セル生産方式とは?ライン生産方式との違いやそれぞれのメリットとデメリットも紹介
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
定期的に安全講習みたいなのを受けてますが、毎回新たな気付きがありますね。たぶん、すぐに忘れてしまうからなのですが。
工場の安全対策は重要ですからね。日頃から意識して作業に取り組みましょう!
大きな工場へ行くと、「〇〇日連続無災害」などの掲示を見掛けます。安全に作業ができるのはありがたいこと。近年、国内の労働災害はかなり減少しています。しかし、それでも残念ながら死亡事故などの大きな労働災害が無くなることはありません。
そこで、本記事では工場における基本的な安全対策の取り組み方などについて紹介したいと思います。
工場での作業においては「絶対に安全」ということはありません。日々のヒヤリハットなどに意識を向けつつ、地道な活動を続ける必要があります。ぜひ記事を読んで、再度安全に関する認識を深め、安全な作業を心掛けましょう。
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もくじ
下記のグラフは厚生労働省が公表した「令和2年の労働災害発生状況」のデータです。昭和49年から令和2年までの労働災害による死亡者数と死傷者数の推移を表しています。
グラフを見ると、死傷者数が減少傾向にあることが良くわかります。休業4日以上の死傷者数に関しては平成10年頃から横ばい状態(微増)ですが、死亡者数に関しては年々減っているのが良くわかるデータです。
グラフの始まっている昭和49年と比較すると、死亡者数・休業4日以上の死傷者数共に大きく減少しています。しかし、令和2年の死亡者数は802名。決して少ない数字ではありません。
たとえば、令和3年の交通事故における死亡者数は2,636人でした。したがって、交通事故と比較すると労働災害は約3分の1程度。しかし、多いか少ないかという問題でしょうか?
本来、工場における労働災害も交通事故もゼロであるべきです。その為には安全対策が必要となります。
工場内ではどのような事故が発生しているのでしょうか?
上のグラフは令和2年に工場で発生した死亡事故の割合を表したものです。その中から工場内で起こり得る事故の種類をいくつか紹介しましょう。多いものが次の2点です。(交通事故は工場外の為に除外)
もう少し詳しく解説していきましょう。
墜落・転落による死亡者数は約24%ですが、実は休業4日以上の死傷者数は下記のような内訳となっています。
つまり、労災の約40%が墜落・転倒による事故です。恐らく、怪我の有無を問わなければ、多くの方が経験している事故でしょう。実は、業種や規模とは関係なく墜落・転倒事故の原因を特定し、予防することは可能です。
たとえば、滑り止めを付けたり、手すりをつけたりという簡単な対策で大きな成果を得た事例もあります。また、体幹トレーニングなどを取り入れることで、従業員の体力低下やバランス感覚を養うなども有効な予防策です。
挟まれ・巻き込まれ事故は死亡者数の約16%、休業4日以上の死傷者数の約10%を占めています。具体的な内容としては下記の通りです。
会社に入社してすぐに「回転体には手を出すな」と指導される職場も多いかもしれません。しかしながら、挟まれ・巻き込まれ事故は未だに発生しています。原因として考えられることは、安全装置機能の不備や安全管理体制の不備など。
したがって、挟まれ・巻き込まれ事故の予防策は徹底的な安全指導や安全装置の点検です。たとえば、作業服や作業帽などを正しく着用するだけでも大きな予防効果があります。
日々の工場内における作業で、簡単にできる安全対策はありますか?
最も基本となる安全対策は「5S」を徹底することですね!
工場における安全対策として、もっとも基本となるのが5Sの考え方です。ただし、5Sの知識があるだけでは安全対策にはなりません。日々の工場内で5Sが徹底される必要があります。
5Sとは具体的に下記5つの「S」を指しています。
それぞれについて詳しく解説しましょう。
工場の安全対策として最も重要なことは、整理です。工場での作業をしていると、不要な物が増えたり、必要なものが見付からなかったりということが発生します。
したがって、下記の2点を徹底しましょう。
整理を疎かにすることで、衛生的な問題が発生する恐れもあります。職場環境は悪化し、重大な事故につながるかもしれません。日頃から整理を心掛け、安全対策に取り組んでください。
整頓とは、必要なものを所定の場所に置くことです。整理によって必要なものを残し、更に整頓によって資材の置き方などのルールを決めましょう。
安全対策として整頓するだけで、危険要素に気付きやすくなります。また、必要な物を探す時間も削減できるので、一石二鳥。
日頃から整頓のルール守り、安全を心掛けましょう。
3つ目のSは清掃です。始業前・始業後・作業後の定期的な清掃作業により、ごみや汚れのない職場にしましょう。また、工作機械やクレーンなどの定期的なメンテナンスを実施することも清掃による安全対策の一つです。
工場内を清掃するだけで、転倒や転落の予防にもつながります。また、細菌や微生物の発生も予防可能です。
清潔は上記の「整理」「整頓」「清掃」を実施し、常に汚れのない状態にしておくことです。整理・整頓・清掃への取り組みに対し、チェックすることや見直すことが清潔取り組みとなります。
普段から清潔を保つことは安全対策として重要です。
「しつけ」とは従業員への安全教育です。工場内を常にきれいに使い、安全を意識することを指導します。また、ルールづくりも重要です。
安全への取り組みの必要性を従業員一人ひとりが意識し、習慣を身に着けるためにもしつけに取り組みましょう。安全な職場をつくるのは従業員です。定期的な教育の機会を設け、安全教育を徹底してください。
安全対策として、5Sの徹底が重要だということはよくわかったのですが、具体的にはどうすれば良いのでしょう?
