製造業におけるデジタルツインの活用方法!3つのメリットでDX推進
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
最近プライベートでARやVRを体験する機会も増えてきました。ARやVRが利用できるようになり、ゲームや動画鑑賞なども世界が拡がったというイメージではないでしょうか。VRの動画もスマホとちょっとした機材があれば簡単に閲覧可能です。
もしかすると、あなたは「今の仕事にARやVRが応用できそう」と考えられたことがあるのではないでしょうか。製造DX.comはなかなかそのようなことが思い浮かびません。もっとビジネスセンスを磨くべく、日々取り組んでいますが・・・。
そこで今回は、製造業においてARやVRがどのように利用されているのかということについて、その導入事例など踏まえて紹介しましょう。
もくじ
ARとVRとは?
製造業でも利用可能な技術だった!
ARとVRは製造業にも利用可能です。ただし、現段階でARやVRを利用して直接何かを製造するということは難しい状況と言わざるを得ません。では、どのようなことに利用ができるのでしょうか。
ところで、ARとVRがどう違うのかがよくわかっていないのですが・・・
ARとVRの利用可能なシーンを紹介する前に、ARとVRがどのような技術で、現在はどのような用途で利用されているのかということを見ていきましょう。
ARとは「Augmented Reality」の略。日本語に直訳すると「拡張現実」ということになります。では、ARは具体的にどのような技術でしょうか。
最近はスマートフォンでもARを利用したアプリが人気です。ARアプリと言ってもピンと来ないかもしれませんが、実際の写真や動画にバーチャルの情報を重ねて表示すると言えばわかりやすいでしょうか。
たとえば、有名なアプリでは以下のようなものがあります。
特にわかりやすいのが「Pokémon GO」でしょう。カメラを向けると、現実にはいないはずのポケモンが画像の中に映し出されます。あたかも現実世界にポケモンが居るかのように思えるその技術がARです。こちらがポケモンGOのイメージ動画。
また、SNOWやFacebookのARエフェクトでは、写真を見る角度によって表示が変わったり、現実世界にはなかったものが加えられて表示されます。遊び心満載のアプリなので、多くの人が利用する人気アプリというのも納得です。
あなたも、知らず知らずの内にARを利用しているかもしれません。
Pokémon GOを利用したことが無い方はイメージできないかもしれませんが、一時期社会現象にもなったのでどのようなゲームかということは分かっていただけるでしょう。Pokémon GOはスマートフォンの位置情報を元にポケモンが出現するというものです。
このように、GPS機能など他の情報と組み合わせることで、ARの応用範囲は可能性が拡がります。
それでは続いてVRについても詳しく解説していきましょう。
VRとは、「Virtual Reality」の略です。日本語に直訳すると、「仮想現実」ということになります。一般的には、ゴーグル型のディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ・HMD)を使って、立体的な仮想空間の映像を表示させることが可能です。
仮想空間とは言え、360度どこでも手を伸ばせば届きそうなほどのリアルな映像となります。その秘密は、ゴーグルに搭載されたセンサー。センサーによって頭の角度や動作速度を検出することで、映像に反映させることができます。
VRでは実際にその空間に入り込んだような感覚に陥ります。それは映像だけでなく、ヘッドホンから出力される音声による影響も大きいでしょう。VRは映像と音によって仮想空間の中に入ったような体験が可能となる最新技術です。
では、ARとVRはどのような違いがあるのでしょうか。
ARとVRの違いを簡単に説明すると以下の通りとなります。
また、AR・VR共にメリットとデメリットがあります。製造業においてもAR・VR共に利用ができますが、それぞれの特長を上手く利用することができれば今までは想像の世界だったようなこともできるようになるでしょう。
製造業ではARとVRを上手く組み合わせることで、更に多くのメリットを生み出しています!
ARやVRは製造業では利用が難しいというイメージではないでしょうか。なぜなら、ARやVRはどちらも仮想的な現実空間を示すもので、逆に製造業は現実を示すものだからです。では、ARやVRは多くの可能性を秘めた新しい技術なのに、製造業では利用価値が無いのでしょうか?
ARやVRが製造業で利用できるっていうけど、ゲームをするわけじゃないですよね?どんなことができるんだろう?
