でのティーチング、そして人へのティーチングなど、さまざまな課題を乗り越えてくれます。
こうしたロボットビジョンの導入に対して、少しハードルの高さやコスト面での懸念があるのではないでしょうか。しかし、ロボットは普及に当たって、どんどん便利になっていますし、コスト面も下がっています。
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