協働ロボットの価格はどのぐらい?導入メリットや導入事例なども紹介

協働ロボットの価格はどのぐらい?導入メリットや導入事例なども紹介
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こんにちは!
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最近は協働ロボットが増えてきたみたいですが、従来の産業ロボットよりも価格が低いからですか?

そんなことありません。むしろ場合によっては高くなることもあります。協働ロボットを導入する場合、ロボットだけの価格ではないので注意が必要ですね!

ロボット業界では、2013年に協働ロボットの安全に関する大幅な規制緩和があました。規制緩和により、製造現場への導入が容易になったことは間違いありません。しかし、問題は協働ロボットの導入価格です。

そこで、本記事では協働ロボットとはどういうものかということについて簡単に紹介し、協働ロボットの導入に必要な価格について詳しく解説しました。さらに、代表的な協働ロボットや具体的な事例についても紹介しています。

協働ロボットは手軽に導入できる大変便利なロボットです。協働ロボットの導入の際には価格や導入事例などを参考にしてください。

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協働ロボットとは?安全性が高く人間とも仲良くできる!

協働ロボットとは、人間の作業員と一緒に働くことができるロボットです。つまり、人とロボットが協力して働くというコンセプト。産業用ロボットは人間の作業員の代わりに働くものなので、大きく性質が異なります。

また、人間と協力して働くので、人とロボットが同じ領域で作業しなければなりません。その点についても産業用ロボットとは大きく異なり、安全性の高いロボットと言えます。

前述したように2013年に規制が緩和され、協働ロボットは一定の条件をクリアすれば安全柵が不要となりました。安全柵が不要となったことで、産業用ロボットよりも柔軟に活用できます。

協働ロボットは、従来の産業用ロボットでは実現できなかったような利用も可能です。作業員の負担を軽減することで、

  • 人的エラーの削減
  • 人手不足の改善
  • 生産性・稼働率の向上

などのメリットが得られます。

では、協働ロボットの特徴について、もう少し詳しく見ていきましょう!

協働ロボットの特徴!産業用ロボットとはこんなに違う!

協働ロボットの特徴を理解するには、産業用ロボットと比較すると理解が早いでしょう。

産業用ロボットと協働ロボットの違いを簡単にまとめた表が下記になります。

項目産業用ロボット協働ロボット
作業内容主に単純作業
産業用ロボット単体で完結する作業が多い
人と一緒に作業ができる
ロボットの特性パワーが強い
動作スピードが速い
パワーが弱い
動作スピードが遅い
設置場所安全対策として柵の設置が必要
広い設置場所が必要
安全基準が緩く柵が不要
設置場所を選ばない
制御主に位置制御
ティーチングが複雑
位置制御とトルク制御(力制御)
ティーチングが容易
生産物同品種・大量生産が中心多品種少量生産に柔軟に対応可能
産業用ロボットと協働ロボットの違い

従来のロボットのイメージは高速で動作し、パワーも強く危険というものでした。しかし、協働ロボットはその真逆と言っても良いでしょう。

産業用ロボットと協働ロボットの違いについての詳細は、下記の記事も参考にしてください。

協働ロボットを導入するとメリットが大きいようですが、具体的にはどのようなところで利用されているのでしょう?

協働ロボットの用途!様々な分野で使用されている!?

前述した通り協働ロボットは製造現場で人間の作業員と同じように仕事をするためのロボットです。製造現場では、下記のような工程で利用されています。

  • 部品の組み付け・組み立て作業
  • ピッキング作業
  • 成型プレス
  • レーザー切断

もちろん、ロボットなので精度の要求されるような工程でも利用可能。中には電子部品の取り付け作業や細かい組み立て工程に協働ロボットを導入しているケースもあります。

また、協働ロボットは安全柵が不要なのでロボットの設置場所も選びません。従来の産業用ロボットと比較すると明らかに狭い作業スペースでも設置が可能です。また、設置場所を固定せずに作業工程に応じて移動することもできるので、様々な工程で使用されています。

