製造業のIoTソリューション事例!3つのメリットと導入遅れの原因
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こんにちは、製造DX.com編集部の安藤です。本日はいつもと少し趣向を変えて”ロボットSIer企業のインバウンドマーケティング”というテーマでお話していきたいと思います。インバウンドマーケティングというのは奥が深くしかも成果が出てくるまで平気で1年~2年の期間を要するので、我慢できずに途中で断念してしまう企業が多いなと感じています。実際に私からしたら非常にもったいないなと思う事例をいくつも見てきました。
とはいえ、「そもそもマーケティングの事なんて考えたことも無いよ!」という企業もいるかと思います。私はむしろ、この業界に関してはそういった企業が大多数ではないかと思っています。そういった現状を踏まえながら、さっそく”ロボットSIerのインバウンドマーケティング”について考えていきましょう。
ROBoIN編集部: 安藤 真人
株式会社ファーストオートメーション PRマーケティング部門
金融業界でBtoCマーケティングに従事したのち、株式会社ファーストオートメーションにてロボットSIerや製造業をターゲットとしたBtoBマーケティングを担当。個人でもメディアやYoutubeチャンネルを運営し、数万人規模のユーザーを獲得している。
もくじ
これに関してはネット上に多くの情報が公開されているので、ここで深くは語る必要はないでしょう。簡単に言うと顧客が興味関心のある役立つコンテンツを発信しながら、自社の認知を高めターゲット層のニーズ喚起を行っていくマーケティング手法の総称です。代表的なものは以下となります。
まずは業界各社が普段どのように案件を獲得しているのかを調査する必要があります。ロボットSIer協会が公開している資料に興味深い情報があったのでご紹介します。
この結果を見ると、ほとんどの企業が自社営業と外部からの紹介で大半の案件を獲得していることが分かります。もう少し分解していくと、自社営業とは主に展示会とルート営業に大別されるでしょう。この結果は私がこれまで実際に話を聞いてきたうえでの所感とも一致しています。つまり業界の現状としてインバウンドマーケティングは殆どの企業で十分に実施されていないということが見えてきました。
では、なぜこの業界ではインバウンドマーケティングが殆ど実施されていないのでしょうか。これにはいくつか理由があると思っています。順番に見ていきましょう。
元も子もないですが実際はこれに尽きると思っています。上述の結果からも分かるように、業界全体に紹介やルート営業に代表される「横の繋がり」で案件を獲得する文化が根付いており、インバウンドで案件を獲得するという思考がそもそも存在していないということが考えられます。裏を返せば、現状はインバウンドマーケティングを実施しなくてもなんとかなっている状況であるとも言えるため、あまり必要性を感じていない企業が多いという理由も考えられるでしょう。
仮にターゲットを”自動化・設備導入を検討している中~大規模の製造業”とした場合、顧客の母数はそれほど多いとは言えません。少ない母数に対して効率的に自社の情報を発信していくには緻密な計画を練り、それを実行していく必要があります。これはマーケティングの難易度としては高い部類なので、ノウハウを持っていない企業が1から始めるにはかなりハードルが高いでしょう。皆さんの中には過去にインバウンドマーケティングを試みたものの思ったような成果が上がらず、途中で断念してしまったという企業も多いのではないでしょうか。
上記でも少し述べた通り、インバウンドマーケティングに関しては基本的に情報発信を中心に行っていくことになります。しかし、この業界ではなるべく情報を公開したくないという企業が多いのが実情であり、情報発信の文化がまだまだ定着していないように感じられます。競合が見ているかもしれないという思考が働くことはもちろんですが、そもそも商材の性質上公開が難しい場合も多いかと思います。しかしながら、マーケティングの観点から言えば、公開可能な情報はどんどん公開した方が、結果的には受けられる恩恵の方が大きくなるというのはもはや共通認識となっています。とはいえ何でもかんでも公開すれば良いというわけでないので、やはりこれもしっかりと情報を精査し進めていく必要があるでしょう。
ここまで読み進めた人の中には、「結局、インバウンドマーケティングなんか必要ないんじゃないの?」と思った人も多いかもしれません。現状のやり方でなんとかなっている企業にとって、その必要性を感じずらいのも当然だと言えます。ここでは、あえて今インバウンドマーケティングに注力した方が良い理由をいくつか紹介します。
上述の通り、業界全体の傾向として案件の獲得を外部からの紹介や自社営業に依存しているのが分かります。これはつまり、企業の生命線でもある販路が非常に限られており、販売チャネルも半ば属人化した状態にあるということになるでしょう。このような場合、ベテラン社員の引退・退職や、取引先の経営状況の悪化など、自分たちではコントロールが困難な要因によって案件の獲得ができなくなるリスクがあります。それに比べ、インバウンドマーケティングはそういったリスクが少なく、軌道に乗りさえすれば比較的安定して毎月案件を供給してくれます。突発的な要因によって案件獲得が困難な状況に陥り難いというのは大きな強みの1つと言えるでしょう。
