業務の引き継ぎが大変?それは”属人化”が原因です!!
もくじ
業界の現状
こんにちは。株式会社ファーストオートメーション代表の伊藤です。今回は、業務が属人化しているリスクに関して考えていきたいと思います。ちょうど今は人の入れ替わりが激しい時期だと思います。そこで問題視されるのが「引き継ぎ」ですよね。業務が属人化していると引き継ぎに苦労します。
実際、私の経験からしても工場自動化における業務に関しては属人化しやすいと言えます。私自身、保全業務やロボットシステム開発販売業務に従事していた際には、属人化した業務に課題を感じていました。また、今まで100社以上のロボットSIer企業や生産技術部門の方々にヒアリングをしてきましたが、やはり多くの企業が属人化している業務に課題を感じています。
また、業界の課題感や現状に関してはこちらの記事でまとめておりますのでぜひご一読ください。
なぜ業務が属人化してしまうのか?
では、なぜ属人化してしまうのか考えていきましょう。私は属人化してしまう要因が大きく3つあると考えています。
- 専門的な知識が求められる業務
- 多忙な業務状況
- 人材育成の問題
まず1つ目の「専門的な知識が求められる業務」から考えていきましょう。
まず、開発する設備ごとに独自のルールや条件があることがあげられるでしょう。納入先の工場ごとに設備開発基準が定められており、その基準を満たす仕様での開発が必要であったり、製品の材質や重量などにあわせて使用する機器や部材を選定する必要があります。そのため、これら全てを考慮した仕様検討や設計ができる特定の人材に業務が集中し、結果的に属人的な業務が生まれてしまうのです。
続いて2つ目の「多忙な業務状況」です。
工場自動化に関わる企業は設備を開発・販売しているメーカーであれ、ユーザー側である生産技術部門であれ基本的には常に多忙の状態のことが多いです。近年は特に自動化の需要が高まっているため、どこもリソースを逼迫させながら対応をしている状態です。そのため、1つのミスが致命傷になりかねないリスクを常に抱えており、手戻りなどの大きなトラブルは可能な限り防ぎたいという思いから、安心して業務を任せられる人材に業務が集中してしまうのです。
最後に「人材育成の問題」が挙げられます。
これに関しては1つ目と2つ目の要因が問題を悪化させており、第一に専門性の高い領域のため、人材育成のハードルが高く非常に長い時間が掛かること。そして多忙な業務状況により人材育成に割くリソースを十分に捻出できないこと。そして、そもそも十分な人材を雇用できていないということもこの問題に拍車をかけています。
属人化を放置し続けるリスク
属人化を放置していると後々大きな損失を生んでしまう可能性があります。
例えば、「○○設備に関わる情報はAさんしか知らない」「○○社との取引はAさんがずっと対応していて情報がどこで管理されているかわからない」などの状態になっていた場合、Aさんが退職、病気やケガで急に働けなくなってしまったときに、他のメンバーでは十分な対応ができず関係各社に迷惑をかけてしまう恐れがあります。
また、今までスムーズにおこなえていた取引に対して、Aさんがいなくなってしまったので、取引の金額を調整したいという話は通じるわけもなく、プロジェクトを進めるうえで大きなリスクを背負うことになってしまいます。社員が給料を貰いながら業務上で得た情報やノウハウは会社の資産として管理されるべきであり、それを個人が握った状態で放置するのはあまりにも勿体ないのです。何らかの理由で退職した社員が出た時に、その社員のノウハウを十分に引き継ぎできなかった場合の損失を想像してみましょう。これまでその社員に支払った報酬や、その社員が抜けた穴を埋めるために追加で発生する諸々の費用。退職する社員がベテランであればあるほどこれらの損失は大きなものとなります。自社の今後の存続、飛躍のためにも社員が持っている情報は永久的に残るデータで管理し、そのデータを引き継ぎやすい環境づくりは必須と考えます。
脱属人化するには?
ここまで属人化する理由やリスクについて考えてきましたが、それではどのような解決策が考えられるのでしょうか?大きく2つの点に注目してみましょう。
- 専門的な知識を共有できる環境を作る
- 業務を可能な限り効率化する
前述した内容から考えれば、この2つのことができる環境が整っていれば脱属人化ができるということになります。日常業務を効率化しつつ、ナレッジを蓄積して、蓄積されたデータから必要な知識を得て業務に適用していく・・・・。要するにあらゆる情報を社内で循環させることがポイントとなります。そしてこれらは、弊社が開発するクラウドサービス「ROGEAR(ロギア)」を活用することで実現できます。
私たちはお客様の業務課題を丁寧にヒヤリングし、業務内容に沿った運用を提案します。運用が軌道に乗るまでの間は担当者がしっかり伴走しますので、初めての企業様でも安心して導入を進めることが可能となっています。また、30日間の無料トライアル期間も設けていますので、この機会にぜひ一度お試しいただけますと幸いです。ご興味のある方は下記のフォームからお問い合わせください。
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運営会社について
製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションは製造業に特化した生成AI「SPESILL(スペシル)」を提供しています。製造DX.comでは生成AIに関する研究開発の成果を投稿しています。
まとめ
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
属人化している状況は現状は「問題ない」「このままで良い」と思っている方々も多いです。ただ、その状況を今後も永久的に維持することは難しいと思います。多忙により改善まで目を向けられないとも思いますが、脱属人化をすればその多忙な状況を解決できるので、まずは一歩踏み出していただくことをオススメします。
伊藤 雅也
株式会社ファーストオートメーション CEO
1995年生まれ。愛知県の工業高校卒業後、自動車部品メーカーへ入社し、生産管理部に従事。
大手ロボットSIerの株式会社豊電子工業に転職し、技術営業として工場自動化、ロボット化の提案営業を行う。自動車業界に限らず、物流業界、食品業界、医薬品業界の企業様を担当。画像解析や自動制御技術を活用したロボットシステム提案も経験。
2020年9月、株式会社ファースト・オートメーションを創業。FA設備の調達プロセスを効率化するプラットフォームROGEARを展開し、業界全体の問題解決に取り組む一方で、自社メディアであるROBoINにてロボットSIerや業界の認知度を向上させる活動にも積極的に取り組む。