製造業界に革命をもたらすAI活用戦略:製造業における生成AIの活用例を公開
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
先週、Amazonで書籍を購入したのですが、なかなか届きません。物流が滞っているのでしょうか?楽しみにしてるのですが・・・
物流業界ではマテハン機器の導入や効率化が進んでいるけど、土日を挟むと配達が遅れるかもしれませんね。
ところで、何の本を買ったの?
もちろん『犬の噛みグセ解決塾』ですよ!
物流関係の仕事をしていると、「マテハン」という言葉を良く耳にするのではないでしょうか。マテハンとは「マテリアルハンドリング」の略。つまり、物の移動や運搬の手間を省こうという話です。
そこで本記事では
などについて詳しく解説します。
物流関係で作業効率を向上させたい、省人化を図りたいという場合には参考になると思います。この機会にマテハン機器の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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もくじ
前述した通り、マテハンはマテリアルハンドリング(Material Handling)の略で、物流業務全般を指す広い意味の言葉と認識すれば良いでしょう。つまり、下記の5つの移動にかかわる製品や半製品などの取扱いのことです。
また、マテハンのことを「運搬管理」という場合もあります。そして、マテハンに使用される機器がマテハン機器です。
マテハン機器とは、次のような機器のことを言います。
物流における製品、半製品や材料などの移動や運搬を最少限の手間にするために、上記のようなマテハン機器を上手く活用することがマテハンのカギです。
モノの移動や運搬を最小限の手間にするため、マテハンには4つの原則があります。
モノの移動や運搬の手間を省こうとすると、費用などが掛かると考えがちです。しかし、マテハンの原則はできる限り費用を掛けずに効率的な運搬を行うというもの。
そのために気を付けたいのが、下記の運搬に関する4つの原則です。
それぞれの内容について、簡単に解説しましょう。
荷物を活きた状態にするということです。活きた状態の荷物というのは、動かしやすい状態ということに他なりません。
つまり、「バラ置き」の荷物ではなく、標準化された梱包などに改善するのが活性荷物の原則です。
荷物の重量を軽くするのが自重軽減の原則です。ただし、製品や材料などの重量を減らすことはできません。したがって、軽量化を図るのは運搬に使用する容器などの重量ということになります。
荷物の上げ下ろしを行うには、大きな力が必要となります。しかし、地球上には重力があるので、できる限り重力を利用しようというのが重力化の原則です。
人力や電力を利用することは簡単なことかもしれません。しかし、工夫次第では人力や電力を最小限に抑えることも可能です。
物流におけるムダの中でも大きな部分を占めるのが、移動手段が変わる継ぎ目で起こるムダです。たとえば、フォークリフトからコンベア、コンベアからピッキングカートなど。
したがって、前工程の終点と次工程の始点での取り扱いの手間を少なくすることが継ぎ目の原則になります。
ところで、マテハン機器はどのようなところで活用しているの?
それでは、どのようなシーンでマテハン機器が活用されているのか見ていきましょう。前述したように、マテハンには主に次の5つの作業工程(業務)があります。
それぞれのシーンで活用されているマテハン機器を紹介しましょう。
入庫業務によく使用されるマテハン機器としては次の3種類です。
フォークリフトは上のイラストのような爪のある搬送用車両。爪が上下・前後に動き、パレットの積み下ろしなどに利用されます。
ドックレベラーはプラットフォームと荷台の高さの差を調整する機器です。油圧や機械装置の駆動を使って高さを調整することで、安全な作業ができます。
パレットに荷物を載せるときに使用する装置がパレタイザ。パレタイザは機械式とロボット式のものがあります。どちらも一長一短がありますが、近年はロボットを使用することが増えてきました。
運搬工程に利用されるマテハン機器と言えば、次の2種類です。
短い距離の運搬にはコンベアを、長い距離の搬送には搬送ロボットを使用することが多くなっています。
搬送ロボットはプログラムされた通りに荷物を運ぶことのできる無人搬送車です。現状は一部実用化されているものの、まだまだ未開発の部分と言えます。今後はますます無人化が進み、搬送工程のマテハン機器として利用されることが増える見込みです。
AGVに関しては、導入メリットや事例などを別記事に記載しています。下記の記事を参考にしてください。
>>【事例紹介】AGV導入で得られる3つのメリットと実現できること
搬送にコンベアに異なる種類の荷物を搬送する場合があります。しかし、コンベア自体には荷物の種類を判別する機構はありません。そんな時に利用されるのがソーター(sorter)です。
ソーターは下記のような機構を持つことで荷物の種類を判別します。
上記の機器を活用して荷物を判別し、スライドシュー式やクロスベルト式などの機構を使用して仕分けします。
荷物を保管する場合に多く利用されるのが倉庫です。そして、倉庫内でよく活用されるマテハン機器が次の2種類。
どちらも荷物を保管するという点では同じですが、自動倉庫の方が大掛かりで複雑なシステムのマテハン機器というイメージです。
自動倉庫には、「バケット型」「パレット型」「移動棚型」などがあり、入庫から出庫までを一元管理する自動システム。システム内で荷物の情報や保管位置を管理しています。
一方、移動ラックは棚が移動するだけの簡単な構造です。棚が移動するため、作業用通路が1列で良いというメリットがあります。
出荷業務では以下のようなマテハン機器が活用されています。
ピッキング作業を人が行うと、荷物を間違う可能性があります。しかし、出荷業務は最終工程。したがって、ピッキングの間違いは出荷の間違いとなってしまいます。その課題を改善するマテハン機器が、デジタルピッキングシステムです。
ピッキングに関しては下記の記事も参考にしてください。
>>物流倉庫内のピッキング工程を自動化できる〇〇ロボット!