産業分野では他に自動車業界食品業界などでも多く使われるようになりました。

協働ロボットが広く利用されていることはよくわかりましたが、もう少し具体的なメリットを教えてください。

協働ロボットを導入する3つのメリット

協働ロボットを導入することで得られるメリットとして主に考えられるのは、下記の3点です。

  • 人件費の削減(人手不足の解消)
  • 製品品質の安定(人的エラーの削減)
  • 生産効率の向上

現代社会が抱える大きな課題の一つに労働人口の減少が挙げられます。少子高齢社会となり、生産年齢人口が減少しました。今後も生産年齢人口は減少し続けることが予測されているので、人手不足となることは確実でしょう。

そこで、人手不足の対策として有効な手段として考えられるのが、協働ロボットの導入です。ただし、完全無人化というわけではありません。

また、協働ロボットを導入することで、製品品質の安定生産効率の向上も期待できます。製造業界での大きな課題は人的エラーです。しかし、人的エラーについても、協働ロボットを導入することで大幅な減少が期待できるでしょう。

このように現代社会において、協働ロボットは必要とされています。詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

しかし、協働ロボットを導入することで人件費を削減できたとしても、導入コストが高ければ意味がありません。では、協働ロボットの価格はどのくらいなのでしょうか。

協働ロボットの価格について

協働ロボットを導入する際にかかるコストはロボット本体の価格だけではありません。実際に協働ロボットが生産現場で稼働するまでには、主に下記の4つの費用が発生します。

  1. 協働ロボット本体
  2. 周辺機器・関連装置
  3. SIerのコンサル費
  4. 教育費用

では、それぞれの費用がどれくらいの相場なのか見ていきましょう。

協働ロボット本体の相場は100~500万円

まず、必要となるのが協働ロボット本体です。協働ロボットを購入する場合の相場は100~500万円。

ただし、ロボットの種類にもよるので一概には言えません。協働ロボットとは言え、特殊な仕様の場合にはどうしても高価になります。場合によっては数千万円ということも。

また、協働ロボット本体の価格を抑えたい場合や短期間の利用には、レンタルという方法もあります。

周辺機器・関連装置の価格は意外と高く付く?

生産ラインは協働ロボットだけで成立するわけではありません。協働ロボットの周辺機器関連装置が必要な場合があります。したがって、協働ロボットの導入と同時に、周辺機器や関連装置の導入費用も必要です。

ロボット周辺機器としては下記のようなものになります。

  • ベルトコンベア
  • PLC(制御装置)
  • ワークストッカー
  • ワーク供給装置

また、下記は協働ロボットの関連装置の一例です。

  • 協働ロボットの架台
  • ロボットハンド
  • センサ類
  • バルブ類

これらの価格は製造ラインや対象ワークによって大きく異なります。よって、どれくらいの価格になるのかということは一概には言えません。ある程度必要な装置や機器類の目星が付いてから見積もりされることをおすすめします。

協働ロボット導入にSIerのコンサル費用は必要か?

協働ロボットを導入する際にはSIer(システムインテグレータ)に相談するのがおすすめです。SIerはロボットの導入だけでなく、実際にシステムが稼働するまでをサポートします。

SIerについての詳細は別記事に記載しているので、詳しくは下記の記事を参考にしてください。

https://roboin-fa.com/2020/12/15/blog10/

SIerのサポートを受ける場合、コンサル費用が発生します。もちろん、SIerに頼らずに導入することも可能ですが、不慣れな場合には結果的にコンサル費用以上の損失が発生するかもしれません。

ですから、素早くシステムを立ち上げたいという場合には、SIerのサポートを受けることをおすすめします。費用についてはシステムの規模やコンサル内容によって異なるので、どれだけ必要かということは見積もりを取らなければわかりません。

SIerの具体的なコンサル内容としては、

  • コンサルティング
  • 基本設計、詳細設計
  • 周辺機器やハンドの手配・製造
  • システムの組み立て・設置
  • ティーチング
  • 安全講習

といったところです。取捨選択してできる限り費用を抑えることをおすすめします。。

協働ロボット導入には教育費用も必要!

