【ロボット導入事例】精肉のトレー盛付工程をロボット化!衛生環境、生産性を向上させて消費期限を延長
- #垂直多関節ロボット
- #直交ロボット
製造DX.comでは工場自動化の事例を紹介しております。参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに初めての方でも問題なくご覧いただける記事制作を行っております。
もくじ
従来の自動機器では汎用性の高い機器がなかった
今回の事例のエンドユーザー様は、お弁当やお惣菜を扱っており、いわゆるコンビニ弁当のようなプラスチックの容器で包装していました。さまざまな商品を扱っていて、大きさも高さも異なり、多品種になっていたため、人手での作業を採用していました。
しかし、食品は改廃サイクルが短く、そのたびに作業員への教育が必要な課題があります。従来の自動機器は単一商品であれば自動化が可能でしたが、汎用性の高い機器がなかったため、自動化ができませんでしたが、ロボットなら多品種対応ができることを知り、今回導入を検討しました。
スカラロボットは上下の動きにとても強く、垂直多関節ロボットと比べると作業速度も速いです。上下の動きに強いので、今回の事例のように、蓋を押込む作業ような作業は非常に適しています。今回の事例の場合は、対象が多品目だったため、正直なところ、1つのハンドでは対応ができないと判断されました。
しかし、複数のハンドを開発するのは高コストであり、運用時も交換が不自由です。そこで今回の事例では、専用アタッチメントが簡単に交換できるハンドを開発。ハンド先端をワーク(容器)の形状に合ったアタッチメントにワンタッチで交換できるようになりました。これにより、コストを削減しつつ、多品種対応に成功しました。
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
ロボット導入による生産性向上は勿論ですが、流出不良が防止できたのは非常に大きな成果です。今回の事例の場合であると、蓋の閉め忘れ(一部閉まっていない)や、力をかけすぎて容器が破損してしまっているなど、人手ではコントロールできない点をロボットは改善することできます。
※参考動画は本案件の作業ロボットでありません
人手であれば、様々な工程に対応できることは事実です。自分で考え、自分で動くことができるのは、人間の強みだと思います。今回の事例のように、改廃サイクルが短く、多品種である場合は、なおさらロボットに代替するのは躊躇しますよね。
2点、考えていただきたいことは、『作業員の急な退職や配置転換により、生産効率がどうなるか』、『製造物の変更があったときに、作業員の教育の手間はどのくらい必要か』。特に前者は、非常に重要です。意識の高い社員は、ステップアップのため、転職や部署異動を考えることが多いです。『生産効率は問題ないけど、人の出入りが激しい』という部門、工程には、ロボットシステムという抜本的な解決方法が必要不可欠だと思います。
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
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