注目を集めている物流用ドローンとは?メリットや企業の取り組みを解説!
- #ドローン
こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
ナイショなのですが、ロボイヌは時々倉庫でこっそりAMRっぽいアルバイトをしています。
そんなアルバイト無いでしょ。
特別枠での採用です。
コスパでは他のAMRに負けてないよ!
AMRはAutonomous Mobile Robotの略。主に工場や倉庫のピッキング作業に利用されるAMRは人と一緒に共同作業ができる安全な搬送ロボットです。
しかし、自動で工場内を走り回っているARMに対して本当に安全なのかという疑問を抱いている方も多いかもしれません。
また、より安全にするにはAMRの導入時に多くの費用がかかるというイメージを抱かれることでしょう。
そこで、本記事では
の2点について詳しく解説しました。AMRの導入を検討している場合には、ぜひ記事を最後までご覧ください。今まで気になっていたモヤモヤも晴れてスッキリすることまちがいありません。
もくじ
まずは一般的なAMRの導入費用について見ていきましょう。
AMRの導入費用を大きく分けると、次の2種類です。
それぞれについて、どのような費用が必要なのか考えてみましょう。
AMRのシステムを製作・販売しているGROUNDの「PEER」を例に考えてみましょう。「PEER」は以下のような仕様です。
積載重量 | 上限45kg |
最高速度 | 1.2m/秒 |
通路幅 | 1.35m |
最大勾配 | 3度 |
最大段差 | 3mm |
バッテリー | 2時間の充電で8時間の稼働が可能 |
導入費用 | 約350万円/台~ |
YouTube上にGROUNDの紹介動画がありましたので、上記の仕様を念頭に置きながら見てみましょう。
GROUND「PEER」の場合は導入費用が1台当たり約350万円となっています。1台だけの導入ではどうしても割高です。また、実際に1台では職場の効率化や省人化を行うことは難しいでしょう。そのため、実際にAMRを導入する場合は10台、20台という単位での導入が多くなっています。
たとえば、10台のAMRを導入した場合、単純に3500万円です。30台と考えると、約1億円。実際には購入費用だけではなく、導入後のランニングコストも必要です。
上記のようにAMRを30台導入した場合のランニングコストは年間約1500万円程度。したがって、1年目には導入費用とランニングコストで1億2000万円程度が必要です。
この費用が多いと考えるか、少ないと考えるかは事業の規模や形態によっても大きく異るところではないでしょうか。
実際の導入例では、30台のAMRを導入することで、20人で作業を行っていたプロセスを10人で行えるようになったという報告もあります。
人員削減という点では大きなメリットがあるので、長い目で見れば十分ペイできるでしょう。
ただし、AMRの導入に際してはシステムのソフト部分に関する費用も発生することを忘れてはなりません。
AMR導入時のソフト面という点で最も大きいのが現地立ち上げ費用です。
AMRは装置を購入するだけで、そのまま現場で使用できるというものではありません。その工場や倉庫によって動きや作業が大きく異なります。そのため、導入後の調整が必要です。場合によってはソフト変更などが発生するかもしれません。
AMRの現地調整には、専門家またはそれに近いレベルの知識が要求されます。したがって、一般的にはSIerに依頼しなければならず、多額の費用が必要です。AMRのメーカーによっては現地調整だけで1,000万円程度の費用がかかることもあります。
SIerの必要性については、下記の記事を御覧ください。
>>ロボットシステムインテグレーター(ロボットSIer)とは?必要性を考える
実は、AMRの導入にも最近流行りの「サブスク」があるようですね。
最近流行りのサブスクリプション(subscription)サービスでAMRの導入が可能です。
サブスクリプションは「定期購読、継続購入」という意味があります。最近では電子書籍やストリームミュージックなどのサブスクリプションサービスが人気なので、利用している方も多いのではないでしょうか。
実は、AMRを始めとするロボットの導入に関してもサブスクリプションサービスを展開しているメーカーがあります。
ラピュタロボティクス株式会社やプラスオートメーション株式会社などもAMRの月額での導入サービスを行っています。
サブスクリプションでのAMR導入では下記のような点が特長的です。
リースなどとは異なり、アップデートされるという点はAMRを利用する際には大きなメリットとなるでしょう。
また、AMR導入の際に初期費用が無料になるサービスを行っているメーカーもあります。
