ロボットビジョンセンサとは? 活用方法は?
- #ロボットビジョン
こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
製造工場では工程自動化が進んでいますが、やはりどこも生産性が上がっているのでしょうか?
中には失敗している事例もあるかもしれませんが、ありがたいことに私の周辺の工場は成功事例ばかりとなっています。
近年では人手不足という大きな社会問題のため、急ピッチで自動化が進められている印象です。また、AIの進歩やIoT機器の増加によって、工場内の各工程は単なる自動化ではなく見える化も進んできました。
そこで本記事では、様々な工場の工程自動化での成功事例を紹介しました。紹介したい成功事例は数多くあるのですが、ここでは厳選した4つの事例を紹介します。
工程自動化について検討の際には何らかのヒントになると思いますので、ぜひ記事を最後まで御覧ください。
工場自動化・ロボット導入に関してお悩みがあれば、お気軽に製造DX.comまでお問い合わせください!
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もくじ
まず、自動化とは何かということについて、もう一度考えてみましょう。近年は多くの工程が自動化されているので、工程自動化が当たり前のように感じているかもしれません。しかし、現在自動化されている工程は、今まで人の手によって作業されていた生産工程です。
従来は人による手作業だったものを機械が人の代わりに作業をすることが自動化。工場の自動化は工場内の各工程が自動化されたものの集合体と考えればわかりやすいでしょう。
しかし、どうして工程自動化が必要なのでしょうか?それは工程自動化によって、これまで製造工場で抱えていた多くの問題が解決するからに他なりません。主な問題としては下記の4点です。
これらの問題を解決し、生産性を向上するのが工程自動化。それぞれについてもう少し詳しく解説しましょう。
現在、製造業だけでなく、多くの業界で人手不足が深刻な問題となっています。特に近年は労働者の所得が上がらない問題や円安なども大きく影響し、外国人労働者を雇うことも難しい状況です。したがって、製造業での人手不足は更に加速しています。
人手不足を解決するには、今まで人に頼っていた作業を自動化するのが最も効果的です。実際、工程自動化によって人手不足を解消したという事例は多く報告されています。
製造業の人手不足に関しては、下記の記事を参考にしてください。
>>製造業はなぜ人手不足なのか?その実態と対策について詳しく解説
人が作業をすることで、ミスや不良を誘発するのは当然のことです。しかし、人的なミスは作業環境を見直すことで改善する可能性があります。人的ミスを削減する対策として有名なのがポカヨケです。
ポカヨケの具体的な手法としては、治具の使用やコードリーダーなどの使用が考えられます。また、工程自動化もかなり効果的です。工程自動化によって人の介在が減るので、ヒューマンエラーの削減に大きな期待が持てます。
ポカヨケに関しては、下記の記事も参考にしてください。
>>製造業におけるポカヨケとは?事例も交えて解説
工程自動化は新たな設備を導入する必要があるので、多額の導入費用が掛かるでしょう。しかし、それ以上にコスト削減ができるというメリットもあります。
たとえば人件費。工程自動化によって省人化が可能となり、人件費が削減できます。製造工場における最も大きなコストは人件費なので、人件費の削減は長期的に見て大きなメリットです。
また、前述した通り工程自動化によってヒューマンエラーも減ります。不良発生率も下がり、生産効率も向上するでしょう。事実、作業員を減らしているにもかかわらず生産量が増えているという多くの事例があります。
製造工場の今でも「汚い」「キツイ」「危険」の3Kのイメージが根強く残っています。事実、現在でも工場によっては3Kのイメージ通りの工程もあるでしょう。しかし、工程自動化によって、3Kのイメージを払拭することができます。
たとえば、重量物を運ぶ作業は「キツイ」と感るでしょう。しかし、自動化によって改善している工程も多々あります。このように、製造業では工程自動化によって3Kの作業が減っているのは事実です。
詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
>>製造業の仕事がきついと言われる理由とは?その実態と製造業で働くメリットを紹介
また、工程自動化によって生産性が向上するため、昨今の働き方改革にも大きく貢献していることも確かです。
いまいち工程自動化のイメージが湧かないのですが・・・
もう少し具体的な事例を教えてください。
では、工程自動化によって成功した4社の事例を紹介しましょう。
上記の事例について、動画を交えて具体的な改善内容などについても紹介します。
