産業用ロボットを導入する際に考えるべきこと、やるべきことは?具体的な例を紹介
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
今日もネット通販の商品が届きました。
知らないところでピッキングロボットが働いているのかと想像してしまいます。
巣ごもり需要もあって、ネット通販の需要が増えたからでしょうか。
ピッキングロボットの導入も増えているようですよ!
ピッキングとは、モノを取り出す作業です。つまり、ピッキングロボットとはモノを取り出す工程を人の代わりに行なうロボットということになります。上記の例のように、ネット通販の倉庫でも利用されていることで有名です。
しかし、取り出すモノは通販の商品だけではありません。
製造工場内の工程における必要な部材や半製品を取り出す場合にもピッキングロボットが利用されます。つまり、指示書や伝票に書かれたモノを取り出すロボットはすべてピッキングロボットです。実は、あまり知られていませんが、倉庫や製造工場内には多くのピッキングロボットが導入されています。
ピッキングロボットが導入される主な理由として考えられるのは下記の3点です。
そこで、本記事ではピッキングロボットのメリットや導入事例などについて詳しく解説しました。この記事を読むことで、ピッキングロボットの利用方法について新たな発見があるかもしれません。是非、最後まで記事を御覧ください。
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もくじ
ピッキングロボットを導入することで得られるメリットは主に次の4点です。
それでは、それぞれのメリットについて詳しく解説しましょう。
ピッキングロボットを導入することで、下記4点が実現します。
上記4点の改善により、生産性も大きく向上することは間違いありません。物流においては、注文から最短20分で発送可能という場合もあります。即日発送が可能な理由はピッキングロボットの活躍によるものでしょう。
特に物流におけるピッキング作業は慢性的な人手不足に悩まされています。最も大きな要因は労働人口の減少ですが、更に物流センターの立地条件という問題もあります。物流センターは通勤が困難な場所にある場合が多く、作業スタッフの雇用自体が難しいというのが現状です。
しかし、ピッキング作業をロボットが行なうことで省人化が可能。人手不足の解消にもつながります。
また、ピッキング作業は重い荷物を上げ下ろししたり、遠くの場所へ運んだりしなければなりません。つまり、体力的にキツイ職場であると言えます。ピッキングロボットを導入することでこれらの重労働から人は開放され、肉体的な負担は大きく軽減するでしょう。肉体的な負担が軽減されることで、雇用自体にも良い影響を与えることが期待できます。
ピッキング作業は一種類のモノを集めるためだけではありません。製造ラインのピッキング作業、物流業界のピッキング作業のどちらにおいても複数のモノを集める必要があります。人手作業でのピッキングは
などの人的ミスが発生する可能性があります。しかし、ピッキングロボットによるピッキング作業の場合は上記のような間違いはありません。つまり、ピッキングロボットを導入することで正確性が向上し、作業品質が安定します。
ピッキングロボットは導入時に費用がかかります。特に複雑なシステムが必要な場合には更に導入費用が嵩むでしょう。しかし、長期的に考えた場合はコスト削減が可能です。
なぜなら、人件費の削減ができるから。時給の安いアルバイトやパートを雇ったとしても、人件費は嵩みます。しかも、複数人の雇用が必要です。そう考えると、24時間労働が可能なピッキングロボットを複数台設置することで大きなコスト削減ができます。
また、大掛かりな自動倉庫構築の代わりにピッキングロボットを導入することも可能。この場合も大きなコストダウンが期待できます。
ピッキングロボットを導入することで、品質やコストなどの点で多くのメリットがあることがわかりましたね!
ところで、ピッキングロボットにはどのような種類のものがあるのでしょうか?
ピッキングロボットを大きく分類すると下記の2種類があります。
また、それぞれについても細かい種類があるので、もう少し詳しく解説しましょう。
製造業の生産ラインに導入されているピッキングロボットは、ロボットがコンベアやコンテナ、パーツフィーダーからワークを取り出すタイプです。最も一般的なタイプが「ばら積みピッキングロボット」でしょう。
ばら積みピッキングロボットは、コンテナやパーツフィーダーの中に入っているワークを3Dビジョンセンサなどで認識して取り出すロボットです。ばら積みピッキングロボットに利用されるロボットは多関節ロボットやスカラーロボットなど様々な種類があります。
中でも、ワークが比較的小さく高速でのピッキングが必要な場合には、パラレルリンクロボットがよく利用されます。
パラレルリンクロボットに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>>パラレルリンクロボットとは?特徴や活用事例などを紹介
物流や生産ラインの出荷工程に導入されているピッキングロボットを大きく分類すると下記の3種類になります。
また、上記の枠組みでは説明のできないような複雑な仕組みのピッキングロボットも存在します。
それでは、続いてピッキングロボットの導入事例を見ていきましょう。
ピッキングロボットの導入事例として紹介するのは、下記の4種類です。
それぞれ、全く異なったシステムを導入しているので、動画を用いて紹介します。
こちらの動画は刺し身やお寿司用のわさびを通い箱から取り出してコンベアに載せる工程です。
OSARO高速AIビジョンによってわさびの小袋を認識し、ピッキングを行います。
OSAROは米国のロボットベンチャー企業。ロボットが苦手なものを認識できるシステムを開発しました。上記のピッキングロボットは人間でも難しい判断を一瞬で行い、素早く取り出してコンベア上に置く動作を行っています。
こちらはファナックの多関節ロボットを使用した医薬品・化粧品容器のピッキングの様子です。
向きの揃っていない医薬品・化粧品の容器を3Dビジョンセンサによって画像認識し、一定方向に整列させるピッキングロボットです。
こちらはユニクロの自動倉庫で活躍しているピッキングロボットの事例です。
ユニクロの倉庫ではフランスのExotec社が開発した自動倉庫Skypodを導入しました。自動倉庫内を縦横無尽に駆け巡るピッキングロボットには驚きを隠せません。フロアを動くだけでなく、3次元で移動できるシステムは実に画期的です。
こちらはアスクルのEC物流センターに導入されているピッキングロボットです。
アスクルでは様々な商品を取り扱っているので、ピッキング時の作業も様々な大きさ・重さのワークに対応しなければなりません。しかも、アスクルではダンボールも自動で組み立て、最終的にはダンボールに商品を詰めて出荷するところまでを自動化しています。
注文から出荷までにかかる時間が最短20分というのは驚くほど短いのではないでしょうか。新型コロナによって通販業界は物流量が大きく増加している中、ピッキングの時間が短くなるのは画期的です。
本記事ではピッキングロボットについて詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
ピッキングロボットとはモノを取り出す工程を人の代わりに行なうロボットでした。ロボットが行なう作業としては、指示書や伝票に書かれたモノを取り出し、次の工程に引き渡すというものです。現在では、製造工場の生産ラインや物流倉庫などで多く使用されています。
ピッキングロボットを導入することで得られる主なメリットとして考えられるのは次の4点です。
ピッキングロボットを導入する最も大きな理由が人手不足の解消でしょう。もちろんピッキングロボットの導入によって改善は可能ですが、人手不足を解消するのと同時に、品質の安定やコスト削減ということも実現できます。ピッキングロボットの導入は多くのメリットが得られると言えるでしょう。
本記事では、ピッキングロボットの具体的な導入事例として、下記の4つを動画と共に紹介しました。
複雑な状態のワークを取り出す様子を理解いただけたのではないでしょうか。特に物流業界ではピッキングロボットを導入することで短納期での出荷を実現しています。今後はますますピッキングロボットを導入する企業が増えるでしょう。
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