ラピュタロボティクス株式会社の「ラピュタPA-AMR」は、主に物流倉庫向けのシステムです。ラピュタロボティクスでは、2021年10月から初期費用無料プログラムが開始されました。
無料と聞くと怪しいという印象があるかもしれません。しかし、新規事業立ち上げなどの際に初期費用を抑えられることは大きなメリットです。
AMRの導入にはサブスクリプションや初期費用無料などいくつかの形態があります。
御社にとってメリットのある方法を選択しましょう。
AMRは人と共同作業ができる、協働ロボットの一つです。したがって、設計段階であらゆる危険を考慮した安全設計となっています。
AMRの安全基準としては、AGVと同じくJIS D6802「無人搬送車システムー安全規則」に準拠しなければなりません。そこで重要となるのが、リスクアセスメントです。
リスクアセスメントではAMRの危険性を特定し、労働災害の重篤度や災害が発生する可能性の度合いによってリスクを見積もるというもの。
AMR導入時のリスクアセスメントは次の手順で行います。
リスクアセスメントの手順
一般的なリスクアセスメントは3と4の部分のみですが、そこに至る前にAMRの特性や利用方法を考慮して検討しなければなりません。
それでは、それぞれについてもう少し詳しく解説しましょう。
AMRを導入する際にはAMRだけでなく周辺機器も必要となります。したがって、AMRを含む各機器に関して、下記の3点を決定しなければなりません。
たとえば、AMR1台ごとの稼働範囲や走行速度などです。
AMRを含む機器の導入時には、あらかじめ上記の仕様を検討しておくことをおすすめします。
AMRを含む周辺機器に関する制限を取り決めたら、どのような危険があるのかを考えます。
たとえばAMRの走行中での危険源と発生状況を想定しましょう。その際に、あらゆる角度から検証することが重要です。積載物が落下したり、衝突したりする可能性についても考えてみてください。
考え得る危険源を特定し、明確化することが重要です。
リスクアセスメントで重要となるのが、リスク見積もりです。
AMRを導入した場合の危険源について明確化したところで、その全ての危険源についてリスクを見積もります。
リスク見積もりは、それぞれの危険源について下記3種類の項目で点数を付けるという評価方法です。
たとえば、重篤度という点に関して考えてみましょう。重篤度の項目では、被災の程度に応じて点数を付けます。このように、点数を付けることによって客観的なリスク評価が可能です。
最終的にリスク見積もりの結果からAMR導入時のリスクを評価。リスク見積もりの点数によって、下記の4段階で評価をします。
リスク評価が高い場合には特に対策を行わなければAMRの導入ができません。
安全対策はAMRの導入後に実施することが難しい場合もあります。そのため、事前の対策と実施がおすすめです。
安全対策を行うことで、AMRの導入はより多くのメリットが得られます!
AMRを導入することで得られるメリットは、主に下記の2点です。
AMRを導入することで、今まで人が行っていた運搬作業が必要なくなります。よって、業務効率化が可能です。また、業務効率化によって、作業員の負担も軽減します。
さらに、運搬作業が自動になることで、作業者を減らすことも可能です。完全な無人化は難しいかもしれません。しかし、場合によっては省人化によって導入費用以上のメリットが得られるでしょう。
AMRのメリットについては『AGV・AMRとは?工場・倉庫で活躍が加速!スマートな自動化に貢献!』の記事で詳しく解説しています。詳細は下記の記事をご覧ください。
本記事では主にAMR導入時に必要となる費用と安全対策について解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
AMRの導入時に必要となる費用は主に下記の2点でした。
ただし、最近はサブスクリプションを利用したAMR導入サービスや初期費用無料プログラムなどもあります。初期費用を抑えたいという場合には検討してみてください。
しかし、AMRを導入して利用するには安全対策を行わなければなりません。AMRの安全性を評価するには、リスクアセスメントによる評価がおすすめです。リスクアセスメントの手順は下記の通り。
リスクアセスメントの手順
導入費用、安全面での障壁を乗り越えることで、ようやくAMRの導入が可能です。そして、AMRを導入することで下記のような大きなメリットが得られます。
AMRの導入は文字に起こしてみると大変そうな印象かもしれませんが、実際はSIerへの依頼でハードルはグンと下がります。ぜひ、AMRの導入を検討してみてください。
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