協働ロボットは導入しただけで全てが完了するわけではありません。実際は日々の生産の合間にメンテナンスなどを実施する必要があるからです。

また、生産ラインの変更の際にはティーチングや簡単な設計なども余儀なくされます。レイアウト変更などを実施する場合には安全面についても考慮する必要があり、様々な知識が必要です。

したがって、協調ロボットの従事者には教育費用が必要となります。他の費用と比較すると少ない金額かもしれませんが、ある程度の費用を見ておかなければなりません。

代表的な協働ロボットの紹介

近年、協働ロボットは多くのロボットメーカーが製造・販売しています。ここでは、代表的なもを簡単に紹介しましょう。

有名な協働ロボットとしては下記のような機種があります。

  • スリムアーム協働ロボット CZ10|不二越
  • ASSISTA|三菱電機
  • MOTOMAN-HC10DTシリーズ|安川電機
  • TMシリーズ|オムロン
  • UR3e|Universal Robots
  • CRXシリーズ|ファナック
  • 人協働ロボット(DSR2-400)|ダイアディックシステムズ
  • COBOTTA|デンソーウェーブ
  • YuMi|ABB
  • LBR iiwa|KUKA

各機種によって様々な特徴があります。

たとえば、不二越のCZ10シリーズは100万円代から購入できるリーズナブルさがポイントです。お試し感覚での利用も可能でしょう。人との接触を検知してすぐに停止する安全設計も見逃せません。

また、三菱電機のASSISTAはロボットアーム付近に操作ボタンがあり、操作性に優れているのが特徴的。ティーチングの時には大変便利です。

6軸多関節の協調ロボットが必要という場合には、安川電機のMOTOMAN-HC10DTシリーズがおすすめ。ロボット本体価格が150万円代からとなっているので、コストパフォーマンスに優れています。

それでは、具体的な協調ロボットの導入事例を見ていきましょう。

協調ロボットの導入事例

協調ロボットの導入事例として、

  • 自動車のネジ締め作業
  • リチウム電池のPick & Place作業

の2点を紹介します。

協働ロボットによる自動車のネジ締め作業

下記の動画は協働ロボットによる組み立て・実装・ネジ締め作業です。

動画の最初の部分では、自動車の車体部分のネジ締め作業を協働ロボットによって行っています。車体の上部に関しては人が、下部の作業しづらい部分をロボットが作業しているという例です。

寸法測定精度とバラツキを10%改善することができ、協働ロボットのメリットを発揮しています。

協働ロボットによるPick & Place作業

下記の動画は協調ロボット「JAKA」を導入し、リチウム電池の生産を行なっている例です。

協調ロボットはワークを運んでいるだけのように見えますが、コンパクト設計で様々な工程にワークを搬送しています。

従来の産業用ロボットと比較すると、安全柵などがなく見た目にもスッキリした生産ラインとなっていることがよく分かるでしょう。

まとめ

本記事では、主に協働ロボットの導入価格や協働ロボットの特徴と具体的な導入事例についても紹介しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。

2013年に協働ロボットの安全に関する大幅な規制緩和以降、協調ロボットが多くの製造現場で導入されるようになりました。また、協調ロボットが多く導入されるようになったのは以下のような3つのメリットが得られるからです。

  • 人件費の削減(人手不足の解消)
  • 製品品質の安定(人的エラーの削減)
  • 生産効率の向上

ただし、問題となるのが協働ロボットの導入価格。人件費を削減できたとしても、それ以上の導入費用が掛かるようではメリットも半減です。

具体的な協働ロボットの導入価格としては、以下の4つの費用がありました。

  1. 協働ロボット本体
  2. 周辺機器・関連装置
  3. SIerのコンサル費
  4. 教育費用

協働ロボットの導入というと、ロボット本体の価格だけをイメージしてしまいますが、実際はそれ以外に掛かる費用も大きくなるので注意が必要です。

また、システムによって必要な装置や機器が異なるので、実際の価格は見積もりを取らなければわかりません。したがって、協働ロボットを導入する際には、SIerへの相談をおすすめします。

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