広島県のロボットSIerはどこ?地場10社の一覧と拠点・得意分野・強みを比較【2026年最新】

広島県のロボットSIerはどこ?地場10社の一覧と拠点・得意分野・強みを比較【2026年最新】
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この記事の要点

  • 広島県のロボットSIerは、広島市(5社)・東広島(2社)・福山=備後(3社)の3エリアに分かれて立地している。
  • 10社は「一貫生産型」「搬送特化型」「専用機オーダー型」「技術商社併設型」「保全・新技術型」の5タイプに整理でき、社名より先に自社の課題の型を決めるほうが絞り込みが早い
  • 自動車部品の量産設備まで含めて任せたいならヒロテック・東邦工業、搬送工程ならトータルシステムズ、専用機なら古川精機・サンエイエンジニアリングが該当タイプ。
  • 機器調達もまとめたいなら栄工社・ICHIKAWA、導入後の保全や協働ロボットまで見てほしいならメンテックワールド・リバーシス・ナムが該当タイプ。
  • 掲載10社は2026年7月時点でいずれも事業を継続していることを公開情報で確認済み。ただし体制の変更(例:東邦工業の山善グループ参画、ICHIKAWAの社名変更)は起きているため、依頼前の最新確認は必須。

広島県でロボット導入を検討するとき、最初の壁は「どの会社に声をかければいいか分からない」という点にあります。結論から言えば、広島県のロボットSIerは広島市・東広島・福山(備後)の3エリアに集まっており、自社がやりたいことの型を決めれば候補は数社に絞れます。本記事では県内10社の拠点と得意分野を一覧で比較し、課題からどのタイプに当たるべきかを整理します。情報は2026年7月31日時点の各社公開情報にもとづいています。

広島県の主要産業は製造業です。造船・鉄鋼・自動車といった重工業に加え、電気機械や電子部品の工場も多く、それぞれの現場で自動化のニーズが生まれています。ロボット本体を買っただけでは生産設備にはならないため、工程を読み解いて周辺装置と制御まで組み上げるロボットSIerの役割が重要になります。

広島県のロボットSIerはどこにある?

本記事で取り上げる10社は、広島市に5社、東広島市に2社、福山市に3社という分布です。県内は東西に長く、広島市と福山市は車でおよそ1時間半離れています。据付や立ち上げの立ち会い、トラブル時の駆けつけを考えると、自社工場からの距離は実務上かなり効いてくる要素です。

広島県のロボットSIer 10社の拠点分布広島市・東広島・福山(備後)の3エリアに分かれて立地広島市エリア(5社)株式会社ヒロテック(佐伯区)自動車部品/金型・治具・組立設備の一貫生産東邦工業株式会社(安佐北区)自動化・省力化設備の自社一貫生産(山善グループ)株式会社サンエイエンジニアリング(西区)自動塗布装置とロボットシステム株式会社ナム(南区)/株式会社ICHIKAWA(中区)東広島エリア(2社)古川精機株式会社(安芸津町)加工機・検査装置・洗浄装置のフルオーダーメイド株式会社メンテックワールド(八本松)設備メンテナンス起点。協働ロボットも取り扱い福山・備後エリア(3社)株式会社リバーシス(駅家町)FAシステムの設計から据付・教示・保守まで株式会社栄工社(南町)制御機器の技術商社機能と自社製造機能を併せ持つ株式会社トータルシステムズ(津之郷町)物流搬送機器システムに特化※所在地は2026年7月時点の各社公開情報にもとづく。掲載順は本文の紹介順。※本図は県内SIerの全数ではなく、本記事で取り上げた10社の分布を示したもの。
図1:広島県のロボットSIer10社の拠点分布(広島市・東広島・福山の3エリア)

広島市エリアには自動車関連の設備を手がける会社が集まり、東広島エリアには専用機や設備保全に強い会社、福山・備後エリアには搬送機器や制御機器を扱う会社が立地しています。これは各エリアの産業集積を反映した分布と読み取れます。

