FA機器とは?種類や導入するメリットについて詳しく解説

FA機器とは?種類や導入するメリットについて詳しく解説
banner_01

こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]

長い間FA業界で仕事をしているのですが、何となくのイメージしかわかりません。少し真面目に勉強したいのですが。

FAと言っても色んな種類に分類されます。まずは種類を知って、メリットやデメリットについても調べると良いでしょう。

製造業では当たり前のように「FA機器」を使用しています。しかし、FA機器とは何を指すのかと言われても具体的に解説できない人も多いでしょう。

そこで、本記事ではFAについて詳しく解説し、更にFA機器のメリットやデメリットについても紹介しました。メリット・デメリットを知ることで、今後の製造や工程改善にも役立つでしょう。

ぜひ記事を読んで、将来的な職場の展望について考えるきっかけとしてください。

FA機器とは?自動化のシステムを実現

FAとは、英語のFactory Automationの頭文字を取った略語です。つまり、工場の自動化を表します。生産ラインにおける組み立て工程や検査工程、梱包工程などを自動化するシステムのことです。

そして、FAを実現する機器がFA機器。工場の省人化やコスト削減を実現するにはFA機器が必要不可欠です。

しかし、FA機器と言っても様々な種類のものがあるので、自動化を推し進めるにしてもどのFA機器を導入すべきか判断に困るかもしれません。

では、FA機器にはどのような種類があるのでしょうか?
次の章で詳しく解説しましょう。

FA機器の種類は84カテゴリー!

FA機器を分類すると、以下84個のカテゴリーになります。

はんだ槽フラクサーネジ締め機プログラマブルコントローラ画像処理システム
CNC画像測定システム画像処理装置パーツフィーダ自動分注装置カプセル充填機
シーケンサ搬送機器OPCサーバースクリューフィーダプログラマブル表示器
マウンターフィーダリニアフィーダ自動はんだ付け装置自動切断機
自動合成装置自動搬送装置自動洗浄機自動溶接機自動滴定装置
自動研磨機自動組立機自動計量機フィールドバスDNCシステム
スプレー塗布装置FAシステムボウルフィーダマイクロシーケンサ定量供給装置
異物除去装置色彩選別機NC旋盤NC自動旋盤NCフライス盤
CNC旋盤EDAツールルミナ自動スプレーガン小型NC旋盤小型CNC旋盤
カップシール機ストレッチ包装機圧縮梱包機巻取機巻線機
打栓機横ピロー包装機シリンジ充填機チューブ充填機ボトル充填機
定量充填機ターニングセンタインサーター振動ふるい機サークルフィーダ
シュリンクトンネルガス充填機オーガー充填機液体充填機注油器
封かん機エアグリッパーエアピッカー梱包機器シールテープ自動巻付機
ハンドル自動化ユニット自動スプレーガンエアテーブル無人搬送車(AGV)製本機械
製函機製袋機結束機巻上機開袋機
マシニングセンタシュリンク包装機NC装置ロボット設備製造
FA機器の84カテゴリー

中には聞き慣れたカテゴリーもあれば、初めて聞いたというものもあるかもしれません。また、似たようなカテゴリーがあるので、どのように分類されているのか判断が難しいでしょう。

実は、FA機器には84ものカテゴリーがありますが、FA機器の機能で分類すると下記の5種類になります。

  • 操作する
  • 制御する
  • 駆動する
  • 検出する
  • 表示する

つまり、FA機器は上記5種類の機能を組み合わせることで、様々な機能を作り出していることになります。それでは、FA機器の機能について、もう少し詳しく解説しましょう。

操作するFA機器

FA機器の中には、設備や機器を稼働させるためのスイッチなどがあります。つまり、人が操作することで、設備や機器が何らかの動作ができるというもの。

たとえば、自動販売機の商品ボタンを押したら商品が選択される、「おつり」レバーを引いたらおつりが排出されるなどです。また、ボタンやレバーだけでなく、タッチパネルなどの操作もあります。

このように、ボタンやタッチパネルなどは操作するためのFA機器です。完全な自動機であっても必ず何らかの操作は必要なので、操作部はほぼ全ての装置に組み込まれています。

