元ロボットSIerが語る!ロボットSIerのキャリアについて

元ロボットSIerが語る!ロボットSIerのキャリアについて
banner_01

ロボットSIerについて

まずはロボットSIerについて簡単に紹介しておきましょう。

ロボットSIer(ロボットシステムインテグレータ)とは、ロボットを使用した機械システムの導入提案や設計、組立などを行う事業者です。ロボットの導入を検討する企業の現場課題を分析し、最適なロボットシステムを構築するために、様々な機械装置や部品などから必要なものを選別し、システムとして統合するエキスパートです。

また、FA・ロボットシステムインテグレータ協会には200社以上のロボットSIerが参画していますが、まだまだ協会に参画していない企業も多く存在します。

協会について

また、ロボットを使用した機械システムの需要は年々増加しています。そのため今後もロボットSIer企業は増加していくと予想されます。将来性は間違いなくあるロボットSIer企業ですが、ロボットSIerは高い技術力が求められます。ロボットを動かすエンジニアが必要ですが、現在ロボットSIer企業の9割以上がエンジニア不足で頭を抱えているのも実態です。だからこそ今、ロボットSIerのエンジニアを目指すべきとも言えるでしょう。

ロボットSIerに求められるスキル

ロボットSIer企業が今強く求めている人材は2種類です。

・ロボットシステムの要件定義ができ、受注したプロジェクトを推進できる営業力とプロジェクト管理ができる

・顧客の課題解決ができ、高品質のロボットシステムを設計製作できる

どちらのポジションを目指すにしてもこのような人材に成長するのは簡単なことではありません。そこで現在は学生を対象とした人材育成の取り組みも積極的におこなわれています。例えば愛知県主催で「高校生ロボットSI LEAGUE」というイベントなどがあります。

https://sileague.aichi.jp/event.html

私が学生のころはこのようなイベントはまだ存在しなかったので、とても羨ましく思います。今後も毎年開催する方針とのことなので、このような機会を存分に活かしましょう。今後参加する学生が増えていき、より大きなイベントになっていくと思うと今からとても楽しみです。

ロボットSIerの仕事内容とスキルについては下記の記事でも紹介していますので参考にしてみてください。

企業を選ぶ際に見るべきポイント

さて、それではロボットSIer企業に就職する際にどのような視点で企業を選べばいいのか考えていきます。正直、就職活動において就職先を選ぶ観点は人それぞれなので難しいところではありますが、取引先や扱っている商品によっては自分のやりたい仕事ができないことがあります。

例えば、食品業界向けにロボットを販売し食品業界の課題を解決したいと考えていた場合、食品業界向けに積極的にシステム提案をしている企業でないとその想いは実現できないでしょう。また、配膳などをおこなうサービスロボットを販売したいのに、産業用ロボットしか販売していない企業にいくのも同じようにあなたの想いを叶えられないことになります。ですので、まずはその企業が「どの業界」に力を入れていて、「扱っているロボット」は何かをしっかりと確認しましょう。

一方で、特にこだわりはないが、とにかくスキルを高めたいという想いが強い場合は、教育体制が整っており、チャレンジしやすい社風の企業を選ぶと良いでしょう。個人的にロボット業界では新しいベンチャーや技術が次々と登場し、最先端の技術を取り入れたシステム提案を求められることが今後増えていくと考えています。その時代の変化に追従でき、新しいものを積極的に取り入れている企業という視点でも考えてみると良いでしょう。

ロボットSIerとして市場価値を高めるには?

今後ロボットSIer業界は需要の上昇と共に競合他社も増えていくでしょう。もちろんこれまで通り、技術力が各社の一番のPRポイントになるわけですが、その技術力を顧客に「認知」してもらえないことには競合に勝つことはできません。ロボットSIer事業をしている時点で各社一定の技術力があるわけですから、私は今後勝敗を分けるのは各社のPR力になってくると考えています。

しかし、ロボットSIer企業ではまだマーケティングに力をいれている企業が少ない状況です。ですので、ロボットSIer企業としてはすぐにでもPRマーケティング力を得る必要があり、ロボットSIer企業で働きたいと考えている人はそのポジションを狙うのも良いのではないでしょうか。

転職・独立について

ロボットSIer業界は前述している通り需要が増加しており、エンジニア不足に悩んでいる企業がほとんどです。ですが、エンジニアの育成には非常に時間がかかるので、人材の取り合いとなっているのが現状です。そのため、人の入れ替わりが激しい業界と言えるでしょう。

また、それだけエンジニア人材の需要が増加しているので独立して個人事業主として活動しているエンジニアも増えています。企業目線では頭を抱えている状況ですが、個人視点で見れば転職をすることで収入UPも期待でき十分な経験を積めば独立もしやすい環境なので、そういった目線でも現在のロボットSIer業界は売り手市場と言えるでしょう。

まとめ

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。今回はロボットSIerのキャリアについて考えてきましたが、間違いなく産業用ロボット業界は今後も拡大していくのでロボットに少しでも興味がある場合はロボットSIer企業を就職先・転職先の候補として考えていただけると嬉しいです。

ロボット導入のお問い合わせは製造DX.comまで

自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。

インターネット接続せずに使える生成AI「ローカルLLM」を使いたい方はこちら

https://spesill-local.studio.site

インターネット接続せず、セキュアに生成AI活用ができる環境を提供します。具体的には、ローカルLLMを使用して、専用アプリを50万円~提供します。買い切りになるのでランニングコストはかかりません。

DIfy、Microsoft Copilot Studio、GPTsの構築支援のご相談はこちら

ノーコードAI構築支援

DifyやMicrosoft CopilotなどのノーコードAIツールの活用方法がわからない、社内に導入したけど使用している社員が少ない、生成AIを活用した新事業を立ち上げたい、という企業様を徹底的にサポートします!

お気軽にお問い合わせください。

汎用的な生成AIツールを導入したい方はこちら

製造業のデスクワークをAIで簡単にする – SPESILL

Word、Excelと親和性が高く、高度な文章生成、図表から文字・文字から図表の生成ができ、ナレッジ検索ができるAIアシスタントツールです。

専門文書の作成や社内外からのお問い合わせ対応などに課題を感じている、人手不足で業務が逼迫している、埋もれている有益なデータが大量にあるなどナレッジマネジメントのお悩みがあれば是非お気軽にお問い合わせください。

運営会社について

製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションは製造業特化の生成AI活用支援会社です。製造DX.com内で研究成果の一部を投稿しています。また、製造業のデスクワークをAIで簡単にする「SPESILL(スぺシル)」を開発提供しており、特に反響をいただいております。ぜひご活用ください!

伊藤 雅也

株式会社ファーストオートメーション CEO
1995年生まれ。愛知県の工業高校卒業後、自動車部品メーカーへ入社し、生産管理部に従事。
大手ロボットSIerの株式会社豊電子工業に転職し、技術営業として工場自動化、ロボット化の提案営業を行う。自動車業界に限らず、物流業界、食品業界、医薬品業界の企業様を担当。画像解析や自動制御技術を活用したロボットシステム提案も経験。
2020年9月、株式会社ファースト・オートメーションを創業。FA設備の調達プロセスを効率化するプラットフォームROGEARを展開し、業界全体の問題解決に取り組む一方で、自社メディアであるROBoINにてロボットSIerや業界の認知度を向上させる活動にも積極的に取り組む。

banner_01
記事一覧
広告 広告

関連記事

の最新情報をお届け

厳選した記事を定期配信
キャンペーン情報などをいち早く確認