ダイカスト製品の検査工程を自動化して良品率を10%以上向上!ーロボット導入事例31
- #垂直多関節ロボット
製造DX.comでは工場自動化の事例を紹介しております。参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに初めての方でも問題なくご覧いただける記事制作を行っております。
もくじ
労働者の高齢化による人手不足と、作業効率の低下
一般的にビルを運営しているオーナー様と、ビルを清掃している会社は異なることが多いです。ビルのオーナー様が清掃のプロフェッショナルである清掃会社様と契約して、きれいなビルを維持しています。ですから、清掃会社様が「作業をロボットに置き換えたい!」と思っていても、ビルには利用者がたくさんいらっしゃることもあり、高い安全性が要求されるため、施設オーナー様との調整が必要不可欠となり、業界全体としてもあまり自動化が進めづらい状況でした。
また、ビルの中には当然、階段やトイレ、ガラス清掃もあるため、どこをロボットが掃除して、どこを人間が掃除するのか、そしてまたそれが効率の良いものなのか、などの人とロボットの作業の役割分担の適正化の検証が必要でした。
今回の事例では、ロボットSier様が安全措置や人手による清掃業務との役割分担の最適化等について分析した結果、ビルの中にあるいろいろな場所に対して、床の除塵に絞り導入しました。安全性の確認には、県が設置したロボット実証フィールドを利用し、実際にロボットを動かして、安全であることを実証しました。
一部の地域では、県が自動化に力を入れており、ロボットの実証実験が行える環境が設けられていることがあります。自動ロボット掃除機は、お客様や作業員がいる空間での運用が多いため、一般的には高い安全性が保障されていますが、初めての導入や、業界全体でも自動化が進んでいない(同業他社様の中にも実績がない)場合には、今回のように実証はとても大切なことです。
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
清掃業務においての自動化で一番の効果は、不具合がない限り“必ず全箇所を綺麗にできる(品質の向上)”だと思います。人間による作業はどうしても見落としや、やり忘れなどのバラツキが発生してしまいます。
しかし、ロボットの場合、プログラムされた領域をプログラムされた速度や回数で掃除することができます。ビルのようなフロアが複数階あったり、複数の掃除領域が要求されている場合は、その素晴らしい品質の高さがより顕著に表れると思います。
※参考動画は本案件のロボットシステムではありません
いかがだったでしょうか?今回の事例の場合、高い安全性を要求されていました。そういった場合は、いきなり全てを自動化するのではなく、各作業を分析し、確実に安全な運用ができる箇所から検討すると良いかと思います。
また、ロボットSier様は今回のような事例をたくさん蓄積しており、想像以上にロボットの自由度は高いので、みなさんの職場の課題解決のハードルを大幅に下げていただけるのではないかと思います。一歩踏み出して、ロボット導入を検討を進めることにより、飛躍的な成果を収めることにつながることでしょう。
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