現状殆どの企業がインバウンドマーケティングに注力していないのであれば、つまりやったもの勝ちの状態であると言えます。なぜならインバウンドマーケティングは、実施する競合が多ければ多いほど時間もコストも掛かることになりますし、基本的に長期的な施策になるため先発優位性の高い手法でもあるからです。
もしも自社営業に販売チャネルを依存しており、業務も属人化した状態であればエース級の営業社員が退職または引退した時点で殆どのノウハウが失われる恐れがあります。そして企業はその穴を埋めるために再び多くの時間とコストを費やすことになります。これは企業として大きな損失であり、社員全体の士気を下げる要因にもなります。一方インバウンドマーケティングで発信した情報やコンテンツは企業の資産として確実に蓄積されていきます。よっぽどのことがない限りこれらが突然失われることはないので、払ったコストが全て無駄になるということは起こりにくいと言えます。
では、ロボットSIerに適したインバウンドマーケティングはどんなものが考えられるのでしょうか?一言でインバウンドマーケティングと言ってもその手法は多岐に渡るのでここではいくつかピックアップしてご紹介していきます。
まず一番適していると考えられるのがホワイトペーパーの発信です。もしかしたらこれは既に実施されている企業も多いかもしれません。1つ注意が必要な点としては、よくあるサービス紹介資料とは似て非なるものだという点です。サービス紹介資料は企業が売りたいサービスの概要を紹介するものである一方、ホワイトペーパーはユーザーの課題解決に自社のサービスがどのようなソリューションを提供できるのかを、紹介事例やレポートを交えて紹介しているのが特徴です。前者はあくまで企業側が公開した情報であるのに対し、ホワイトペーパーはユーザーが欲しい情報を提供してあげる必要があります。ホワイトペーパーを作成する際は、ユーザーがどのような情報を求めているのかという点を第一に考えて進める必要があるでしょう。
記事コンテンツは自社の情報やノウハウをユーザーに分かりやすい形で記事として発信する手法です。記事コンテンツの目的はSEO対策が主であるため、無暗に記事を連発すれば良いというわけではなく、どのような記事を執筆するかは事前にリサーチする必要があります。通常はオウンドメディアなどで記事を公開していくのが主流ですが、オウンドメディアを持っていない企業も多いかと思うので、その場合は自社のコーポレートサイトなどに記事公開用のページを追加する方法でも問題ありません。
現代ではほとんどの人がSNSのアカウントを保有しており日々情報集を行っている時代です。SNSでの情報発信は自社のファンを獲得するにはうってつけの方法と言えるでしょう。TikTok、Twitter、Instagram、Youtubeなどがこれに当たります。基本的にはBtoC向けの手法と考えられがちですが、戦略性を持って行っていくことでBtoB向けであっても十分に成果を得られるでしょう。SNSマーケティングの注意点としては、やはり炎上のリスクがあるということです。企業の看板を掲げて情報発信を行う以上は炎上に対するリスクヘッジは必須となります。これには過去にどういった発信が炎上に繋がったかなどを事前にリサーチしておく、社内で投稿時のチェックフローを設けるなどの対策が考えられます。
こちらも実施した経験のある企業は多いかもしれません。セミナー・ウェビナーを行う際に重視する点としては、まずはペルソナをどこに設定するのか。そして知識の浅いユーザーでも分かりやすい設計を行う必要があります。次に集客をどうやって行っていくかという問題もありますが、いきなり1社で人を集めるのはハードルが高いので、複数社で合同開催し集客を分担する、または既に開催予定の企画に参画していくなどの方法が考えられるでしょう。
今回は”ロボットSIer企業のインバウンドマーケティング”というテーマでお話をさせていただきましたが如何でしたでしょうか?ロボットSIerにフォーカスしたマーケティングというのはweb上を見渡してもなかなか情報がないので、新鮮な気持ちで見て頂けたかと思います。今回は網羅的な内容でしたので1つ1つの情報は比較的薄かったと思いますが、自社のインバウンドマーケティングについて再考するきっかけになれば幸いです。
また、弊社はロボットSIerの業務を効率化するSaaSサービスを開発しています。その中で自社を気軽にアピールできる機能も新しく実装されますので、こちらもマーケティングの一環としてご活用いただくことが可能となっております。もし自社のマーケティングについてお悩みがあれば、下記のフォームからお気軽にお問合せください。
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ROBoIN編集部: 安藤 真人
株式会社ファーストオートメーション PRマーケティング部門
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