ロボットSIerの業務効率化はどうやって進めていくべきか?DX化に失敗する要因とは
弊社は普段、生産技術部やロボットSIer、機械商社に向けた業務効率化ツール「ROGEAR」を開発・販売しています。これまでも業界全体の業務上の課題を解決するため日夜ユーザーの意見を抽出し、それぞれのユーザーに寄り添ったソリューションを提供してきました。私が普段、企業の担当者と話をしていると、「業務上の課題はあるんだけどなかなか解決に向けて進んでいかない」「ツールは導入したけどうまく活用できていない」といった声をよく耳にします。しかし原因を突き詰めていくと、意外と当たり前のことが実行できていない企業が多いことがわかってきました。今回は企業が業務効率化を進めていくうえで重要なポイントや、これらの取り組みに失敗してしまう要因について考えていきましょう。
製造DX.com編集部
株式会社ファーストオートメーション PRマーケティング部門
金融業界でBtoCマーケティングに従事したのち、株式会社ファーストオートメーションにてロボットSIerや製造業をターゲットとしたBtoBマーケティングを担当。個人でもメディアやYoutubeチャンネルを運営し、数万人規模のユーザーを獲得している。
もくじ
業務効率化に失敗する要因
業務効率化と言ってはみたものの結局実現しなかった、失敗に終わったという企業をこれまで多く見てきました。しかし、失敗するにはそれなりの理由があります。そしてそれを突き詰めていくと、ごく当たり前のことが実行できていなかったという場合も非常に多いです。1つ言えることは業務効率化とは1つのプロジェクトとして会社全体で進めていくべきものであり、決して片手間で実現することはできないということです。ここでは業務効率化の取り組みが失敗する主な要因をいくつかご紹介します。
そもそも知識のある社員がいない
まず考えられるのがプロジェクトを推進していけるような人材が社内に存在しないという理由です。よくあるのは、年齢の若い社員がなんとなく得意そうだからという理由で担当者にされていたりするパターンですが、これではうまく進んでいかないのも当然ですよね。これから真剣にプロジェクトを進めていく場合は、最低1名はプロジェクトを推進していける人材が必須となります。とはいえ1から人材育成を行うのは非常に手間が掛かりますし、そのような知識を持った人材を育成するノウハウのない企業が殆どかと思います。そこでまずは外部の企業と連携して進めていく方法を取ると良いでしょう。例えば弊社では、こういった分野の知見がない企業様には、ユーザーが自立できる状態になるまでは弊社の担当者が伴走しながら積極的に導入支援を行っています。このように自社だけで解決しようとせずに、外部の手を借りるというのも手段の1つとして検討してみることをお勧めします。
意思決定を行う社員の意識が低い
担当者と話をしていると意思決定者が業務効率化にあまり関心を持っておらず、プロジェクトがなかなか前に進んでいかないというお悩みもよく耳にします。業務効率化というのは時には会社全体を巻き込んで行う必要があるため、ある程度裁量を持ってプロジェクトを推進できる社員の協力は必要不可欠です。また、意思決定者の意識が低い場合、打ち合わせの度に伝言ゲームのように内容を共有する必要があり、次のアクションを起こすのに時間が掛かる、意思決定者の業務効率化に関する知見が浅く本質を理解してもらえないなど、担当者の悩みは尽きません。このような状態に陥ると担当者の士気も下がりますし、目的やそれを達成する方法が曖昧のまま、なんとなくでツールを導入してしまった。結果的に導入したのに誰も使っていないという状況が生まれてしまうわけです。
特に目標を決めずに進めてしまう
業務効率化を1つのプロジェクトとして進めていく上で目標設定を行うのは一見当たり前のことのようにも思えます。しかし意外とこれができていない企業が多いです。というのもこれらの業務は本来の業務とはかけ離れたものであり、まだまだ自分達が行うべき仕事ではないという意識が根底にあることが要因として考えられます。だからこそ先にプロジェクトとしてしっかりと目標設定を行い、それを達成できる担当者をアサインすることが重要になるのです。関わる人が当事者意識を持ってプロジェクトを進めていくことが成功の鍵となります。
社員の理解を得られていない
業務効率化はその範囲にもよりますが、大抵の場合は複数の部署を巻き込むことになります。また、プロジェクトが軌道に乗るまでは、むしろ社員1人あたりの負担が増える場合も往々にしてあります。一部の人間が強引にプロジェクトを進めようとしても、社員の理解が得られなければプロジェクトを達成することは難しいでしょう。何をやるのか、何故やるのか、その結果どんな恩恵が受けられるのかということを関係者全員に理解してもらいながら進めることが重要となります。