10社は何が違う?拠点と得意分野の比較一覧

各社の違いは「どこまでを自社で抱えているか」と「どの工程に強いか」の2点に集約されます。まず一覧で全体像を押さえてください。

会社名所在地主な得意分野
株式会社ヒロテック広島市佐伯区自動車部品と生産設備の一貫生産
株式会社リバーシス広島県福山市駅家町FAシステムの設計から据付・教示・保守まで
古川精機株式会社広島県東広島市安芸津町専用機のフルオーダーメイド
株式会社栄工社広島県福山市南町制御機器の技術商社機能と自社製造機能
株式会社トータルシステムズ広島県福山市津之郷町物流搬送機器システムに特化
株式会社ナム広島市南区比治山町制御システムと省力機械の設計製作
東邦工業株式会社広島市安佐北区安佐町自動化・省力化設備の自社一貫生産
株式会社サンエイエンジニアリング広島市西区観音本町自動塗布装置とロボットシステム
株式会社ICHIKAWA広島市中区小町技術商社機能とロボットエンジニアリング
株式会社メンテックワールド広島県東広島市八本松設備メンテナンス起点の自動化支援
表1:広島県のロボットSIer10社の所在地と得意分野(2026年7月時点の各社公開情報より編集部作成)

広島でロボット導入の相談が多いのは、やはり自動車関連の工程です。搬送する部品が大きく重いため、扱うロボットも大型になりやすいという特徴があります。

日本はロボット大国であり、自動車産業も盛ん。特に自動車産業では大きな部品を扱うこともあり、大型のロボットを使って製造している工程が多いのも特徴的です。

自動車工場5つの工程別にロボットを紹介!動画を交えて詳しく解説!

一方で、どの種類のロボットを選ぶかによって、必要になる技術や費用の水準も変わります。SIerに相談する前に、自社の工程がどの種類のロボットに向いているかを大まかに把握しておくと、初回の打ち合わせが噛み合いやすくなります。

自由度が最も高く需要も高い種類ですが、導入時にはロボットを扱う技術と、比較的高額になる導入費用を考慮して検討する必要があります。

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10社の概要と得意分野

ここからは各社の概要を紹介します。電話番号・資本金・従業員数などは変動が大きく、旧記事の記載を再確認できないものもあったため、所在地・設立年・公開されている得意分野を中心に整理しました。数値を記載しているものは、いずれも各社公式サイト等で確認できた公開情報です。

株式会社ヒロテック(広島市佐伯区)

得意分野:自動車部品と生産設備の一貫生産自動車のドアや排気系部品を手がけ、その生産で培った知見をもとに金型・治具装置・組立プラントまで設計製作している会社です。1958年設立、資本金1億円。技術本部の下に生産技術研究所を置き、素材・接合・成形シミュレーション・ロボティクスといった領域の研究開発を続けています。完成品ではなく「作るための設備」ごと相談したい場合の選択肢になります。

株式会社リバーシス(広島県福山市駅家町)

得意分野:FAシステムの設計から据付・教示・保守まで2013年設立。産業用ロボットを主体としたFAシステムの設計・組立から据付、教示、保守までを一貫して手がけています。ソリューション事業・エンジニアリング事業・アグリ事業の3本柱で、太陽光発電設備や水耕栽培プラントも扱う点が特徴です。3DCADや各社のシミュレーションソフトを使った提案を行っており、人協働パレタイザの取り扱いも公表しています。

古川精機株式会社(広島県東広島市安芸津町)

得意分野:専用機のフルオーダーメイド1971年創業。加工機械・検査装置・洗浄装置といった専用機を、企画・設計から据付・メンテナンスまで完全オーダーメイドで手がけています。従業員15名規模で、「0からすべてを創る」という方針を掲げているとおり、既製品の組み合わせでは対応しにくい一台限りの装置を相談しやすい会社です。納入先は自動車業界が中心ですが、食品・建設分野の装置実績も公開されています。

株式会社栄工社(広島県福山市南町)

得意分野:制御機器の技術商社機能と自社製造機能1948年(昭和23年)創業。制御機器を扱う商社機能と、自社工場を持つメーカー機能を併せ持つ技術商社です。資本金9,800万円、従業員282名(2026年6月1日時点・正社員)、年商128億6,100万円(2026年3月期)。制御盤や画像処理システムの設計製作に加え、国内外の多数の制御機器メーカーの商品を扱うため、装置と機器調達をまとめて相談できます。福山市内の複数拠点のほか、三原・岡山・東広島・山陰にも拠点を持ちます。

株式会社トータルシステムズ(広島県福山市津之郷町)

