普及が進む協働ロボットの主要メーカー各社の特徴を紹介

普及が進む協働ロボットの主要メーカー各社の特徴を紹介
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]

先日、ロボット関連の展示会に行ったのですが・・・
協働ロボットだらけで驚きました!

協働ロボットはかなり普及してきましたが、これからもっと普及すると思います。

協働ロボットは人と同じ環境で作業ができる産業用ロボットです。安全性が高く手軽に使えるという印象ですが、実際は複雑な作業が可能。人材不足やコロナ禍での密を避ける対策に大きく貢献しています。

そこで本記事では、協働ロボットについて簡単に解説したうえで協働ロボットの主要メーカーと各社の特徴を紹介しました。

今まさに協働ロボットの導入を検討している場合には、ぜひメーカー選びの参考にしてください。

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協働ロボットとは?

協働ロボットとは、人間の作業員と一緒に働くように設計されている産業用ロボットのことです。一般的な産業用ロボットとは、安全性が大きく異なります。

一般的な産業用ロボットは安全柵などを設置し、人間の作業員とは別の空間で稼働しなければなりません。しかし、協働ロボットは人間と一緒の空間で稼働させても安全なように設計されています。

この背景となったのが、労働安全衛生規則第36条第31号によって定められた安全基準が大きく緩和されたことです。規制緩和により、現在のように安全性の確保が容易になりました。安全性の確保が容易になったことで、製造現場での導入も容易になったと言えるでしょう。

協働ロボットには、安全面以外にも下記のようなさまざまな特徴があります。

  • 人と一緒に作業ができる
  • パワーが弱い
  • 動作スピードが遅い
  • 設置場所を選ばない
  • 位置制御とトルク制御(力制御)が得意
  • ティーチングが容易
  • 多品種少量生産への対応が容易

導入が容易なこともあり、近年は作業員の代わりに協働ロボットを導入するケースが増えてきました。協働ロボットを導入することで、省人化やコストダウンも可能です。製造ラインにも大きなメリットをもたらすことになるでしょう。

協働ロボットについては別記事にて詳しく解説しています。詳細は下記の記事を参考にしてください。
>>産業用ロボットと協働ロボットの違い!安全基準の緩和で導入増加

では続いて協働ロボットのメーカーを紹介しましょう。

協働ロボットの主要メーカ7選

協働ロボットを取り扱っているメーカーは、国内外にはたくさんあります。すべてを紹介することは難しいので、こここでは厳選して下記の7社を取り上げました。

  • オムロン株式会社
  • 三菱電機株式会社
  • 株式会社デンソーウェーブ
  • 川崎重工業株式会社
  • ファナック株式会社
  • 株式会社安川電機
  • 株式会社不二越

各メーカーの特徴や製品などを詳しく紹介しましょう。

オムロン株式会社

出典:オムロン

オムロン株式会社の企業情報は下記の通りです。

住所京都府京都市下京区塩小路通堀川東入
創業年1933年
資本金2,147,483,647円
売上2,584億9,400万円
純利益185億300万円
従業員数 28,006人
協働ロボット
(協調ロボット)
TMシリーズ
最大可搬質量:4~14kg
アーム長:700~1300mm

オムロン株式会社は、センサーやモーターなどのFA機器を中心とした製品を開発・販売をしている企業です。製造している装置の中には自動改札機やATM、ヘルスケア事業商品なども含まれています。

オムロンの協働ロボットは「協調ロボット TMシリーズ」です。TMシリーズを大きく分類すると下記の3種類があります。

  • TM5
  • TM12
  • TM14

それぞれのシリーズにはアーム長の異なるものやカメラが内蔵されているものなどがあり、用途に合わせて柔軟な対応が可能です。具体的な用途例は下記の通り。

  • 組立、ねじ締め
  • モバイルマニピュレータ
  • パレタイジング
  • 梱包、検査、ピック・アンド・プレイス
  • 塗布

オムロン株式会社は協働ロボットだけではなく、それに付随するカメラやセンサーなども多く取り扱っているので導入の際にも安心感が得られます。

三菱電機株式会社

出典:三菱電機

三菱電機株式会社の企業情報は下記の通りです。

住所東京都千代田区丸の内2-7-3東京ビル
創業年1921年
資本金2,147,483,647円
売上2兆4,592億8,200万円
純利益1,855億2,600万円
従業員数 146,518人
協働ロボットASSISTA

三菱電機と言えば、生活家電やエアコン、住宅設備、情報通信システム、FA事業、産業用ロボットなどを製造販売をしていることで有名です。

また、産業用ロボットに関しても垂直多関節形、水平多関節形、協働ロボットを製造販売を手掛けています。三菱電機ではIoT化が簡単に導入できるPLCなどのFA機器を製造しており、ロボット制御との相性は抜群です。

三菱電機はPLCメーカーとしてもおすすめ。詳しくは下記の記事をご覧ください。

三菱電機が製造販売している協働ロボットASSISTAは操作性に優れた協働ロボットです。特にダイレクトティーチングでは簡単に正確な位置を記憶できるよう工夫されています。専用のツールも使いやすく、初心者でも安心して利用できる協働ロボットと言えるでしょう。

株式会社デンソーウェーブ

株式会社デンソーウェーブの企業情報は下記の通りです。

住所愛知県知多郡阿久比町大字草木字芳池1番
創業年1976年
資本金4億9,500万円
売上437億円
従業員数1,241人
協働ロボットCOBOTTA、COBOTTA PRO

デンソーウェーブはトヨタ自工から独立したデンソーの子会社です。ロボット以外では自動認識装置も有名なところ。実はあまり知られていませんが、今では誰もが利用しているQRコードを開発したのもデンソーウェーブです。

