セル生産方式とは?ライン生産方式との違いやそれぞれのメリットとデメリットも紹介
- #生産ライン
こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
製品の品質管理って大変ですよね。企業の信頼を高めるためにより良い品質にこだわらなければなりませんし。
品質管理なら4M変更管理を覚えておくと便利ですよ!
製造業にとって、品質管理は重要な役割を担っています。売り上げや企業全体のブランドイメージを左右するのが品質。実は、生産ラインの品質管理に欠かせない要素があります。それが4Mです。
本記事では4Mと4M変更について詳しく解説し、さらにメリットや類似した手法についても紹介しています。
何かの不具合が発生した時、原因をなかなか特定できない場合があります。そんな時には4Mを見直すことで、真の原因にたどり着くことができるかもしれません。一つの不具合にも様々な原因が考えられます。「木を見て森を見ず」ではなく、広い視点で原因追求をしてください。
品質管理をより強化したいという場合には、本記事をきっかけに改めて4Mについて学んでみてはいかがでしょうか。
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もくじ
4Mとは、
の4つの頭文字を表します。上記の4Mは、製造業などの生産ラインの現場における品質管理とは密接に関わっている要素です。
では、上記の4Mが品質管理とどのような関係があるのでしょうか?
実は、品質に何らかの問題が発生する際には、上記4Mの要素が変更されていることが多いのです。したがって、4Mの変化点を事前に把握することで品質トラブルを未然に防ぐことが可能となります。
それでは、4Mについてもう少し詳しく解説していきましょう。
Manは現場の作業員のことを指します。
製造プロセスにおいて一定の品質を保つためには、機械操作や材料の選別などの知識や技術スキルが必要です。したがって、それらの知識や技術スキルが現場の作業員によって異なることは品質を保つ上で大きな問題となります。
4Mの中で最も重要と言えるのが「人」です。他の3M(機械・材料・方法)はすべて人の手が介在する必要があるので、まずは作業員の管理について見直しましょう。
現場の作業員が変更されるのは主に次の3点です。
上記のケースでは、作業に慣れていないスタッフによる作業ミスが発生することや、伝達ミスによる品質トラブルが考えられます。
常に一定の品質を保つためには、各作業員のスキルや適性を把握した上で管理しなければなりません。また、性格や適正なども踏まえた上での配置も必要です。
Machineは機械、すなわち生産設備です。製造業の生産ラインには、組み立て・搬送・検査などのさまざまな設備が導入されています。
機械においても、品質上の問題となるのはやはり何らかの変更があった場合。特に注意しなければならないのが次の4点です。
新規の設備や金型の変更などは導入時に慎重になることも多く、品質上の問題が発生してもすぐに対処する体制ができているでしょう。
意外と盲点となるのが、機械設備の改造や治具の設定変更などです。変更点は小さなものでも、場合によっては品質に大きな影響を与える場合があるので注意しなければなりません。
また、安定した品質を維持するためには、以下のような管理が必要となります。
機械や設備は導入することよりも、安定した生産のできる体制を作ることが重要です。ほんの少しの変更にも敏感に対応できるような管理体制を作りましょう。
Materialは製品を製造するための原材料や部品を表します。製品を製造するには、さまざまな原材料や部品が必要です。製品の品質という点においては、材料の質などが大きく関わっています。
材料においても何らかの事情があり、製造途中で変更しなければならないかもしれません。材料の変更で主に考えられるのは下記の5点です。
同じ材料・材質であっても、調達先や管理方法の変更など他の要因によって品質的な問題が発生することもあります。
たとえば、調達量を増やしたことで、社内に在庫としての保管期間が長くなるかもしれません。保管期間が長くなることで材質が変化し、品質が変化することも考えられます。
したがって、材料の単純な品質だけではなく、状況を把握することが重要です。
Methodは製品を製造する方法のことです。
特に品質管理という観点から考えた場合、各製造工程の標準化は必須となります。ISOでは、誰が実施しても同じ品質の製品ができるように手順書を作成しなければなりません。
それでは、方法についての変更とはどのような場合があるでしょうか。考えられるのは下記の2点です。
特に作業場所の変更時には、温度や湿度、レイアウトなどの作業環境が変化することで品質上の問題が発生することも少なくありません。
品質管理では「人」「機械」「材料」「方法」の4Mが重要ということがよくわかりました。4Mの変化によって品質が変わる可能性があるということですね。
それでは、4M変更によるメリットについて考えてみましょう!
4M変更を行うメリットとして考えられるのは、次の2点です。
4M変更管理を行うことで、4Mそれぞれの変更されるタイミングを把握できます。変更のタイミングがわかれば、不良が発生しないように注意深く観察しながらの生産も可能。結果として、不良を未然に防ぐことにつながります。
また、不良が発生した際にも、不良発生前後で4Mのどこかに変化が無いかということがわかれば原因追求も容易です。一見関係の無い変更点が不良原因ということもあります。ですから、4M変更管理を実施することで初めて原因がわかる場合も少なくありません。
4M変更が有効だということはわかりました。しかし、それだけで良いのでしょうか?
実は、4Mを更に発展させた、5Mや5M+1E、6Mというものもありますよ!
今までの品質管理は4Mの変更点を見るだけで十分とされてきました。しかし、昨今の生産現場においては従来の4Mだけでは不十分とされる場合があります。
そこで、4Mの要素に追加したものが「5M」「5M+1E」「6M」です。それぞれに追加された要素は下記の通り。
それぞれについてもう少し詳しく解説しましょう。
5MのMはMeasurementです。つまり、検査・測定のこと。
品質管理における「検査・測定」は特に重要です。4Mの方法や機械、材料に含まれるという考えもありますが、5Mとして独立させるケースが増えてきました。
1EのEはEnvironmentです。つまり、環境の変化を管理するという考え方。
たとえば
といったさまざまな「環境」を管理することで品質の維持を行います。4Mの中の「方法」として作業場所や作業環境について管理していますが、「環境」として独立させて管理することでより適正な品質管理が可能です。
6MのMはManagement(マネジメント)です。つまり、製造ラインにおいて適切な生産が実施できるように采配すること。
かつては大量生産が主流だった日本の製造業も、現在では多品種少量生産が主流となっています。ですから、現在は一つの生産ラインで複数の品種を生産することも珍しくありません。多品種少量生産で重要となるのはマネジメントです。
どのラインでどの品種をどれくらい生産するのかということを把握し、采配しなければなりません。
つまり、生産ライン全体を見渡し、適切なマネジメントを行うことが大切ということです。そして、考え出されたのが6M。6Mは現代の生産状況に適した生産管理方法と言えます。
需要に合わせて4Mから5M、5M+1E、6Mへと変化していったのですね。
本記事では4M変更という生産管理の考え方について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
4Mとは、下記の4つのイニシャルを取ったものでした。
上記4Mが何らかの事情により変更される時、生産品質も変化するという考え方です。したがって、上記の4Mが変更されることがわかっていれば、品質トラブルを未然に防ぐこともできます。
また、何らかのトラブルが発生した場合においても、上記の4Mを分析することで原因追求が可能です。
4M変更管理を実施することで得られるメリットとしては、次の2点。
安定した品質を保つためには4M変更管理が有効です。
ただし、4Mの考えが提案されたのは少し前のことであり、現在はその当時と生産手法も異なってきました。そこで、現在の生産に合わせて考案されたのが、次の3つの手法です。
まずは4M変更管理を実施し、状況に合わせて5M、5M+1E、6Mに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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