GPT4を超えるAI、Claude3でロボット導入のための仕様書を書かせてみた

GPT4を超えるAI、Claude3でロボット導入のための仕様書を書かせてみた
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Claude3というAIチャットをご存知でしょうか?
AIチャットといえばChatGPTは使ったことがあるという人は多いと思うのですが、このChatGPTの最新モデルであるGPT4を超えるAIチャット、Claude3が先日、リリースされました。
このClaude3が実際にどれくらいすごいのか?を見てみるために、GPT4と比較して文書を生成させてみました。

Claude3とは?

Claude3はAnthropic社が開発したAIチャットです。
Claude3という名前から想像できるようにこのモデルはClaudeの3世代目のモデルであり、3世代目の中にさらにOpus, Sonnet, Haikuの3モデルが存在します。
今回はこの中で一番性能の高いOpusを使用します。

ロボット導入のための仕様書を書かせてみる

過去にChatGPTを使ってロボット導入のための仕様書を書かせた記事があるのですが、今回も同じお題でAIにロボット導入のための仕様書を書かせてみようと思います。ロボットSIerになりきってもらって、以下のようなプロンプトで文書を書かせてみました。

”あなたは優秀なSIerです。食品工場にパレタイズロボットを導入しようと考えています。その際の仕様書を書いてみて下さい。”

まずはGPT4の出力から

パレタイズロボットの導入にあたり、以下はその仕様書の例です。ご参考までにどうぞ。



**パレタイズロボット導入仕様書**

**1. 概要**

本仕様書では、食品工場におけるパレタイズ作業の自動化を目的として、パレタイズロボットの導入を定める。パレタイズロボットを導入することで、効率性、安全性、品質の一貫性を向上させることを目指す。

**2. パレタイズロボットの仕様**

– **型式**: 自動化されたパレタイズロボット
– **最大積載重量**: 500kg
– **作業範囲**: 水平方向900mm、垂直方向1500mm
– **速度**: 12サイクル/分
– **パレットサイズ対応**: 最大1200mm x 1200mm
– **電源**: AC220V、50/60Hz
– **制御システム**: PLCベース、タッチスクリーン操作パネル
– **センサー**: 重量、距離、形状を検出するセンサーを装備
– **安全装置**: 緊急停止ボタン、オーバーロード保護機能、安全フェンス

**3. システム要件**

– **操作インタフェース**: 直感的操作が可能なユーザーインターフェースを提供し、パレタイズパターン、製品データ、作業ログなどの管理が行える。
– **互換性**: 既存の生産ラインおよびパッケージングシステムとの互換性を確保。
– **メンテナンス**: 定期的なメンテナンス及び障害時の迅速な対応を保証するためのサポートプランを提供。
– **セキュリティ**: 操作データ及びパーソナルデータの保護のためのセキュリティ対策を講じる。

**4. 導入後のサポート**
– **トレーニング**: 操作スタッフおよびメンテナンススタッフへの継続的なトレーニングプログラムの提供。
– **保守**: 定期的な保守および緊急時の対応に関するサポートサービスの提供。

**5. 予算とスケジュール**

– **予算**: 導入全体の予算は、装置のコスト、設置費、トレーニング費用を含めてXX百万円を見込む。
– **スケジュール**: 導入計画立案から運用開始までの大まかなスケジュール。

**6. その他**

– **法規制**: 食品安全規格や工場内安全規程に準拠すること。
– **環境影響**: 環境に対する影響を最小限に抑えるための対策を講じること。



この仕様書は、食品工場の具体的な要件や条件に基づいてカスタマイズされる必要があります。また、実際の導入にあたっては、機械の仕様、システム要件、予算

等について、具体的なベンダーと詳細な協議を行うことが重要です。

次にClaude3の出力です。

食品工場向けパレタイズロボットの仕様書

1. 目的
本仕様書は、食品工場における製品のパレタイズ作業を自動化するためのロボットシステムの要件を定義するものである。

2. 適用範囲 本仕様書は、食品工場内のパレタイズ工程に適用される。対象製品は、カートンケース入りの食品製品とする。

3. システム概要
3.1 パレタイズロボット
– 6軸垂直多関節型ロボット
– 可搬重量:50kg以上
– リーチ:1500mm以上
– 繰り返し位置決め精度:±0.1mm以下
– 保護等級:IP67以上
– 安全規格:ISO 10218-1, ISO/TS 15066に準拠

3.2 エンドエフェクタ
– 真空吸着式グリッパ
– 吸着パッド:カートンケースのサイズに合わせて交換可能
– 吸着力:カートンケースの重量に応じて調整可能

3.3 制御システム
– ロボットコントローラ
– 安全コントローラ
– ティーチングペンダント
– 外部通信インターフェース:Ethernet, Profinet

3.4 安全機能
– 安全柵(ロボット動作範囲の隔離)
– 安全スキャナ(人の侵入検知)
– 非常停止ボタン

4. 機能要件
4.1 パレタイズ動作
– カートンケースのピッキング
– パレット上へのカートンケースの積み付け
– 積み付けパターンのプログラミング機能
– パレット交換機能

4.2 生産管理
– 生産計画に基づくパレタイズ作業の実行
– 実績データの収集と報告

5. 性能要件
– サイクルタイム:10秒以下/ケース
– 稼働率:98%以上
– MTBF(平均故障間隔):5000時間以上
– MTTR(平均修復時間):1時間以下

6. インターフェース要件
– 上流工程(製品供給)とのインターフェース
– 下流工程(パレット搬送)とのインターフェース
– 工場内ネットワークとの接続

7. 設置環境
– 温度:0〜40℃
– 湿度:20〜80%(結露なきこと)
– 清浄度:ISO 14644-1 クラス8以上

8. 適用規格
– 労働安全衛生法
– 機械安全規格(ISO 12100, ISO 10218-1, ISO/TS 15066)
– 電気安全規格(IEC 60204-1)
– EMC規格(IEC 61000-6-2, IEC 61000-6-4)

以上が、食品工場におけるパレタイズロボットの導入に際しての基本的な仕様書の例です。実際の導入に際しては、工場の具体的な要件やレイアウト、製品特性などを考慮し、メーカーと詳細な仕様を詰めていく必要があります。また、ロボットの導入に伴う安全対策や作業者教育、メンテナンス体制の整備なども重要な検討事項となります。

これらの出力を見ると、両方ともかなり網羅的に項目を挙げており、少なくとも仕様書を考える上での土台レベルのものはできていることが分かります。
ChatGPTは必要な項目を挙げて、文章で補足的に説明をしているのに対し、Claudeは説明的な文章は無いものの、ChatGPTよりも細かい項目について言及しているように見えます。
例えば、ロボットを導入する上で守るべき「規格」に関して、ChatGPTでは食品や工場内の規格があるという若干抽象的な表現なのに対し、Claude3ではISOやIECなど具体的な規格の名称やその項目の番号まで記載しています。(実際に正しい項目を示しているかは要確認)
全体的にClaude3のほうがロボット導入の仕様書に対する解像度が高いように感じます。

まとめ

今回はロボット導入の仕様書をお題にChatGPTとClaude3の文書生成の比較を行いました。
両方ともかなり網羅的に項目を挙げて、文書を生成できており、特にClaude3に関しては検討すべき項目の解像度が非常に高いことが分かりました。
皆さんもぜひ、Claude3での文書生成を試してみて下さい。
(Claude3 Opusを使用するにはProのサブスクに課金する必要があります。)

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