協働ロボットを安全に運用するポイントは?安全規格や規制について詳しく解説
- #協働ロボット
こんにちは。
産業用ロボットの情報を発信する製造DX.comです。
マテリアル・ハンドリング(マテハン)について今回はお届けしていきます。
製造業や物流の現場では、マテハンは欠かせません。マテハンはモノを運ぶ行為そのものを指します。そのマテハンについて、ロボット活用をみていきます。
もくじ
マテハンとはマテリアル・ハンドリングの略で、モノそのものを移動させる際の業務のことです。マテハンは重要で、特に効率化に関わっています。よって、このマテハンをロボットに置き換えると、著しく生産性が上がるのです。ただ、マテハンを自動化する際に、どのようにしたらいいかわからないと思いますので、今回はマテハンの導入についてみていきます。
工場や物流倉庫では、原材料・仕掛品・完成品といったさまざまな“モノ”が発生します。その移動に関わるのがマテハンです。保管も仕分けもありますし、積み込みと取り出しもさまざまな動作が関係してきます。
このマテハンに人手が取られていると、非常に効率が悪いので、自動化することが生産性向上にとって大切です。
では、マテハンを自動化するにあたって、どのような機械が必要になるでしょうか?代替できる機械の種類の例を挙げてみます。
●スライダー
●スカラロボット
●ソーター
●ピッキング
●自動化倉庫
などがあります。
マテハンを自動化するメリットが多くあるのは明らかです。しかし、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
まず自動化されますので、事故が圧倒的に減ります。人がマテハンすると、どうしても事故の元です。危険ですし、いままでだって数多くの事故がニュースで報道されてきました。しかし、マテハンを自動化することで、まず機械なので予期せぬ動きをしないため、想定外の事態が起こりづらいため事故の確率はとても減ります。
自動化したといっても、事故はありえるのですが、それでも工場は産業用ロボットのまわりに安全柵を張り巡らせることで、事故の予防につながります。
そして、そもそも人が働くことがありませんから、人件費はカットできます。全自動化は人件費を大幅に下げてくれるのです。産業用ロボットが動けば、24時間体制で疲れることなくマテハンできますので、ミスもないですしスピードも速いです。しかも、安定しているのでマテハン機器によって24時間体制で動かせれば、人件費も下がってくれるので資金をほかのことに使えます。
もっとも大きなメリットが、生産性の著しい向上です。スピードが上がり、コストが下がって、ミスも減って、安全で。その行き着く先は生産性の向上です。いま、国内の最優先課題として生産性の向上が挙げられます。日本の労働環境は、長時間労働で残業が多く、有給の消化率も低くて、仕事で健康を害してしまう労働者も多くいます。
工場の労働環境は、歴史的に労働法や労働基準法を生み出した仕事でもあります。生産性を数値で測るのも、工場からやってきた文化です。日本生産性本部の定義によると、生産性とは
生産性 = 産出(output) / 投入(input)
参考;
で定義できます。
その生産性は、投入が減って産出が上がれば、一気に向上しますので、この数値を意識しながら、マテハンの導入を進めるといいのではないでしょうか。
マテハンは非常に生産性を高めてくれますが、反面、自動化によるデメリットも存在します。導入は進めるべきですが、デメリットにも注視しなければなりません。
マテハンは何でも運べるわけではないのです。対象物が決まっていて、フレキシブルに対応しようと思ったら、コストもかかります。対象物が変わるならシステムの見直しも必要で、ティーチングをやり直す必要もあります。
産業用ロボットですので、事故やトラブルの際には被害が甚大になります。完全に工場の生産工程に組み込まれているので、出荷できなくなるだけでなく、人がけがしたり、機械が故障したりと、何かと大変です。
産業用ロボットは大きな資金を必要とします。産業用ロボットの導入は、単純作業から順番に入れていくとよく、その際には、マテハンは導入の第一選択になります。ただ、かかるコストも大きく、ROI(投資対効果)をみながら、慎重に導入を進めていきましょう。
産業用ロボットにはティーチングというプログラミングを教え込む作業が必要です。そのティーチングがない、つまりティーチングレスなロボットも存在します。ティーチングレスロボットは、マテハンの際に、自動仕分け機などを使い、物流倉庫の自動化を行っている倉庫は存在します。
デメリットを持ちながらも、それを上回るメリットがあるのが産業用ロボットによるマテハンです。
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