得意分野:物流搬送機器システムに特化1993年(平成5年)設立、資本金1,000万円。物流搬送機器のシステムエンジニアリングと製造・販売・保守を専門としています。垂直自動搬送機、ロボットパレタイザ、デパレタイザ、各種コンベア、ハンドリング装置、AGVシステムなどが営業品目です。総合的に何でも手がけるタイプではなく、搬送という工程に絞って設備を組み立てたい場合に検討しやすい会社です。

株式会社ナム(広島市南区比治山町)

得意分野:制御システムと省力機械の設計製作1984年設立、資本金3,000万円、従業員38名(2024年7月1日時点)。制御システム・動力盤・操作盤と、各種省力機械装置の設計・製作・販売を一貫して手がけています。自動車部品メーカー向けの省力機械やプラスチック加工機械が主な実績で、東広島市に工場を構えています。あわせて高齢者向けの転倒予防トレーニング機器「ステップバランストレーナー」の開発にも取り組んでいます。

東邦工業株式会社(広島市安佐北区安佐町)

得意分野:自動化・省力化設備の自社一貫生産1950年創業、1959年設立、資本金2,500万円。自動車・住宅・食品・医療機器といった産業向けに、構想から設計・加工・組立までを自社内で回す体制を持つ省力機械メーカーです。2017年に株式会社山善のグループへ参画し、2018年にはロボットシステムインテグレータの業界団体にも加盟しています。ISO 9000シリーズ/14000シリーズの認証も取得しています。

株式会社サンエイエンジニアリング(広島市西区観音本町)

得意分野:自動塗布装置とロボットシステム1972年設立、資本金1,000万円。生産システムの構想・提案から装置開発、施工、メンテナンスまでを手がけています。電子応用回路の設計・計装設計から出発した会社で、現在は自動塗布装置とその周辺機器の開発製造を強みとしています。ファナックのパートナーとして、熱間鍛造プレスの搬送システムや大型スポット溶接ロボットなどを納入してきたことを公表しています。

株式会社ICHIKAWA(広島市中区小町)

得意分野:技術商社機能とロボットエンジニアリング1945年、酉島製作所と安川電機製作所(現・安川電機)の広島総代理店として発足した会社です。1951年に市川物産株式会社となり、2018年に現社名へ変更しました。1992年にロボットエンジニアリングセンターを開設しており、技術商社としての機器調達力と、ロボット・空調動力・保全のエンジニアリングを組み合わせられるのが特徴です。2026年には計装工事会社を吸収合併しています。

株式会社メンテックワールド(広島県東広島市八本松)

得意分野:設備メンテナンス起点の自動化支援1961年(昭和36年)10月に自動車工場の生産設備メンテナンスを主業として創業。メンテナンス、エンジニアリング、エコソリューション、エデュケーションなど複数の事業部を持ちます。2021年に新設したIT・ロボット事業部で協働ロボットや搬送ロボットを扱っており、設備を止めない運用側の視点から自動化を相談したい場合に選択肢となります。

自社の課題から見て、どのタイプに当たるべき?

10社を並べて眺めても、決め手はなかなか見つかりません。先に「自社が何をやりたいか」を型として決め、それに合うタイプの会社に絞るほうが早いというのが実務的な進め方です。下図は、よくある課題と当たるべきSIerのタイプを対応させたものです。

課題から見た「当たるべきSIerのタイプ」社名から探すより、やりたいことの型から絞るほうが早い自社でやりたいこと当たるべきSIerのタイプ自動車部品の量産設備を金型・治具まで含めてまとめて任せたい一貫生産型構想から加工・組立までを自社内で回せる会社パレタイズ・搬送など物流まわりの工程を自動化したい搬送特化型コンベア・昇降機・パレタイザを系統立てて組める会社一台限りの専用機や検査装置をゼロから作りたい専用機オーダー型仕様が固まる前の段階から一緒に構想を詰める会社制御盤や機器の調達もまとめて一社に相談したい技術商社併設型機器の目利きと制御設計を同じ窓口で扱える会社導入後の保全や協働ロボットの活用まで見てほしい保全・新技術型設備を止めない運用側の知見を持つ会社※タイプ分けは各社の公開情報にもとづく編集部の整理であり、 各社の対応範囲を限定するものではない。実際の可否は各社への確認が必要。
図2:自社の課題から見た「当たるべきロボットSIerのタイプ」(編集部作成)

