製造業のDX企業10選!国内の成功事例を一挙紹介!
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
職場でQCサークルっていうのがあって『QC7つ道具を使え』と言われたのですが、何のことやらさっぱり・・・
7つの道具です!
具体的に教えて貰わなかったのですか?
QCとは、Quality Controlの略です。つまり、品質管理のこと。製造業では特に製品の品質が重要。顧客の信頼を得られるか否かは品質次第と言っても過言ではありません。
また、品質管理によって生産性を向上させることもできます。つまり、QCは企業の利益にも直結するものです。そして、古くからQCに活用されているのが「QC7つ道具」と呼ばれるツール。
そこで、本記事では「QC7つ道具」の具体的な使い方や「新QC7つ道具」について詳しく解説しました。
ただし、QC7つ道具を知っているだけでは何の意味もありません。QC7つ道具を知り、実際に活用してこそ役立ちます。ぜひ、記事を読み、理解して利益向上に活かしてください。
工場自動化・ロボット導入に関してお悩みがあれば、お気軽に製造DX.comまでお問い合わせください!
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もくじ
品質を改善するには、関連するデータを集めることから始めます。しかし、データを集めただけでは何の役割も果たしません。たとえば、何かの問題を把握する場合や問題となりそうな事象の傾向を知りたい場合、データを集めただけでは何が起こっているのかすらわからないでしょう。
そこで必要となるのが、集めたデータの可視化です。可視化には、図で表したりグラフ化したりということが有効的。図やグラフで表されることで、今までは感覚的にしか理解できなかったことがはっきりと理解できるようになります。そこで考え出されたのがQC7つ道具です。
QC7つ道具と呼ばれる7つのツールを活用することで、収集した品質特性等のデータを解析し問題解決に役立てることができます。
QC7つ道具は以下の7種類です。
それでは、それぞれについて詳しく解説していきましょう。
「7つ道具」は「弁慶の7つ道具」から名付けられました。
弁慶の7つ道具は「熊手・大鎚・大のこぎり・まさかり・つく棒・さすまた・もじり」の7種類です。
パレート図とは、下記2つのグラフを1つの図に表したものです。
ある生産ラインの不良数と累積比率を表したパレート図を下記に示します。
パレート図を活用することで各分類項目の影響度は一目瞭然。重点的に取り組む問題の決定に役立ちます。たとえば、上のパレート図では、「キズ」での不良率が85%でした。つまり、「キズ」の対策を実施することで、85%の問題は解決することになります。
これは、パレートの法則に基づいています。つまり、上位2割で全体の8割を占めるというもの。この場合、原因の20%であるキズの問題により、全体の約80%の不良が発生しているということになります。
ですから、効率的な問題解決の方法は、重点的に解決すべき問題を決定して対策することです。
特性要因図は、結果とその結果に至った要因を図として記入したもので、問題の原因を整理する時に用いるのがおすすめです。書き方の手順としては下記の通り。
上のイラストを御覧ください。この特性要因図の場合、「営業成績が悪い」という結果に至った要因を書き出しています。この例では、大きな要因として挙げたのが下記の4点でした。
また、上記の4つの要因に対して更に詳細の要因を考えて書き足し、最終的な特性要因図を完成させるという手法です。
特性要因図は図の形が魚の骨に似ていることから、「フィッシュボーン図」や「フィッシュボーンチャート」と呼ばれることもあります。
グラフは、2つ以上のデータの相対的関係を視覚的に表現したものです。数値の比較や変化を知りたい場合に用います。ただし、グラフには様々な種類があり、利用目的によって最適なグラフを使用しなければなりません。
品質管理に使われる代表的なグラフは下記のようなものです。
もちろん、一つのデータを一つのグラフのみで表現すると決まっているわけではありません。実は、一つのデータを用いて複数の種類のグラフを作成すると、よりわかりやすくなる場合もあります。グラフの特性などを考慮して作成しましょう。
また、後述しますが、管理図もグラフとして表示する必要があります。
チェックシートは、データの分類や項目別の分布、出現状況を把握するためのものです。あらかじめチェックの必要な項目を決定し、データを記入します。チェックシートには決められた形式などはないので、使いやすくアレンジしましょう。
ただし、チェックシートには主に下記の2種類があるので、その点を考慮して作成する必要があります。
下記は装置の不良発生数カウントのチェックシート例です。
原因 | 回数 | 合計回数 |
キズ | 20 | |
割れ | 10 | |
凹み | 3 | |
欠け | 2 |
チェックシートを作成する際の注意点は下記の3点です。
チェックシートによって得られたデータを整理しやすいように予め考えて作成しましょう。
ヒストグラムはデータをいくつかの区間に分け、それぞれの度数を棒グラフで表現します。
ヒストグラムを活用することで、
などの視覚的な把握が可能です。工程上の問題点などを推定する場合などには有効な解析方法となります。
散布図は、2つのデータの間にどのような関係があるのかという相関関係を見ることができます。
たとえば、下記のような3種類の相関関係です。
正の相関関係 | 負の相関関係 | 無相関 |
このように散布図を用いることで
などの相関関係が一目瞭然となります。
管理図は、品質や工程などの管理状態を視覚的に把握するためのものです。管理図の書き方は下記の手順となります。
管理図を作成することでバラツキが自然なものか、それとも異常原因によるものかの区別が可能です。
QC7つ道具については良く理解できました。早速使ってみたいと思います!