どうやって進めていくか
次は、業務効率化を進めていくうえで意識していくことや実行するべきことについて見ていきましょう。やることは多いですがこれらを実行することができれば、その先で受けられる恩恵は計り知れません。本格的に業務効率化を目指す際は参考にしてみてください。
プロジェクトを推進するチームを組織する
まずはプロジェクトメンバーを選定しプロジェクトを推進していく専任のチームを組織する必要があります。ここで注意しなければいけないのが、以下の2点です。
意思決定者を最低1名は必ずアサインする
まずチームに意思決定者が存在しない場合、チームが主体性を持ってプロジェクトを進めることができず、どうしても次のアクションが鈍くなります。プロジェクトは長引けば長引くほど士気も下がるので、その場その場で意思決定ができる社員は必ずアサインしましょう。
複数部署が関わる場合は各部署から最低1名は担当者をアサインする
社員が普段感じているクリティカルな課題は、実際にその業務に携わっている人にしか分かりません。事前にしっかりと課題抽出を行い、プロジェクトを推進していくためにも、複数の部署がプロジェクトに関わる場合は、各部署の業務内容を把握している担当者を最低1名はアサインすることが望ましいでしょう。
現状把握と課題の洗い出し
次に現状社内にどういった業務課題が存在するのか、何がボトルネックとなっているのかを全て洗い出すことから始めましょう。ほとんどの社員が効率性に課題を感じているにも関わらず、「そのやり方でこれまでやってきたから」という理由だけで放置されている課題はどの企業にも存在します。ここでは解決が可能かどうかや問題の大小に関わらず、各部署にヒヤリングを行いながら一旦は膿を全て出し切る事が重要となります。
目標設定を行う
現状把握と課題の抽出が終わったらその課題をどのように解決するか、またいつまでに解決するかの目標設定を行います。また、おおよそのスケジュールもこの段階で作成しておくと良いでしょう。目標設定はツールを選定する際の大きな指標にもなってきます。目標の存在しないプロジェクトが成功することはありませんので、目標設定は重要なフェーズとなります。
目的を達成できるツールを選定する
次はそれらの課題を解決でき、目標を達成できる手段を検討していきましょう。世の中に業務効率を謳ったツールは無数に存在します。ここでは本当に自社の課題を解決できるのか、社員のリテラシーで問題なく使用ができそうかをしっかりと見極める必要があります。1つの選択肢として弊社のROGEARは業界特化型のツールとして開発されているので、必ずあなたの課題解決にお役立ちできるはずです。まずは資料請求のみ行うことも可能なので是非、導入候補としてご検討ください。
ツール導入後に継続して効果検証を行う
無事導入ツールが決まったらいよいよ日々の業務に落とし込んでいきます。場合によっては従来の業務の進め方をツールに合わせて変更していく必要も出てくるでしょう。社員への研修、それに伴うマニュアル作成なども行う必要があります。とにかく関係者が日常的に使用できるようになるまではしっかりとフォローしていくことが重要となります。運用が軌道に乗った段階で効果検証を行っていきます。ツールを導入したことによってどれだけ業務効率が改善されたのか、実際に利用した社員へのヒヤリングも含めて目標に対してどの程度の成果があったのかを明確にしていくことが重要となります。
まとめ
今回は業務効率化をどのように進めていくのか、またよくある失敗の理由についてをご紹介していきました。これを見るとなんだか大変そうだと感じるかもしれませんが、その分達成できたときに受けられる恩恵も大きいです。またこのような業務効率化は必要だと思いつつも中々手付かずの状態で放置されている企業も多いですが、その性質上先延ばしにすればするほど実行する際の負担は増えていきます。弊社は主にロボットSIer、生産技術部の方向けの業務効率化を検討段階から導入後のアフターフォローまで一気通貫でサポートさせて頂いております。もし、何から手を付けたらよいのか分からない、自社だけで実行するのは不安があるといった場合はまずはお気軽にご相談ください。
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製造DX.com編集部
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金融業界でBtoCマーケティングに従事したのち、株式会社ファーストオートメーションにてロボットSIerや製造業をターゲットとしたBtoBマーケティングを担当。個人でもメディアやYoutubeチャンネルを運営し、数万人規模のユーザーを獲得している。