既にいろんな工場で運用されている!IoT導入をする際の注意点とメリットを解説!
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
治具って、日本語が英語になったのだと思ってました。TSUNAMIみたいな感じで。
逆だったとはびっくりです。
治具は英語の「JIG」の当て字らしいですね。
今まで何度も治具製作には携わっていたのですが、全然知りませんでした。
生産現場では様々な治具が使用されています。作業改善には付き物と言っても過言ではありません。
そこで本記事では、
について詳しく解説しました。最適な治具の使用ができるように、記事を読んで治具のメリットをよく理解してください。
工場自動化・ロボット導入に関してお悩みがあれば、お気軽に製造DX.comまでお問い合わせください!
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もくじ
治具とは加工や検査などの工程において、対象物(ワーク)を固定したり、位置を支持したりする為のものです。元々は英語の「jig」という言葉を日本語に訳すときに「治具」という当て字が使用されました。
製造ラインにおいて、作業をより効率良くするために使用されるのが治具です。基本的に治具は必要ではありません。治具が無くても、加工や組み立て作業を完了させることができるからです。
しかし、作業環境をより良くし、品質を安定させるためには治具が必要な場合もあります。治具は「補助工具」と言われることもあるように、補助的な役割を担うものです。
たとえば、ワークにドリルで穴をあける作業について考えてみましょう。手作業で同じ位置に穴をあけるのは難しいものです。そんな時に、ワークを固定する道具があれば便利に違いありません。そのような理由で考え出されたのが治具です。
治具には上記の例のように加工をする目的だけではなく、様々な用途に使用されます。次の章では具体的な治具の種類について解説しましょう。
前述した通り、治具は用途に応じた補助工具です。したがって、様々なシーンで利用されます。治具の種類を大きく分類すると、以下の3種類です。
それでは、それぞれの治具の種類と利用シーンについて詳しく解説していきましょう。
まずは手作業で使用される治具について、どのようなものがあるのか紹介しましょう。一般的な手作業用の治具としては下記の4種類です。
クランプでワークを固定するだけでも治具として成立します。簡単なものでは、樹脂の部品にクランプを取り付けた治具などです。
手作業で利用する治具ということで、基本的にワーク自体も比較的小さく軽いものが多くなります。したがって、治具の材質もナイロン樹脂などの軽いものが多いでしょう。
ただし、手作業とは言え温度や荷重の条件が厳しい場合もあります。そのような場合には、金属で治具を製作することになるでしょう。ただし、一般的に利用されるような治具に関しては購入可能なものも多く、コストカットが可能です。
また、治具製作には機能だけではなくワークや装置に合わせた素材選びも重要です。その点も注意して選定してください。
それでは、続いて機械加工で利用される治具について見ていきましょう。
機械加工で利用される主な治具としては、下記の5種類です。
工程 | 治具 |
機械加工 | 切断治具・曲げ治具・溶接治具・圧入治具 |
熱処理 | 熱処理治具 |
表面処理 | 塗装治具・メッキ治具 |
部品組み立て | 組み立て治具 |
機械加工で利用される治具は手作業用の治具よりも大きいものが多くなります。また、材質に関してもステンレス(SUS)などの錆びにくい金属で作られるでしょう。中には、クレーンを使って取り付け作業を行うような治具もあります。
また、ワークを治具に固定する場合にも、手作業用の治具のようにクランプだけというわけにはいきません。一般的にはワークに適合したチャック用爪の製作を行います。また、しっかり固定する場合には、ビスでの固定が必要となります。
当然、それぞれの作業工程毎に最適な治具を製作することになりますが、機械加工で利用する治具は一般的に大きく重量についても重いものが多くなります。
それでは続いて検査工程で利用される治具について紹介しましょう。
検査工程で利用される治具は部品・製品検査を行うための装置。検査工程用の治具は寸法や形状などの精度を満たしているか否かを確認するためのものです。
検査工程で利用される治具には以下のようなものがあります。
上記はほんの一例に過ぎず、検査が必要なワークに合わせて製作しなければなりません。
検査工程で治具を利用することで、作業者による検査精度や検査速度の安定が期待できます。
それでは具体的な治具の使用例を見ていきましょう!
