【ロボット導入事例】人とロボットが協調したチルド麺盛付工程!既存ラインを活かし協働ロボットを導入
- #垂直多関節ロボット
製造DX.comでは工場自動化の事例を紹介しております。参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに初めての方でも問題なくご覧いただける記事制作を行っております。
もくじ
計測およびレポート作成時間短縮が大きな課題だった
今回のエンドユーザー様は事業の一環として、自動車の試作車両の寸法測定を行っていました。従来、対象の工程では、手動の多関節アーム測定器を使用しており、測定結果を成績書として作成発行していました。しかし、生産量増加と、カラーマップのビジュアル要素が織り込まれた検査レポートの要求が高まっており、計測およびレポート作成時間短縮が大きな課題でした。また、従来の作業方法では、測定速度に限界があったため、自動化を検討しました。
今回の事例では、先方から提供された3Dデータを基に、自動計測のオフラインティーチングを行うことで、セットされたボデーの寸法を自動計測することが出来るようになりました。また、手作業の動きを再現するため、エンドミルユニットにエアシリンダと電空変換システムを組み合わせることにより、柔軟性を持たせ、製品と密着しながら倣い加工ができるようになりました。
また、ロボットによって入手した計測結果は、サーバー内に保存され、その計測結果のデータを基に、カラーマップを自動作成することが出来るようになりました。座標系データも簡単に同時に手に入れることができ、アウトプットの質そのものを大きく向上することができました。
本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。
※参考動画は本案件のロボットシステムではありません
自動車設計の進化は目まぐるしく、今や、ほとんどが3Dデータを運用しています。某大手自動車メーカーも数年前まで図面データを”正”として扱っていることが多かったのに対し、今や“3Dデータ正”として扱っていることが主流となりました。(寸法公差や幾何公差は図面正です)そのため、今回の事例のカラーマップや、座標系データなどのビジュアルデータと製品データを組み合わせることで、精度や欠点が一目瞭然となり、設計スピードを向上させることができるようになります。
また、測定や、製造は外注していたり、検査部門が行うことがほとんどですので、結果数値だけではなく、目に見えるデータは非常に有力なエビデンスとなります。今まで行ってきた数値だけの計測をそのまま続けていると、より質良い検査を行う企業に取引先を奪われてしまう・・・なんてことも十分にあり得ます。ロボットによるデータの管理でアウトプットのレベルを向上させ、常に進化し続けることにより、お客様の満足度を向上させていきたいですね!
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