また、荷物は最終的に段ボールに入れて出荷する場合が多いのですが、段ボールを組み立てる作業も意外と手間が掛かります。そこで導入をおすすめするマテハン機器が自動製函機。
自動製函機はその名の通り、段ボール箱を組み立てるマテハン機器です。装置内に組み込むことで、より効率的な出荷業務も可能となります。
それぞれの業務においてマテハン機器を導入することで、多くのメリットが得られそうですね!
マテハン機器を導入した場合、主に考えられるメリットは次の3点です。
それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
マテハンを自動化することによって、業務効率の改善が可能です。
たとえば、仕分け業務や出荷業務にソーターやピッキングロボットなどのマテハン機器を導入して自動化することを考えてみましょう。自動化によって省人化が可能となります。また、マテハン機器は長時間の連続稼働も問題ないので、業務の効率化も可能です。
また、ワーク情報などのデータについてもシステムと連携することができれば、出荷業務の効率化にもつながります。
マテハン機器を活用することで、トラブル防止が可能です。
業務におけるトラブルの原因はほとんどがヒューマンエラー。小さな作業ミスから大きな事故や損失が発生することもあります。ヒューマンエラーの主な原因としては作業員の疲労や集中力の低下です。
しかし、マテハン機器を導入することで、作業員の長時間労働は減らすことができます。結果的にヒューマンエラーの抑止につながり、トラブルを未然に防ぐことも可能。マテハン機器を導入する大きなメリットと言えます。
マテハン機器を導入し、システムを自動化することで人件費の削減が可能です。
たとえば、仕分け業務にマテハン機器を導入した場合、手動で仕分け業務を実施する必要が無くなります。したがって、それまでに仕分け業務に携わっていた作業員は不要となり、その分の人件費を削減することが可能です。
残念ながら無人でのシステム稼働はそれほど簡単なことではありません。しかし、その点を差し引いたとしても確実に人件費の削減は可能となります。
また、マテハン機器を導入することで不要となった人員を他の業務への配置転換を行なうことで、更に業務拡大へとつながるでしょう。
それでは、続いてマテハンの主要メーカーを紹介しましょう!
「日本にもこんな企業があったのか?」と驚くかもしれませんよ。
「Modern Materials Handling」によると、マテハンの世界トップシェア(2019年)は下記のようになっていました。
その中でも、トップ5に入っている日本のメーカー「ダイフク」と「村田機械」についてもう少し詳しく紹介しましょう。
マテハン業界で世界一のシェア率を誇るダイフクは、1937年に創業した東証一部上場企業です。シェア率は8年連続で世界一という信頼と実績を兼ね備えた企業と言えます。
ダイフクの強みはいくつもありますが、その中でも注目したいのが「開発に注力している」という点と「国際競争力」という点です。特に国際競争力という点では、グループ全売上高のうち64%以上を海外事業が占めるグローバル企業となっています。
また、開発という点においては、大学・企業との共同開発も積極的に取り組んでおり、多くのマテハン機器や情報システムを世に送り出しているシステムインテグレーターです。
村田機械製作所は昭和10年(1935年)7月創業。主な事業内容としては下記の製造販売です。
中でもマテハンは企業戦略の基軸と捉え、サプライチェーンマネジメントの視点から企業の経営に直結したロジスティクスシステムを提案しています。下記は村田機械が製造・販売している製品の一例です。
マテハンがどのようなものかというのは理解できたのですが、イメージできないので導入事例を見せてください。
マテハン機器の導入事例として、次の2社を紹介しましょう。
どちらも大手企業ですが、マテハン機器を導入することで作業効率が向上したという事例です。わかりやすい動画がありましたので、マテハン機器導入の参考にしてください。
こちらの動画はAmazon・ASKUL・モノタロウなどの通販業界の紹介をされているものです。
特にモノタロウの紹介では、ハイピックランナーで作業効率が向上した例が大きく取り上げられていました。また、作業員の職場環境づくりにも配慮している様子が良くわかる動画です。
マテハンは自動化とともに、作業員が快適に作業できることも重要です。マテハン機器を導入することも大事かもしれません。しかし、機器の操作をするのは作業員なので、結局は作業員のことを一番に考えるべきという部分を忘れないようにしましょう。
こちらの動画は三菱食品の冷凍倉庫において、IHIのマテハン機器を導入した事例です。
動画内で大きく取り上げられているのはデパレタイズロボットでした。デパレタイズはパレットに積まれている荷物を取り出してコンベアなどに置くという装置です。
三菱食品では、IHIのデパレタイズロボットを導入することで省人化と作業環境の改善に成功しました。動画内で紹介されているデパレタイズロボットはAIが搭載されているので、荷物のマスター登録の必要がありません。
冷凍食品は重量が意外と重く、人手作業の場合には重労働となります。しかし、デパレタイズロボットを導入することで、人手作業を大きく軽減することができました。
また、冷凍食品なので室温の低い場所での作業となります。この点においても、人にとっては作業環境が悪い状態でしたが、デパレタイズロボットを導入することで作業員の作業環境も改善されました。
本記事ではマテハンについて詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
マテハンとはマテリアルハンドリングの略で、物流業務全般を指す広い意味の言葉。マテハンに使用される機器がマテハン機器です。記事内では「入庫」「運搬」「仕分け」「保管」「出荷」の各業務におけるマテハン機器についても紹介してきました。
マテハン機器を導入する主なメリットは次の3点です。
物流は企業戦略の基軸という考えもあるので、マテハン機器を導入して業務の改善に取り組みましょう。
また、マテハンの国内メーカーとして、「ダイフク」と「村田機械」を紹介しました。どちらも世界トップシェアのメーカーです。導入事例として紹介した「モノタロウ」や「三菱食品」などを参考に、マテハン機器の導入や作業環境の改善をイメージしてください。
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