治具には様々な種類のものがあるので、全ての種類を紹介することはできません。そこで、前述したような
の3種類について使用例を紹介しましょう。
あなたは装置のエアーチューブが抜けないと感じたことはありませんか?エアー駆動を使用している装置には必ず発生するチューブの抜き挿し作業。意外と骨の折れる作業です。
PISCOでは、エアーチューブを抜く為の治具を作成しました。詳しくは下記の動画をご覧ください。
今までは苦労していた狭い隙間でのエアーチューブの引き抜き作業も、この開放治具があれば簡単です。時間を掛けずにサッと作業ができるのも治具の大きなメリットでしょう。
機械加工ではワークを固定する必要があります。固定する為の治具は様々なものがありますが、下記の動画もその中の一つです。
動画内ではダイスを取り付ける治具を製作し、実際に使用されています。
実際に紹介されている治具を使用しているのは動画開始から約10分のところ。治具は加工するワークの形状や加工方法によっても異なるので、独自に設計する必要があります。
検査工程で使用する治具の例として、株式会社KYOEIの検査治具を紹介します。
動画の前半は検査治具についての解説です。興味のない方は動画の2分40秒付近まで飛ばしてください。動画の後半では自動車のドアの検査治具について紹介されています。
解説もわかりやすいので、ぜひご覧ください。
自動車のドアの検査治具というとかなりハイテクなイメージがあったのではないでしょうか。動画を見て意外とアナログな検査方法で驚かれたかもしれません。
このように、検査治具には簡単な構造のものから複雑な構造のものまで様々なものがあります。
ところで、治具を使うことで得られるメリットってどんなものがあるの?
治具を使用するメリットとして考えられることは、主に次の5点です。
それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
治具を使用せずにワークを加工する場合を考えてみてください。たとえばワークの決まった位置に穴をあける際には、まずは位置を決めます。その後にケガキやポンチなどを使用して目印を付ける必要があるでしょう。
しかし、治具を使用すれば、それらの工程を一度で済ませることができます。しかも、測定なども不要なので大幅な時間短縮が可能です。
治具は加工時の時間短縮と共に製品品質の安定が可能です。治具を使用することで、加工前の測定などの工程も不要になります。したがって、測定時のバラツキもありません。
また、作業者が代わることで測定方法もバラつく可能性もありますが、治具を使用することでその心配も無くなります。
結果として品質・精度が向上し、工場全体の生産性も向上するでしょう。
前述したワークに穴をあけるという単純な作業の場合でも、実際に穴をあける前にはいくつかの作業工程が必要となります。また、さらに複雑な加工が必要な場合にはいくつもの複雑な前準備が必要な場合もあるでしょう。
しかし、治具を使用することで、多くの作業を一つの工程で済ませることができます。
つまり、人が作業するには難しいとされる加工や作業の簡易化が可能。加工や作業が簡単になれば、今まで問題となっていた多くの事柄も解決するでしょう。
治具を使用することで、とにかく作業が簡易化できます。つまり、作業員の作業が減るということです。作業が減ることで、人的なミスは確実に減ることになります。
不良の発生原因の多くは人的ミス。治具を使用することで人手作業は減り、結果として不良の発生は軽減します。
本記事では製造現場で使用する治具について取り上げました。治具とはどのようなものかということを良く理解していただけたのではないでしょうか。
それでは、もう一度記事を振り返ってみましょう。
治具とは、製造ラインにおいて作業をより効率良くするために使用される補助工具のことです。
治具には主に次の3つの種類がありました。
ただし、治具は製造物や加工方法に最適なものを使用しなければ大きなメリットを得ることができません。最適な治具を使用することで得られる主なメリットとしては、次の4点です。
製造現場の生産性向上と品質安定のために、最適な治具を使用しましょう。
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