これまで、安全対策の基本として5Sの考え方について解説しました。次に、5Sを基本とした具体的な安全対策を4つ紹介しましょう。
工場で実施できる安全対策は数多くありますが、基本的な対策は次の4つです。
それでは、それぞれについてもう少し詳しく解説しましょう。
工場の安全対策には、従業員の安全意識を高めるところからはじめなければなりません。そこで必要となるのが安全教育の徹底です。
まずは監督者への安全教育、そして従業員への安全教育を実施します。安全教育では具体的な安全対策を指導するだけでなく、安全対策の必要性や意味が理解できるように努めなければなりません。
安全対策には労働災害の原因特定が必要となります。重働災害の原因を特定するために実施するのが、リスクアセスメントです。
リスクアセスメントとは、災害や事故の原因やリスクを分析し、被害を最小限に抑える手法。「労働安全衛生法」第28条の2により、企業での実施が求められています。
「KYT」とは危険(Kiken)予知(Yochi)訓練(Training) のことです。KYT活動により危険に対する次の3点を高めることができます。
KYTの方法には様々なものがありますが、その中の一つに「基礎4ラウンド法」があります。基礎4ラウンド法の進め方は、次の4つの手順です。
上記の4ラウンドを実施した後は、目標を指差し唱和で確認します。
労災が発生する根本的な原因として、従業員のストレスが考えられます。ストレスを感じることで心の余裕はなくなり、思わぬミスや重大な事故につながるかもしれません。ですから、ストレスのない職場環境をつくることこそが安全対策といえます。
近年、従業員のストレスを緩和するためにメンタルヘルス対策を導入する企業も増えてきました。特に、職場におけるパワーハラスメントやセクシャルハラスメントなどを徹底的に排除することは安全対策のみならず、モチベーションの向上にもつながります。
また、厚生労働省では「職場における心の健康づくり」として、以下4つのケアを推奨しています。
職場の労働環境が悪く、時間外・休日労働時間が長くなれば労働災害も発生しやすくなることは確実。従業員の疲労が蓄積することで様々なリスクが発生するでしょう。ですから、メンタルヘルスは安全対策として最適です。
教育やメンタルヘルスが安全対策になるのですね。
ところで、安全対策を怠った場合はどうなるのでしょうか?
工場において安全対策を怠った場合、下記のような多くのリスクが発生します。
もし、重大な事故が起こった場合はどうなるでしょうか。
何より、従業員の健康状態を守ることが第一ですが、安全対策を怠ることで死者が出る可能性もあります。実際、現在も年間数百人の死亡事故が発生しているので、絶対に安全とは言えない状況です。
また、事故が発生することで工場自体が稼働できなくなる可能性も考えられます。そうなると、会社の負担も増え、存続も危ぶまれるかもしれません。
上記のようなリスクは、安全対策をほんの少し怠っただけでも起こる可能性があります。しかも、これらのリスクは、従業員の離職原因ともなり得ます。
上記のようなリスクが発生しないように安全対策に努めましょう。
本記事は工場における安全対策について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
工場内で多く発生している労働災害は次の2点でした。
労災の約40%が「墜落・転倒事故」、労災による死亡者の約16%は「挟まれ・巻き込まれ事故」ということに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような事故を防ぐために安全対策でよく言われるのが「5Sの徹底」です。
5Sとは次の5つの「S」を表します。
さらに、5Sを徹底する基本的な安全対策として、記事内で下記の4つを紹介しました。
これらの安全対策を実施しても、実際には労災が発生する可能性はゼロにはなりません。ただし、安全対策を怠った場合には、もっと大きなリスクがあることは確実です。
安全対策を怠った場合のリスクとして考えられるのは、主に下記の5点です。
ほんの少しでも安全対策を怠っただけで、会社自体が存続できなくなるかもしれません。そのようなことにならないように、日々の生産活動においてしっかりとした安全対策を実施しましょう。
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