普及が進む協働ロボットの主要メーカー各社の特徴を紹介
- #協働ロボット
こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信しているROBoINです。[◎△◎]
IoT製品が増えてきましたね。
「こんなものまで?」と驚いたことがありました。
工場内の設備に関してもIoT機器が徐々に増えてきた印象です。
もう、今やインターネットに接続するのが当たり前になってきましたね。
IoTとは「Internet of Things」の略。日本語ではモノのインターネットのことです。IoTに関する詳細は、『既にいろんな工場で運用されている!IoT導入をする際の注意点とメリットを解説!』の記事を参考にしてください。
IoT機器は工場の設備にも多く使用されるようになりましたが、スマート工場の実現となると、少しハードルが高いかもしれません。
そこで、本記事ではIoT機器を用いてスマート工場を実現させる方法やスマート工場のメリットなどについて詳しく解説しました。
スマート工場には興味があるけど、何から始めれば良いのかわからないという方も多いに違いありません。ぜひ、この記事を読んでスマート工場への理解を深めてください。
工場自動化・ロボット導入に関してお悩みがあれば、お気軽にROBoINまでお問い合わせください!
多数の企業が参加する弊社独自のコミュニティを駆使して、お悩みに沿った最適なご提案をさせて頂きます。
もくじ
まずはスマート工場(スマートファクトリー)とはどのような工場なのかということについて簡単に解説していきましょう。
スマート工場とは、
などの工場内設備をネットワークによって接続し、情報管理のうえで効率的な生産体制を整える工場のこと。生産時の情報を取得するためにはIoT機器を活用しなければなりません。
では、従来の工場とスマート工場はどのように違うのでしょうか。
従来の工場には下記のような多くの課題がありました。
従来の工場では作業員の手作業が多く、作業員の経験値や個人の持つ技術に差があります。したがって、品質や稼働率にはバラつきが出ることが問題でした。人間なので経験や技術力に差があるのはしかたがありません。
また、バラつきがあったとしても、生産状況や不良発生原因を迅速に把握できないことも問題でした。それはIoTのような自動的に情報を吸い上げるものを使用していないからです。
では、IoT機器を有効活用しているスマート工場ではどうでしょうか。
スマート工場では生産設備にIoT機器を使用し、生産状況を常に監視できます。
IoT機器から取得したデータはAIなどを駆使して解析。品質や生産状況だけではなく、設備の故障に関しても予測が可能です。
また、従来の工場では職人の技術に頼っていた部分がありました。しかし、スマート工場ではビッグデータによる数値管理を実施することで高品質を保つことができます。
このような取り組みが高収益モデルのスマート工場です。
ところで、スマート工場という考え方はどこで始まったのでしょう?
スマート工場のはじまりは「インダストリー4.0」でした。
インダストリー4.0が最初にドイツで提唱されたのが2011年。製造業の競争力低下への対策として取り組んだのがスマート工場です。スマート工場という考え方は、ドイツで始まり、すぐに他の国でも取り組まれることになります。
では、日本ではどのような状況でしょうか。
日本でもインダストリー4.0に取り組んでいます。インダストリー4.0は別名「データによる産業革命」と呼ばれ、データ自体に価値があるという考え方。平成30年版「情報通信白書」には以下のように書かれています。
人・モノ・組織・地域などあらゆるものを「つなげる」ことで新たな価値創造を実現するICTを利活用して、需要喚起、生産性向上、社会・労働参加を促進することで、人口減少時代における持続的成長が図られる。
総務省の「平成30年版情報通信白書」
このように、日本国内でも政府主導でインダストリー4.0に取り組んできました。インダストリー4.0に関しては、下記の記事に詳しく記載しているので参考にしてください。
では、製造工場という観点で考えてみましょう。
製造ラインには多くの装置があり、一つ一つの装置には多くのアクチュエーターやセンサーなどがあります。これらのモノをIoTとしてインターネットに接続することでデータのやり取りが可能です。
これがスマート工場の第一歩となります。
スマート工場を導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょう?
スマート工場を導入した場合、主に次のような5つのメリットが得られます。
それぞれについてもう少し詳しく見ていきましょう。
製品の不良の多くは人的ミスです。つまり、人的ミスを減らすことができれば不良率を低減させられます。
スマート工場を導入することで人の作業は減り、人的ミスは必然的に低減するでしょう。しかし、それだけではありません。スマート工場ではIoTを活用することで、人の作業内容も情報収集が可能となります。
IoTからのデータを解析することで、過去の人的ミス、不良発生原因を把握。さらにミスの発生しやすい作業工程や作業内容の特定も可能です。これらのデータに基づいた工程の見直し、設計変更や人材教育を実施することで不良率は大きく低減することになります。
また、IoT機器からデータを収集して解析することで、設計品質の向上も可能です。製造時の作業内容も考慮した設計により、さらに品質向上が期待できます。
スマート工場では生産管理システムによって様々なデータの蓄積ができます。たとえば、設備の稼働状況や進捗状況だけでなく、従業員ひとりひとりの生産能力や習熟度まで。
それらのデータを元に各プロセスの生産完了時間を予測したり、短縮化や最適化したりということも可能です。つまり、最適な人員配置をすることで、設備と人の稼働率の向上が期待できます。
スマート工場の目的の一つに、人材不足の解消が挙げられます。特に技術力の高い従業員に頼らなければならないプロセスにおいては、代わりの人員を探すのも難しい状況ではないでしょうか。
しかし、スマート工場なら高い技術力をIoTとAIによって数値化できます。今までは技術継承の難しかったノウハウも数値化することにより、ロボット自動化が可能です。人材不足についても解消できるでしょう。
生産ラインで設備の故障や不良品の多発などが発生すると、通常の生産ができなくなります。仮に設備が故障したとしてもすぐに修理ができれば良いのですが、実際はそうではありません。
しかし、スマート工場ではIoTで常に設備の状況を把握可能なため、トラブルの兆候を事前に知ることができます。ですから、トラブルが発生する前に部品を交換したり、トラブルが発生してもすぐに対処したりということが可能です。
生産停止せざるを得ない状況というのは工場にとっては大きな痛手となるので、トラブルを未然に防ぐことは大きなメリットと言えるでしょう。
スマート工場は設備の導入費用がかかるというイメージがあるかもしれません。しかし、長期の運営によって、結果的にコスト削減が可能です。
具体的に可能なコスト削減は以下のような内容となります。
生産管理システムのデータから予定生産量などを把握し、シミュレーションソフトなどで解析することで上記のようなコスト削減が可能。IoT機器からのデータやAIによるデータ解析が重要ポイントです。
スマート工場には多くのメリットがあるから導入した方が良さそうですが、どうすれば良いのでしょう?