実は、ARやVRを利用することで、以下のようなようなことができるようになります。
上記の例はほんの一例に過ぎませんが、それでも様々な利用方法があるということはご理解頂けたのではないでしょうか。それでは、上記のような使い方について実例を交えながら解説していきましょう。
VRを利用して安全教育を行っている企業があります。有名なのは、フランスのインフラ企業「Colasグループ」です。Colasグループは世界中で事業展開している超巨大企業。そんなColasグループが最も重要視しているのが安全教育です。
特に建設現場というのは、どれだけ安全に気を付けても危険と背中合わせになってしまいます。したがって、安全教育は非常に重要。業種は違ったとしても、あなたも安全教育を受けた経験があるのではないでしょうか。しかし、机上での安全教育というのはなかなか身に付きません。しかも、実際の製造現場で安全教育を行うというのも難しい話です。
そこで有効になるのがVRを利用した安全教育です。
Colasグループでは過去の調査により、社内で発生した事故の約60%に作業経験2年未満の人間が関わっていたことがわかりました。そこで、新人研修として、安全教育を行うことを決めたそうです。なお、Colasグループの安全教育は下記の動画のような形で行われています。
自動車製造で有名なフォルクスワーゲン(Volkswagen)では、ARデバイスを用いた車両修理に取り組んでいます。その結果、作業効率が93%改善されたというデータが得られたとのことでした。
具体的には、英国のサポートセンターとARによって視界を共有し、本社の専門家と密に連絡を取り合うことで作業効率が格段に上がったということです。サポートセンターとは言え、やはり本社の専門家の知識レベルには及ばない点も多いのでしょう。初期段階のテストで改善できる見通しが立ったことで、その後英国内の各地域でARを導入することが決定されました。
ANAやJAL、JR東日本でもVRを取り入れた様々なトレーニングが行われています。実際に行われているトレーニングとしては次のようなものです。
JR東日本では、地震発生や人身事故などの通常では起こらないようなことを想定した訓練が行われています。VRを利用することで、実際の事故と同様のリアルな状況を作り出すことが可能です。
石油関連企業シェブロンはマイクロソフト社のMRデバイスと「Microsoft Remote Assist」というアプリを利用することで業務効率を改善し、出張旅費も大幅に削減することに成功しました。
MRとは「Mixed Reality」の略称。日本語に直訳すると「複合現実」を表します。つまり、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の両方の機能を兼ね備えたデバイスということになります。具体的な利用方法は下の動画を見て頂けるとイメージがしやすいでしょう。
石油関連企業シェブロンでは、離れた場所での点検作業や修繕作業を行う場合にMRを有効活用。技術者がわざわざ出張しなくても、MRデバイスを通じて現場の状況をリアルタイムで知ることができます。
ただし、MRデバイスには比較的大きなデメリットがありました。それは、価格が高いということです。MRデバイス1台で約30万円も掛かるので、普及するには時間が掛かるかもしれません。しかし、価格のデメリットを差し引いてもなお、大きなメリットが得られるでしょう。したがって、遠隔地とのコミュニケーションツールとして、MRデバイスの導入はおすすめです。
ARやVRは製造業以外でも医療現場で手術の方法を学ぶ場合や、接客方法のトレーニング、不動産の内見などをオンラインで行うときにも便利ですね。
本記事ではARやVRが製造業でどのように利用できるのかということについて詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
ARやVRは今や身近な存在です。リアルな動画を見たり、ポケモンGOを楽しむことができるのもARやVRの進歩の賜物と言えるでしょう。ARとVRはよく似ていると思われがちですが、実際は以下のような違いがありました。
どちらもメリットとデメリットがありますが、AR・VRを適材適所に利用することで大きなメリットが得られます。特に製造業の場合に限って考えると、VRを利用することで様々なトレーニングや保全活動が可能です。また、ARとVRの両方を上手く利用する(MR)ことによって、技術者が現場に訪れることなく問題解決をすることも可能となります。
つまり、製造業では、ARやVRを利用することで出張旅費を削減し、作業効率は大幅な改善が可能です。ただし、ARやVRを導入するには費用が掛かるので、その点だけ注意が必要でしょう。
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