ここで注意したいのは、タイプ分けはあくまで入り口だという点です。多くの会社は公開している得意分野以外にも対応しており、逆に得意分野であっても時期によっては引き受けられないこともあります。図はあくまで「最初に声をかける順番」を決めるための整理として使ってください。

もう一つ、選定の前に押さえておきたいのが社内側の準備です。ロボット導入は設備の話に見えて、実際には「どの工程を、どの条件で、誰の判断基準で自動化するか」という業務側の整理が伴います。この整理が曖昧なまま複数社に相談すると、各社から出てくる提案の前提がばらつき、比較そのものが成立しなくなります。

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生産技術の判断基準が、特定の人にしか残っていないと感じている方へ

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相談する前に、社内で決めておくべきことは?

次の5項目のうち3つ以上に「いいえ」がつく場合、SIerに相談しても提案の比較が難しくなる可能性があります。声をかける前の自己診断として使ってください。

  • 自動化したい工程を、ライン全体ではなく一工程まで絞り込めているか。
  • その工程の現状のサイクルタイムと不良率を数値で言えるか。
  • 扱うワークの寸法・重量・材質・ばらつきの範囲を提示できるか。
  • 導入後に誰が教示・保全を担当するかが決まっているか。
  • 費用対効果を判断する際のものさし(回収期間か人員か品質か)が社内で合意できているか。

特に4つ目は見落とされがちです。導入したロボットを誰が面倒を見るのかが決まっていないと、立ち上がった直後は動いても、条件が変わった時点で止まったままになります。SIer選びと同じくらい、社内の受け皿づくりが結果を左右します。

よくある質問

ロボットSIerとは何をしてくれる会社ですか?

ロボットSIer(システムインテグレータ)は、ロボット本体を作るメーカーではなく、ロボットと周辺機器を組み合わせて「動く生産設備」に仕立てる会社です。工程の分析、ハンドやコンベアなど周辺装置の設計、制御プログラムの作成、据付、教示、立ち上げ後の保守までを担います。

広島県内のロボットSIerに頼むメリットは何ですか?

立ち上げ時の立ち会いや、トラブル時の駆けつけまでの時間が短くなることが実務上の最大の利点です。ロボット導入は据付後の調整に時間がかかるため、距離の近さがそのまま停止時間の短さにつながります。地場の産業構造を理解しているぶん、要求仕様の前提説明が省ける点も利点です。

使いたいロボットメーカーが決まっている場合、どう選べばよいですか?

そのメーカー製ロボットでの納入実績があるかを最初に確認してください。ロボットSIerはメーカーごとに教示環境や制御ソフトの習熟度が異なるため、実績の有無が立ち上げ期間に直結します。各社の公式サイトで公開されている実績や、パートナー・認定の記載が判断材料になります。

この記事の情報はいつ時点のものですか?

本記事の各社情報は2026年7月31日時点で編集部が各社公式サイトなどの公開情報を参照して整理したものです。所在地・体制・取り扱い範囲は変更される場合があるため、実際の検討時は各社の最新情報をご確認ください。

小規模な工場でもロボットSIerに相談できますか?

相談できます。実際、県内には一台限りの専用機をオーダーメイドで手がける会社や、少人数で構想から施工までを担う会社があります。ライン全体ではなく、一工程だけを切り出して自動化する相談から始めるほうが、費用も検証もしやすくなります。

まとめ:広島県のロボットSIer選びで押さえること

広島県のロボットSIerは、広島市・東広島・福山の3エリアに分かれて立地し、それぞれ得意分野が異なります。社名を並べて比べるより、自社の課題を「一貫生産型」「搬送特化型」「専用機オーダー型」「技術商社併設型」「保全・新技術型」のどれに当たるかで整理するほうが、候補は早く絞れます。そのうえで、自動化したい工程の条件と、導入後に誰が面倒を見るのかを社内で決めてから声をかけると、提案の比較が成立します。

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どの工程から自動化すべきか、社内で決めきれていない方へ

SIerに声をかける前に、どの工程がボトルネックで、どの判断が特定の人に依存しているかを棚卸ししておくと、提案の比較が一気にしやすくなります。30分の業務診断で、貴社の業務に当てはめて一緒に整理します。

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出典

※上記はいずれも2026年7月31日に編集部が参照した内容です。各社の体制・所在地・取り扱い範囲は変更される場合があるため、最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

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