【ロボット導入事例】きのこの栽培施設での収穫、加工&梱包を自動化
- #垂直多関節ロボット
製造DX.comでは工場自動化の事例を紹介しております。参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに初めての方でも問題なくご覧いただける記事制作を行っております。
もくじ
多品種少量生産に対応できる自動化が実現可能か分からなかった
食品製造の製品のパレタイズ作業においては、多品種少量生産で製品サイズも様々なことが多いです。そのため、制限が発生する可能性のある自動化が行えませんでした。今回のエンドユーザー様は、梱包後の12kgほどの製品を作業員が1日に600~700箱搬送を行っていました。結束機からハカリへ移動させるため、コンベア等での搬送はできず、重量検査後、パレタイズ作業まで全て人手作業で行っていました。
本工程を自動化するためには、重量検査装置、製品認識設備、パレタイズ装置が必要でラインが大型化してしまうことを懸念されていました。しかし、ロボットSIerにご相談いただいた際、スペース上問題がないことが確認できたため、自動化検討進めました。
ロボットシステムの小型化のミソとなるのが、“ロードセル”です。ロードセルとは、力(質量、トルク)を検出するセンサです。入力のあった力を電気信号に変換することで、質量を測ることができるため、重量検査装置を担うことができます。今回のシステムの流れは、以下のようになります。
画像処理カメラも、ロードセルもパレタイズロボットに搭載することにより、ユーザー様が懸念していたシステムの大型化を解消することができました。
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
※参考動画は本案件のロボットシステムではありません
今回のエンドユーザー様は、当初『重量検査装置、製品認識設備、パレタイズ装置』全て個別で用意する必要がある認識でした。勿論、ご要望があれば、装置や機器を分けることが可能です。
しかし、今回の事例のように、パレタイズロボットに重量検査、製品認識のどちらの機能も織り込むことができます。
ロボットSIerへご相談される際は、”導入したいもの”を伝えるのではなく、目的と”自動化したい工程・作業”を伝えることが重要です。”導入したいもの”を最初に伝えてしまうと、認識ズレの元となります。ロボットSIerの担当者もバラツキがあるため、そのまま検討を進めてしまう方もいます。検討終盤で認識がズレていて、やり直しになり、設計工数が増えてしまっては、SIer側もユーザー様もデメリットしかありません。
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
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