また、デンソーウェーブは小型産業ロボットの分野においてはトップクラスのシェアを誇っていて、自動車産業をはじめとする様々な分野に導入されています。

協働ロボットは「COBOTTA」と「COBOTTA PRO」という2つのシリーズ展開。誰でも簡単に使えるというコンセプトで開発されたのが「COBOTTA」、より生産性を高め続けるのが「COBOTTA PRO」という位置付けです。

下記は「COBOTTA」のプロモーション動画になります。短い動画なので、ぜひ御覧ください。

特に、COBOTTAは軽量性と操作性に優れた小型の協働ロボット。動画を見ていただくとよくわかりますが、ダイレクトティーチング方式で誰でも簡単に利用できます。

川崎重工業株式会社

出典:川崎重工業

川崎重工業株式会社の企業情報は下記の通りです。

住所東京都港区海岸1-14-5
創業年1896年
資本金104,484百万円
売上1,500,879百万円
従業員数36,587人
協働ロボット双腕スカラロボットduAroシリーズ

川崎重工業株式会社と言えば、バイクや鉄道車両の開発でも有名です。産業用ロボットの製造は1969年に商業生産を開始したUnimateから長い歴史があります。

川崎重工業が開発・製造している協働ロボットがduAroシリーズです。duAroシリーズは双腕スカラロボット。他社とは異なり「共存ロボット」という名称を使っています。

duAroシリーズの特長は、コントローラを内蔵したキャスター付きの台車です。キャスター付きなので、移動・設置が容易。しかも、コンパクトな設計となっているので、設置場所も選びません。

もちろん、ダイレクトティーチングもできるので、初心者でも直観的な利用が可能です。更に、双腕という点も大きなメリット。人間の作業員に近い動きができるので、従来の短腕ロボットではできなかった作業も可能です。

ファナック株式会社

出典:FANUC

ファナック株式会社の企業情報は下記の通りです。

住所山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番地
創業年1972年
資本金97,500,000円
売上5,512億8,700万円
純利益940億1,200万円
従業員数7,866人
協働ロボットCRX series
CR-4iA, CR-7iA, 14iA
CR-15iA
CR-35iA、CR-35iB

ファナックはアメリカやヨーロッパ、アジア各国にグローバルサービス拠点を設けている世界でもトップクラスの規模を誇るロボットメーカーです。

ファナックと言えば、黄色いロボットという印象でした。しかし、協働ロボットでは今までのイメージを一新し、白と緑を基調とした斬新なデザイン。

協働ロボットのラインナップは豊富であり、可搬重量や動作範囲によって柔軟に選択が可能となっています。可搬重量は4kg~35kgまでに対応。ワークの重さに合わせて最適な協働ロボットを選べます。

特にCRX seriesはメンテナンスフリーと省スペースが特徴的な協働ロボット。安全性が高く操作も簡単なので、誰でもすぐに利用可能です。

株式会社安川電機

出典:安川電機

株式会社安川電機の企業情報は下記の通りです。

住所福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号
創業年1915年
資本金2,147,483,647円
売上1,629億500万円
純利益159億2,000万円
従業員数15,179人
協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズ

株式会社安川電機は1915(大正4)年に設立され、数多くのモーターなどを手掛けてきた企業です。

1977(昭和52)年に国内初となる全電気式産業用ロボット「MOTOMAN-L10」を発表して以来、産業用ロボットの業界を牽引してきたと言っても過言ではありません。その実績が産業用ロボットの累計台数世界一です。

安川電機の協働ロボットは「MOTOMAN-HCシリーズ」。6軸垂直多関節で安全性という点においては細かな気遣いが随所に見られます。MOTOMAN-HCシリーズでは、防塵・防滴仕様やハンドキャリータイプなどがあり、用途に合わせた選択が可能です。

安川電機では、ロボットなどを活用した自動化・省人化といった課題にも取り組んでいます。特にIoT機器による生産性の向上や高い品質の確保など、ソフト面でのデジタルデータソリューションを提案できるのも大きな強みです。

株式会社不二越

出典:株式会社不二越

株式会社不二越の企業情報は下記の通りです。

住所東京都港区東新橋1丁目9番2号地図 汐留住友ビル17階
創業年1928年
資本金2,147,483,647円
売上2,010億5,500万円
純利益24億5,800万円
従業員数3,173人
協働ロボットスリムアーム協働ロボット CZ10

株式会社不二越は工作機械と工具を手がけるユニークなメーカーです。産業用ロボットの開発を開始したのが、1969年なので老舗ロボットメーカーと言えるでしょう。

以前の主力商品は自動車産業向けの大型溶接ロボットでした。しかし、近年は小型ロボットの開発にも注力し、協働ロボットも高い評価を得ています。

スリムアーム協働ロボット「CZ10」は関節には隙間を、アームには丸みを持たせた「ヒトにやさしいデザイン」で見た目にも好印象。また、ユーザーインターフェースを重視していることもあり、操作方法も簡単です。

まとめ

本記事では協働ロボットのメーカーを紹介しました。協働ロボットは人間の作業員と一緒に働くように設計されている安全性の高い産業用ロボットです。

協働ロボットを導入することで、省人化やコロナ禍での密を避ける対策にも有効的。コストダウンにも貢献します。協働ロボットは、安全基準が大きく緩和されたことで急激に普及してきました。

記事内で紹介したのは、数ある協働ロボットメーカーの中から厳選した下記の7社です。

  • オムロン株式会社
  • 三菱電機株式会社
  • 株式会社デンソーウェーブ
  • 川崎重工業株式会社
  • ファナック株式会社
  • 株式会社安川電機
  • 株式会社不二越

協働ロボットを導入する際には、用途に最適なものを選択しましょう。

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