製造業のIoTソリューション事例!3つのメリットと導入遅れの原因
- #IoT
こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
最近知ったのですが、ロボイヌの部品の多くはマシニングセンタで作られているらしいのです。
金属部品の多くはマシニングセンタで製造されているので不思議ではありませんね。実は私の体も多くがマシニングセンタで作られていますよ。
マシニングセンタは金属加工を行なうための工作機械です。現在では世界中で利用され、自動車部品や電子部品関連など様々な分野の部品を作り出しています。
そこで本記事では、
などについて詳しく解説しました。近年は複雑な形状の金属加工が市場で求められます。日本のものづくりを支えるマシニングセンタの知識を身につけ、今後の生産活動に役立ててください。
工場自動化・ロボット導入に関してお悩みがあれば、お気軽に製造DX.comまでお問い合わせください!
多数の企業が参加する弊社独自のコミュニティを駆使して、お悩みに沿った最適なご提案をさせて頂きます。
もくじ
マシニングセンタとは、切削加工で使われる「NC工作機械」のことです。NCとは「Numerical Control」の略。つまり、コンピュータによる数値制御を行なっている工作機械ということになります。
マシニングセンタの最大の特長はその精度。コンピュータ制御なので、正確な部品加工が可能です。また、人が作業するのと違って作業時間にバラつきがないのも大きなメリットと言えるでしょう。
つまり、不慣れな作業者でも熟練の職人と同じような精度・時間で加工ができることになります。結果として、省力化やコストダウンも可能です。
下記は国立天文台の導入したマシニングセンタの解説動画になります。約3分でマシニングセンタの概要について端的に解説しているので、ぜひ御覧ください。
動画を見ると、マシニングセンタの概要についてよく理解できるのではないでしょうか。では、マシニングセンタでどのような加工ができるのか見ていきましょう。
金属加工は主に丸い物を加工するものと四角い物を削り出す機械に分かれます。その内の四角い物を削り出すのが「フライス」という機械。そして、フライスの進化版がマシニングセンタと認識すれば良いでしょう。
ですから、マシニングセンタで可能な加工としては、基本的にフライスと同じと考えれば問題ありません。マシニングセンタの代表的な加工方法としては、次のようなものが挙げられます。
つまり、ありとあらゆる加工ができると言っても過言ではありません。それでは、他にどのような特徴があるのでしょうか。
マシニングセンタには主に次の2つの特徴があります。
プログラムによって動作するマシニングセンタでは、加工するツールも自動交換が可能です。フライスでは加工方法が代わる度に手動で工具を交換しなければならなかったのですが、マシニングセンタでは全て自動で行なえます。
よって、上記の2点により24時間の無人稼働が可能。人手不足解消のいとぐちとなるでしょう。
ところで、マシニングセンタとNC旋盤ってすごく似てませんか?実は、同じものだと思ってました。
マシニングセンタとよく似た設備に、NC旋盤があります。NC旋盤もマシニングセンタと同様に金属加工を行なう工作機械です。
では、NC旋盤とマシニングセンタはどのような違いがあるのでしょうか。
両者の基本的な違いは材料と工具の関係です。わかりやすく下の表にまとめました。
項目 | マシニングセンタ | NC旋盤 |
材料 | 固定 | 回転させる |
工具 | 回転させる | 固定 |
加工物 | 角物の加工が得意 | 丸物の加工が得意 |
材料と工具の固定方法の違いから、最終的な製品の加工が決まります。つまり、マシニングセンタでは角物の加工が得意であるのに対し、NC旋盤では丸物の加工が得意です。
実は、どちらのメリットも兼ね備えた複合加工機もあり、複数工程の加工が一つの工程で可能となります。
それでは続いてマシニングセンタの種類について解説しましょう。
マシニングセンタには細かく分類すると多くの種類がありますが、大きく分類すると3種類となります。分類方法としては機械の軸構成によるもの。具体的には次の3種類です。
それぞれについて、もう少し詳しく解説していきましょう。
立型マシニングセンタは主軸(刃物の回転軸)が縦向きになったマシニングセンタです。つまり、刃物が機械の上部から下向きに装着されているもの。
立型マシニングセンタのメリットとしては下記の2点が挙げられます。
ただし、上下方向の加工となるので、切削時の切り屑によって加工物を傷付ける可能性があるのがデメリット。対策として、切削油を多く使用する必要があります。
横型マシニングセンタは主軸(刃物の回転軸)が横向きになったマシニングセンタです。横型マシニングセンタには、テーブルが水平方向に回転する4軸のものもあります。
横型マシニングセンタのメリットは、切り屑が排出されやすいという点です。立型と異なり、切削方向が横向きなので切り屑で加工物を傷付ける可能性は低くなります。
ただし、材料も横向きに固定することになるので、重い材料の加工には不向きです。
門型マシニングセンタは立型マシニングセンタと同様に主軸(刃物の回転軸)が縦向きになったマシニングセンタです。ただし、主軸を支える部分が門型になっていて、X軸(奥行)方向に大きく移動させることができるのが特徴です。
門型マシニングセンタは装置そのものが大型となります。また、加工テーブルも広く、X軸を大きく動かせるので、
などの大型部品の加工が得意です。
では、マシニングセンタの加工手順について簡単に紹介しておきましょう。
マシニングセンタの加工手順は下記4つのステップになります。
マシニングセンタで最も重要なのが加工プログラムです。どのようなツールを使って、どう動かせば良いのかということをプログラミングします。プログラミングはCAD図面などを元に作りますが、近年は3Dデータの利用によりプログラミングが比較的簡単になりました。
加工が完了したら加工物を取り出し、形状や精度が狙い通りになっているかを確認しましょう。
マシニングセンタを導入すると多くのメリットが得られそうですね!
