【話題のImageFX】Googleの画像生成AIで工場自動化検討のポンチ絵が作成できるか検証してみた
近年、生成AI技術の進化は目覚ましく、さまざまな分野での応用が進んでいます。その中でも特に注目を集めているのが、画像生成AIです。Googleが提供する最新の画像生成AI「ImageFX」は、クリエイティブ業界だけでなく、製造業においても新たな可能性を切り開こうとしています。本記事では、ImageFXを使用して製造業の生産ラインのポンチ絵を描かせるというユニークな検証を行い、その実力を詳しく解説します。果たして、このAIは実務的な用途にも対応できるのでしょうか。具体的な結果と共に、製造業での活用可能性について考察していきます。
過去にChatGPTの画像生成AIで検証しています。ChatGPTで検証した内容をそのまま実行させていきますので、比較をしたい方はこちらの記事も確認ください。
もくじ
【実験:簡単な指示からスタート】
自動車部品製造工場の組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボットと組立用のパーツを搬送するコンベアがあります。
初めに、”自動車部品製造工場の組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。組立ロボットと組立用のパーツを搬送するコンベアがあります”という簡単な指示をImageFXに与えました。結果は全く別のものが生成されました。
【改善:英語で指示】
Please draw a punch drawing of an assembly production line in an automotive parts manufacturing plant.
There are assembly robots and conveyors that transport parts for assembly.
(自動車部品製造工場の組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボットと組立用のパーツを搬送するコンベアがあります。)
日本語が理解できない・苦手な可能性があるので、英語で先ほどの指示と同じような内容で指示を与えました。すると、ImageFXはこの指示に応じ、要求に合ったビジュアルを生成しました。
以降は英語で指示を与えていきます。
【改善:イメージの具体化】
Please draw a punch drawing of an “engine parts” assembly production line at an automotive parts manufacturing plant.
There is one assembly robot and two conveyors for transporting parts for assembly, one for supply and one for payout.
(自動車部品製造工場の「エンジン部品」組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボット1台と組立用のパーツを搬送するコンベアが供給用と払出用の2本あります。)
次に、要求を「エンジン部品」の組立ラインに焦点を当て、ロボットは1台で、コンベアは供給用と払出用の2本という指定を加えました。すると、ImageFXはこの具体的な指示に応じ、要求に合ったビジュアルを生成しました。
3DCADを使わず、PowerPointで奮闘することなく、スピーディーにFA装置のイメージを共有できそうですね。実務でも使えそうです。
【さらなる具体化:安全とスペースの指定】
Please draw a punch drawing of an “engine parts” assembly production line at an automotive parts manufacturing plant.
There is one assembly robot and two conveyors that transport parts for assembly, one for supply and one for payout.
These systems are enclosed by safety fences, and the area where the systems are installed is 10m x 10m.
(自動車部品製造工場の「エンジン部品」組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボット1台と組立用のパーツを搬送するコンベアが供給用と払出用の2本あります。
これらのシステムは安全柵で囲われており、システムを設置するエリアは10m×10mの広さです。)
さらに、安全柵の存在とシステムを設置するエリアが10m×10mであることを指定しました。すると、ImageFXはこれらの要素を含んだ、リアリティのある工場の生産ラインのビジュアルを提示してくれました。
【メーカーの指定と色の調整】
Please draw a punch drawing of an “engine parts” assembly production line at an automotive parts manufacturing plant.
There is one assembly robot and two conveyors that transport parts for assembly, one for supply and one for payout.
These systems are enclosed by a safety fence, and the area where the systems are to be installed is 10m x 10m.
The industrial robot used for the assembly robot is a FANUC robot.
(自動車部品製造工場の「エンジン部品」組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボット1台と組立用のパーツを搬送するコンベアが供給用と払出用の2本あります。
これらのシステムは安全柵で囲われており、システムを設置するエリアは10m×10mの広さです。
組立ロボットに使用する産業用ロボットはFANUC製のロボットです。)
補足:ImageFXでは、複数の画像を提案してくれます。生成された画像ごとの微妙な違いを打ち合わせ中に共有しながらすり合わせができます。
メーカー名からの色のイメージはできませんでしたので指示内容を修正しました。
Please draw a punch drawing of an “engine parts” assembly production line at an automotive parts manufacturing plant.
There is one assembly robot and two conveyors that transport parts for assembly, one for supply and one for payout.
These systems are enclosed by a safety fence, and the area where the systems are to be installed is 10m x 10m.
The industrial robot used for the assembly robot is a FANUC robot (the body is painted yellow with the word FANUC printed in red).
(自動車部品製造工場の「エンジン部品」組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボット1台と組立用のパーツを搬送するコンベアが供給用と払出用の2本あります。
これらのシステムは安全柵で囲われており、システムを設置するエリアは10m×10mの広さです。
組立ロボットに使用する産業用ロボットはFANUC製のロボット(本体は黄色の塗装で、FANUCという文字が赤く印字されています)です。)
組立ロボットのメーカーをFANUC製と指定し、その特徴的な黄色い本体の要求を加えると、ImageFXはこれらの特徴を正確に捉えた画像を生成しました。
【位置の指定】
Please draw a punch drawing of an “engine parts” assembly production line at an automotive parts manufacturing plant.
There is one assembly robot and two conveyors that transport parts for assembly, one for supply and one for payout.
These systems are enclosed by a safety fence, and the area where the systems are to be installed is 10m x 10m.
The industrial robot used for the assembly robot is a FANUC robot (the body is painted yellow with the word FANUC printed in red).
The following arrangement should be used: supply conveyor – assembly robot – discharge conveyor.
(自動車部品製造工場の「エンジン部品」組立生産ラインのポンチ絵を描いてください。
組立ロボット1台と組立用のパーツを搬送するコンベアが供給用と払出用の2本あります。
これらのシステムは安全柵で囲われており、システムを設置するエリアは10m×10mの広さです。
組立ロボットに使用する産業用ロボットはFANUC製のロボット(本体は黄色の塗装で、FANUCという文字が赤く印字されています)です。
供給用コンベア – 組立ロボット – 払出用コンベア という配置にしてください。)
コンベアとロボットの配置についても具体的な指示を加えることで、より現実に即した正確なビジュアルを得ることができました。
【結論:ビジュアルコミュニケーションの強化】
ImageFXは、私たちが頭の中で描いている曖昧なコンセプトから具体的なビジュアルを生成することができます。これにより、チームや関係者間でのアイデアの共有や、認識のズレを最小限に抑えることが可能です。ただし、最も効果的な結果を得るには、配置や距離感など、具体的な指示をすることが重要です。ImageFXとその他の画像生成技術は、私たちのビジュアルコミュニケーションを強化し、アイデアを現実に変換する能力を飛躍的に向上させています。
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