ちょっと待ってください!
実は、新QC7つ道具というものもありますよ。
新QC7つ道具とは以下の7種類の解析ツールを指します。
それでは、それぞれの手法について解説していきましょう。
親和図法とは、
という手法です。上記のデータを元に親和図を作成していきます。親和図の作成手順は下記の通りです。
親和図の作成時に注意点しなければならないのは、複数人で取り組むという点でしょう。言語の解釈が偏ることを防ぐためです。
連関図法とは
などが複雑に絡み合った問題の因果関係を、論理的につなぐ手法です。特に現場に関わる課題や品質問題などの分析に役立ちます。
連関図の作成は要因と要因を矢印で結び、因果関係を見つけた上で主要因を追求するというもの。具体的な作成手順としては下記の4ステップになります。
系統図法は目的達成のための手段をツリー状に書いて整理する手法です。
具体的な系統図法の作成手順は以下の通り。
系統図法は、何度繰り返して目的と手段を多段階に展開します。その結果、最終的に実行するための手段にたどり着くという手法です。
マトリックス図法は2つの要素を行列で表し、行と列の相関関係を明らかにする手法です。
マトリックス図法を活用することで、以下のようなメリットが得られます。
また、マトリックス図法は拡張性に優れており、他の手法との組み合わせも可能です。
アローダイヤグラムは、計画を進めるためのスケジュールを管理・検討する手法です。元々はプロジェクトマネジメントに関するモデルだったものを品質管理に適用させました。イメージ的にはフローチャート図と同じと考えて良いでしょう。
アローダイヤグラムの作成手順は以下の通りです。
クリティカルパスとは、最早日程と最遅日程が同じになっている経路のこと。スケジュール管理にはクリティカルパスの管理が重要となります。
PDPCは「Process Decision Program Chart」の略。日本語では「過程決定計画図」と呼ばれています。PDPCは目的を達成するまでに考えられるあらゆる障害を予測する手法です。不測の事態に対し、代替案を明確にします。
PDPCには下記の2種類があります。
品質管理を行なう上では予測が困難なプロセスもあります。しかし、対応策をあらかじめ決めておくことで、問題が発生しても代替案に切り替えることが可能です。
マトリックスデータ解析法は新QC7つ道具の中で、唯一数値データを取り扱う手法。2つ以上の数値データを解析し、問題の整理を行ないます。マトリックスデータ解析法の特徴は、「主成分分析」という統計学で扱う「多変量解析」の手法を使用することです。
マトリックスデータ解析法をまとめる手順は以下の通りです。
評価項目が多いデータを解析する場合、評価項目をまとめることでデータの特徴を掴みやすくなります。
既にお気付きかもしれませんが、新QC7つ道具は従来のQC7つ道具とは利用方法が異なります。
従来のQC7つ道具が数値データを取り扱ったのに対し、新QC7つ道具では言語データを図に整理するというもの。言語データを図で表すことによって、数値化できない要素を見えるようにします。
つまり、QC7つ道具が定量的であったのに対し、新QC7つ道具は定性的に品質管理における問題の解決を目指す手法です。
品質管理を行なう上で、必ずしも数値化が可能なものばかりではありません。しかし、数値化できない情報についても、整理・分析を行う必要があります。新QC7つ道具は、数値化できない問題を解決する為のものです。
QC7つ道具と新QC7つ道具を上手く使い分けて品質を向上させましょう。
本記事では「QC7つ道具」と「新QC7つ道具」について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
QC7つ道具は品質向上のために集めたデータを可視化するための7つの手法でした。QC7つ道具は以下の通りです。
また、QC7つ道具とは別に新QC7つ道具と呼ばれる手法がありました。新QC7つ道具は以下の通りです。
QC7つ道具は数値データを扱うのに対し、新QC7つ道具は主に言語データを扱います。別々の手法となるので必要に応じて使い分け、利益向上に役立てましょう。
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