マシニングセンタを導入することで得られるメリットとしては主に次の4点です。
それぞれについてもう少し詳しく見ていきましょう。
マシニングセンタはプログラム通りの加工を行います。したがって、何度でも同じ物を製造することが可能です。一方、手動での金属加工では作業員の経験や技術に大きく左右される部分があり、寸法精度にバラつきが出ることは否めません。
マシニングセンタの導入により、作業員の熟練度合いに関係なく安定した品質の加工が可能です。これは大きなメリットと言えるでしょう。
マシニングセンタでは3軸から5軸の制御が可能です。複数の軸をプログラムによって同時に制御することで、立体的で複雑な形状の加工もできます。
たとえば、Rの加工や斜面の加工などです。特に5軸のマシニングセンタでは回転軸(C軸)と傾斜軸(A軸)が加わり、近年では一般的となっている3D加工が容易になりました。
機械加工は元来、人の作業を軽減させる為に開発されました。もちろん、マシニングセンタもその役割を担っています。したがって、マシニングセンタを導入することで、
が可能です。
マシニングセンタの優秀な点は、複数の工具を用いて一つの工程で加工を行うところ。これにより、段取り替えなどの手間も省けます。
マシニングセンタによっては、最初の段取りだけで全ての加工が可能です。また、マシニングセンタは24時間稼働も可能なので、生産性の向上にもつながります。
働き方改革の叫ばれる時代に、マシニングセンタは無くてはならない存在と言えるでしょう。
マシニングセンタを導入することで、多くの危険な作業の自動化が可能。その結果として、安全性が大幅に向上します。
安全性において特に効果を発揮するのがATC(自動工具交換装置)です。工具を自動で交換することによって、作業員が危険な刃物などに直接触れる頻度が大幅に減少しました。
また、マシニングセンタでの加工中には人が一切触れることができないように安全性が確保されています。
実は、過去にはマシニングセンタによる重大事故も多く発生していました。しかし、過去の痛ましい事故を受けて安全性も向上。現在のマシニングセンタは安全性の高い工作機械です。
ただし、ワークのセッティング時などには危険を伴う場合もあります。その点は社内ルールなどを取り決め、十分な注意を払わなければなりません。
本記事ではマシニングセンタについて詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
マシニングセンタは金属加工を行なうためのNC工作機械で、下記のような2つの大きな特徴があります。
つまり、マシニングセンタとは加工図面などを元にしたプログラミングにより、中ぐり、フライス削りや穴あけなどの加工を自動で行う工作機械です。
マシニングセンタには主に次のような3つの種類がありました。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、マシニングセンタを導入することで得られる共通のメリットとしては主に下記の4点です。
マシニングセンタは金属加工をする上では多くのメリットが得られる必須の工作機械です。金属部品の内製化などの際には、ぜひ導入を検討してください。
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
https://spesill-local.studio.site
インターネット接続せず、セキュアに生成AI活用ができる環境を提供します。具体的には、ローカルLLMを使用して、専用アプリを50万円~提供します。買い切りになるのでランニングコストはかかりません。
DifyやMicrosoft CopilotなどのノーコードAIツールの活用方法がわからない、社内に導入したけど使用している社員が少ない、生成AIを活用した新事業を立ち上げたい、という企業様を徹底的にサポートします!
お気軽にお問い合わせください。
Word、Excelと親和性が高く、高度な文章生成、図表から文字・文字から図表の生成ができ、ナレッジ検索ができるAIアシスタントツールです。
専門文書の作成や社内外からのお問い合わせ対応などに課題を感じている、人手不足で業務が逼迫している、埋もれている有益なデータが大量にあるなどナレッジマネジメントのお悩みがあれば是非お気軽にお問い合わせください。
製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションは製造業特化の生成AI活用支援会社です。製造DX.com内で研究成果の一部を投稿しています。また、製造業のデスクワークをAIで簡単にする「SPESILL(スぺシル)」を開発提供しており、特に反響をいただいております。ぜひご活用ください!
厳選した記事を定期配信
キャンペーン情報などをいち早く確認