【ロボット導入事例】人とロボットが協調したチルド麺盛付工程!既存ラインを活かし協働ロボットを導入
- #垂直多関節ロボット
製造DX.comでは工場自動化の事例を紹介しております。参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに初めての方でも問題なくご覧いただける記事制作を行っております。
もくじ
パウチの配列が乱れた状態、また対象物が非常に柔らかいため自動化が困難だと思っていた
今回の事例のエンドユーザー様は、レトルト食品を扱っていました。導入対象の工程では、箱詰めを行う機械であるカートナーへレトルトパウチを整列させ供給する作業を人手で行っていました。当然ですが食品では、殺菌工程が必須であり、今回の事例の包装工程の前にも殺菌が行われています。
殺菌中に殺菌液の水流や浮遊によりトレーの中で様々な方向にパウチの配列が乱れた状態となっているため、対象工程の自動化が進まない状況でした。また、殺菌液により表面が湿っていること、液体も含んだ食品パウチなので掴む物自体が非常に柔らかいため、エンドユーザー様はロボット導入が困難と考えていました。
今回の事例では、カートナー供給を高速で行わなければならないため、パラレルリンクロボットが選定されました。他のロボットタイプと比較すると高速かつ正確なところが長所といえます。デメリットとして、他のロボットと比較すると高価なことがあげられますが、今回の事例のようにパラレルリンクロボットの長所とマッチしている場合は、他のロボットより大きな成果を得られることができます。
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
今回の案件の工程は、従来、作業員の熟練度によってもバラツキがあり、100~130袋/分の供給量だったのに対し、ロボットシステムの導入により、供給量が120~130袋/分まで向上することに成功しました。供給量は稼働率に大きく影響するため、本来の目的だった『過酷作業から作業員の解放』のみではなく大きな成果を得られることができました。
作業員の配置環境が高温であったり、きつい姿勢であったり、いわゆる3K(きつい、きたない、危険)であることは、作業員の離職にもつながりかねません。貴重な人材を失ってしまわぬようにするためにも、ロボット導入を進めていきたいですね。
※参考動画は本案件のロボットシステムではありません
いかがだったでしょうか?産業用ロボットはランダム配置に対してもカメラでしっかりと識別して、人間では不可能とされる常に一定の速さで整列することができます。今回の事例のように適材適所のロボットタイプを選定することで、想像をはるかに上回る効果が出せることと思います。
また、ロボットSier様はたくさんの知識を持っており、ロボットに更なる自由度を持たせることができます。みなさんの職場の課題解決のハードルを大幅に下げていただけるのではないかと思います。一歩踏み出して、ロボット導入を検討を進めることにより、飛躍的な成果を収めることにつながることでしょう。
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