株式会社長沼あいすは、平成6年に北海道夕張郡長沼町に創業した酪乳製品の加工、製造、販売を行なっている企業です。社長のインタビュー動画がありましたので、ぜひご覧ください。
長沼あいすではチーズ製造用設備の導入による生産性向上を目標に掲げ、成型工程と袋詰・包装工程の自動化を推し進めました。
具体的に実施したのは、下記の設備導入です。
成型工程は従来から自動化されていましたが、成型機が1台しか導入されていなかったために生産能力は1日あたり1,200パックという状況でした。しかし、成型機を追加導入することで、1日あたり1,800パックの生産が可能になっています。
工程自動化による具体的な成果は下記の通りです。
また、生産性向上には自動計量機と包装機のレイアウトも大きく関係していました。設備のレイアウトを工夫することで以前よりも作業効率が向上。更に、新しく追加導入した成型機は形がきれいに出るため、商品ロス削減にも期待がかかります。
ナカガワフーズは昭和39年創業の老舗肉加工品メーカーです。CM動画がありましたので、御覧ください。
ナカガワフーズでは、下記に分類された約1,270品目の製造・販売を行っています。
ナカガワフーズで取り組まれたのは、計量工程の自動化です。人手作業に頼っていた計量作業を自動化しました。自動化の際に採用したのは、冷蔵庫内特殊仕様(特殊表面加工)の無人自動化計量システムです。
肉加工工場での作業は重量物・低温物を取り扱うという過酷条件での作業となります。つまり、身体的負荷の高い作業です。しかし、計量工程の自動化によって、女性・高齢者・経験の浅い従業員でも作業が容易になりました。
自動化によって得られた成果は下記の通りです。
一つの工程を自動化するだけで4分の1に人員削減し、更に生産量が2.4倍にまで増えています。これほど大きな成果は工程自動化による成功事例の中でも珍しいでしょう。
また、工場での作業は計量工程の後にも金属検査などを実施しなければなりません。これまでは計量を実施してから金属検査を実施という流れでした。ですから、計量工程の自動化によって金属検査に集中できるというメリットもあります。
しみず食品株式会社はどらやきなどの菓子製造を手掛けている企業です。YouTubeに紹介動画がありましたので、御覧ください。
しみず食品が取り組まれたのは、梱包工程の自動化です。特にどらやき製造工程における全自動梱包システムでは、無人化に成功しました。
しみず食品では24時間の交替勤務を行っています。梱包工程では2名の人材が2交替での作業を行っていましたが、工程自動化によって完全無人化を実現しました。
どらやき製造工程では1分間あたり90個の生産を行っているので、人手作業による梱包工程はかなり大変な作業でした。単純計算で2名の作業員が1分あたり45個を梱包しなければならないということになります。
そこで採用したのが、ファナック製ゲンコツロボットです。ゲンコツロボットに画像処理を追加し、ピッキングと同時に形状検査も実施することで更に効率化しました。
ゲンコツロボットは一般的にパラレルリンクロボットと呼ばれ、ピッキング工程で良く利用されています。パラレルリンクロボットに関しては別記事にて詳しく解説していますので、下記の記事を参考にしてください。
>>パラレルリンクロボットとは?特徴や活用事例などを紹介
かね七株式会社は明治17年創業の食品メーカーです。工場の紹介動画がありましたので御覧ください。
かね七で製造しているのは「だしパック」製品です。動画内でも紹介がありましたが、下記のような工程があります。
今回自動化に取り組んだのは、小袋充填包装工程から集積工程までです。その結果、下記のような成果となっています。
工程自動化によって製造量は約3倍、作業人員は1/3に削減できました。特に生産性向上に貢献したのが集積工程の自動化です。小袋充填包装工程から集積工程までを連動することで、作業効率が大きく向上しています。
紹介した工程自動化の事例では、人員を削減しているのに生産量が増えています。工程自動化のメリットを感じていただけたのではないでしょうか。
本記事では工場における工程自動化について、成功事例を示しつつ詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
工場における工程自動化によって、多くの問題が解決可能です。主に解決が可能な問題として、記事内で具体的に解説したのは下記の4点です。
また、上記の問題を解決した成功事例として、下記の4社を紹介しました。
紹介した事例では、どの企業も工程自動化によって生産性が大幅に向上しています。ただし、安易に工程を自動化するのではなく、設備導入には十分な検討が必要です。
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
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