【ロボット導入事例】人の勘やコツに頼っていたゲージ測定をロボット化!協働ロボットによりライン導入も可能
- #協働ロボット
製造DX.comでは工場自動化の事例を紹介しております。参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに初めての方でも問題なくご覧いただける記事制作を行っております。
もくじ
人手による作業は非効率であり、大量生産に不向きという
今回のエンドユーザー様は航空機用のエンジン部品の製造を行っていました。扱っていた製品は金属部品で、マシニングセンタを用いて加工を行っていました。マシニングセンタとは様々な加工に必要な工具を装着しており、それらを自動で交換しながら、自動で金属などを加工する工作機械です。一般社団法人日本工作機械工業会では、以下のように定義されています。
『 中ぐり、フライス削り、穴あけ、ねじ立て、リーマ仕上げなど多種類の加工を連続で行えるNC工作機械 』
そんな加工を完全に自動で行えるマシニングセンタ、従来の加工機同様に、母材の脱着が必要という欠点があり、脱着作業を作業員が受け持つ必要がありました。今回のエンドユーザー様、マシニングセンタを複数機扱っていたので、その分比例して人員を確保必要がありました。また、人手による作業は、加工時間等を考慮しながら動く必要があったため、非常に非効率であり、大量生産に不向きという課題がありました。
今回の事例では、6台の並列しているマシニングセンタ間に、スライド可動式の架台を敷き、ロボットがその軸上をワークを持って搬送するシステムを制作しました。マシニングセンタへワークをセットし、マシニングセンタによる自動加工が終了したら、また、ロボットがワークを取り外し、新たなワークをセットする一連の流れの完全自動化を実現しました。更に、ロボットにレーザーを用いたビジョンセンサを内蔵することで、取付精度を高め、品質の向上、安定を実現することができました。
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
生産性が格段に向上し、導入工程の作業時間を7時間から2時間まで削減することができました。
※参考動画は本案件のロボットシステムではありません
ロボット導入は、今回の事例のように、従来の前線で稼働していた自動機器の能力を更に向上させることができます。今回の事例の場合、24時間ほぼ無人で運転が可能になり、作業者の2時間の作業は、加工で排出された切粉の回収等の作業のみとなりました。せっかくマシニングセンタ等で加工を自動化しているのであれば、着脱作業も自動化し、工程の完全自動化を図っていきたいですね!
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
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