スマート工場の構築はそれほど簡単なことではありません。以下に示すようなインダストリー4.0の4つの原則を実現する必要があるからです。
そのための手順が次の4つのステップ。
スマート工場を導入するにあたり、最初に実施しなければならないのが工場の見える化です。つまり、生産ラインにIoT機器を設置してリアルタイムのデータを収集しなければなりません。
IoT機器によって、人や物の動きをとらえ、生産状況、装置の状態や作業員の入退室などの状況を管理します。IoT機器と言っても多くの種類があるので、データ収集の目的や作業環境に適した機器を使用してください。
工場の見える化はスマート工場への第一歩です。何事も最初の一歩が最も大変かもしれませんが、焦らず確実に進めましょう。
次の段階としては、リアルタイムに取得したデータの分析です。生産ラインの見える化によって、現状把握ができるようになります。
IoT機器などから取得したデータをサーバなどに送り、AIやディープラーニングによって分析・解析します。
設備の稼働や作業員の進捗状況データを分析することによって、各プロセスの完了予定時間などを予測することも可能です。
データ分析の次は、そのデータに基づく設備の制御です。
AIが分析した結果を現場の製造ラインに反映し、設備の制御を行います。AIを活用した設備制御の例としては、下記のようなものです。
ただし、データ分析はすぐにできるものではなく、日々の蓄積が重要です。日々の蓄積により、効率化やコストダウンを進めましょう。
スマート工場導入の最終目標は「自動化」です。これまでのステップを踏みつつ、さらに自動化の可能なところについてはロボットなどを導入していきましょう。
スマート工場によって人手不足が解消でき、業務の効率化やコストダウンを行う為にも自動化に取り組んでください。最終的には機械の自律的制御によって高付加価値の生産ラインを作り上げましょう。
もう少し具体的な事例などがあれば教えてください!
下記の動画は日立「大みか事業所(茨城県)」において、JUKIの生産設備と日立の運用ノウハウを融合し、プリント基板生産ラインをスマート工場化した成功事例です。
スマート工場への主な取り組み内容としては下記の通り。
これらにより、短期間で生産性が30%の向上したということでした。上記の実績を元に、国内外への新しいソリューション展開へとつないでいます。
その他にも、下記の企業についての成功事例を別記事で紹介しています。
どの企業もスマート工場として成功している事例なので、参考になるでしょう。詳細は下記の記事を参考にしてください。
>>国内スマートファクトリー5つの具体的事例!メリットも詳しく解説
また、中国のスマート工場では無人化が進んでいるという印象を受けます。以前の記事では中国におけるスマート工場として、下記の4社について取り上げているので参考にしてください。
詳細については『中国におけるスマート工場4つの具体的事例とその背景』をご覧ください。
本記事ではIoT機器を活用したスマート工場について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
スマート工場とは「生産ライン」「工作機械」「検査装置」などの工場内設備をネットワークによって接続し、情報管理のうえで効率的な生産体制を整える工場のことです。スマート工場は「インダストリー4.0」から考え出された概念です。
スマート工場を導入するには、多くの費用が掛かります。しかし、実はそれ以上のメリットがありました。主なメリットとして考えられるのは、次の5つです。
スマート工場は、従来の製造工場における多くの課題を解決する方法として注目を浴びています。IoTを活用したスマート工場の導入方法は次の4つのステップ。
最終的なスマート工場の目的は、機械の自律的制御によって高付加価値の生産ラインを作り出して運用することです。
工場自動化プロジェクトの課題解決に関するご相談は、ROBoINまでお気軽にどうぞ!
https://spesill-local.studio.site
インターネット接続せず、セキュアに生成AI活用ができる環境を提供します。具体的には、ローカルLLMを使用して、専用アプリを50万円~提供します。買い切りになるのでランニングコストはかかりません。
DifyやMicrosoft CopilotなどのノーコードAIツールの活用方法がわからない、社内に導入したけど使用している社員が少ない、生成AIを活用した新事業を立ち上げたい、という企業様を徹底的にサポートします!
お気軽にお問い合わせください。
Word、Excelと親和性が高く、高度な文章生成、図表から文字・文字から図表の生成ができ、ナレッジ検索ができるAIアシスタントツールです。
専門文書の作成や社内外からのお問い合わせ対応などに課題を感じている、人手不足で業務が逼迫している、埋もれている有益なデータが大量にあるなどナレッジマネジメントのお悩みがあれば是非お気軽にお問い合わせください。
製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションは製造業特化の生成AI活用支援会社です。製造DX.com内で研究成果の一部を投稿しています。また、製造業のデスクワークをAIで簡単にする「SPESILL(スぺシル)」を開発提供しており、特に反響をいただいております。ぜひご活用ください!
厳選した記事を定期配信
キャンペーン情報などをいち早く確認