ダイカスト製品の検査工程を自動化して良品率を10%以上向上!ーロボット導入事例31
こんにちは!産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
今回も、ロボット導入事例を掲載していきます。
参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに嚙み砕いてまとめていきます。
みなさんの困りごとに対しての解決方法となれば幸いです。
もくじ
①主な導入内容
【導入内容】
・ダイカスト鋳造機で生産した製品を、完全全数検査出来る生産システムをロボットを使って確立
・本導入生産システム設備を通じて、若手システムインテグレータ育成の自社システム構築
【企業情報】
・中小企業
・製造業(非鉄金属製品・アルミニウム製品)
【導入工程情報】
・成型工程・鋳造工程(外観検査)
・生産性の向上
②導入前(生産現場の課題)
今回のエンドユーザー様はダイカスト鋳造機でアルミニウム製品の製造を行っていました。
ダイカスト鋳造とは、金型鋳造法のひとつで、金型に溶解した金属を圧入することにより、
高い寸法精度の製品を短時間に大量生産する鋳造方式のことです。
自動車のエンジン部品などにも使われていて、鋳造の産業革命ともいわれています。
そんなダイカスト製品ですが、高い寸法精度とはいえ、バラツキは存在します。
また、流し込む湯の温度、射出速度などのバラツキによっても不良が発生する場合があります。
そのため、従来、検査員を3~5名配置して、目視で検査を行ていました。
検査自体、定型的な作業だったため、生産性向上を図り、自動化を検討しました。
③ロボットシステムの導入
【主な導入製品】
・垂直多関節ロボット
・画像処理カメラ
・コンベア
・検査システム
今回は、検査ということで一般的なビジョンセンサを活用しました。
また、検査結果の数値データは全てシステム内に記録されていて、
更なる品質を図ることができました。
成型後~検査、製品箱保管までの一連の作業を完全自動化することに成功しました。
④自動化による効果
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
【主な効果など】
投資回収年数 :約2.7年
生産性 :約1.8倍
導入部門人員 :2人削減
効果 :500万円/年
その他の効果 :単純作業からの解放、良品率の向上
※参考動画は本案件のロボットシステムではありません
⑤最後に
検査工程を自動化することで、良品の数が必ず増えます!
これは、今まで検査していた人が悪いわけではなく、
ロボットが非常に高いため、良品通過率が向上するとされています。
人による目視の検査の場合、あいまいな判定はNGとします。
それは、製品ロスよりも品質不良が発生させたときのリスクのほうが高いためです。
品質不良が発生した場合、そのロットを全て再検査したり、
最悪の場合、世に出回っているものを全回収なんてことも発生する可能性があります。
ロボットによる検査の場合、設定した寸法、条件からなる判定基準を持っているため、曖昧さがありません。
また、簡単にエビデンス(検査結果)を残すことができる点も大きなメリットですね。
ロボット導入のお問い合わせは製造DX.comまで
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
無料で、有料級の限定コンテンツを配信中!
メールマガジン「製造DX.com-Plus」の登録はこちらから
製造DX.comでは、製造現場の生産性向上に役立つ先進的な情報を発信するメールマガジン「製造DX.com-Plus」を配信しています。メールマガジン読者限定の情報を配信しておりますので、ぜひご登録ください!
運営会社について
製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションは製造業に特化した生成AI「SPESILL(スペシル)」を提供しています。製造DX.comでは生成AIに関する研究開発の成果を投稿しています。