制御するためのFA機器

何らかの条件によって動きをコントロールすることが制御です。FA機器の中には多くの制御が存在します。

たとえば、自動販売機にお金を入れたとき、商品の金額以上であれば「購入可能」という意味でランプが点灯するでしょう。また、商品を選んでボタンを押した際には、その商品のストッパーが開放されて1個だけ排出されます。

当たり前だと感じていることでも、実際は内部で細かく制御されていることが理解できるのではないでしょうか。決められた条件ルールに沿って対象を駆動する。それが制御です。設備には、見えない部分にも多くの制御機器が組み込まれています。

駆動するFA機器

制御によって実際に何かを動かすことがあります。たとえばモーターや電磁弁、ヒーターなど。それらの出力をON/OFFするのが駆動です。

また、実際に物が動いていないように見えても、装置内部で動作していることもあります。それらの機器が駆動するFA機器です。

たとえば、自動販売機で飲み物を温めたり冷やしたりするときにはヒーターなどの温度調節機能が必要となります。最適な温度の飲み物が排出されるのは、ヒーターなどを制御して駆動しているからです。

検出するFA機器

制御のきっかけとなるものとして、人の操作以外にセンサーなどによる入力があります。それらはワークや環境条件などを検出するFA機器です。また、センサー以外にもカメラなどの画像認識装置によって検出する方法もあります。

たとえば、自動販売機内の温度を調節するには現在の温度を検出しなければなりません。そのために必要となるのが、温度センサーです。常に温度を監視し、ヒーターなどの制御・駆動を行ないます。

表示するFA機器

生産設備には表示する機構が必要です。たとえばランプであったり、表示灯であったり。タッチパネルのエラー表示もあります。生産設備に表示するFA機器がなければ、その設備が正常動作しているのか、何かの異常が発生したのかが判断できません。

また、装置が稼働しているか否かは安全上においても表示が必要となります。表示がない状態で装置が停止している場合は危険です。機械が突然動き出すかもしれません。

表示灯と共にブザーやメロディーホンなどのFA機器も必要に応じて使用されます。表示するFA機器は直接的に装置の動作とは関係がない場合もありますが、操作性・安全性を考えた場合には必要です。

続いて、FA機器を導入した際のメリットについて考えてみましょう。

FA機器導入による3つのメリット

工場などの生産設備としてFA機器を導入した際に考えられるメリットは主に次の3点です。

  • 人件費の削減
  • 生産性の向上
  • 品質の安定

それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

FA機器の導入で人件費の削減が可能

FA機器を導入する最大のメリットは人件費の削減です。FA機器を導入することで省人化が実現でき、人手不足の解消にもつながります。現在、製造業界の人手不足は深刻な社会問題。その問題を解決するきっかけとなるのがFA機器と言っても過言ではありません。

製造業の人手不足に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

FA機器を導入することで、今まで人の手に頼っていた作業の機械化が可能となります。

たとえば、4人で作業していた工程を2人、3人に減らすことも可能でしょう。作業員を一人減らすだけでも大きな人件費削減へとつながります。

FA機器の導入で生産性が向上

生産性を向上させるには、生産量を増やす方法と労働力を減らす方法があります。FA機器の導入は主に労働力を減らすことに特化しており、結果的に生産性向上が可能です。

前述したとおり、FA機器を導入することで工程内の作業員を減らせます。極論を言えば、無人の工場を作ることも可能。

生産ラインの生産性は利益と直結しているので、効率よく生産性を向上させたいならFA機器の導入がおすすめです。

生産性については、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

FA機器の導入で品質が安定

製造業において、品質の安定は永遠のテーマと言っても過言ではありません。品質が安定しない要因として考えられるのは、人的ミスでしょう。人的ミスは様々な対策を行ってもなくならないのが悩ましいところ。

しかし、FA機器を利用することで人的ミスの削減が可能です。FA機器を導入することで、人手作業を減らせます。つまり、人の手の介在自体が減り、結果として品質が安定することは間違いありません。

特に品質に直結するポカミスの発生を抑えるにはFA機器の導入が必要不可欠です。ポカミスに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

では、FA機器を導入した際のデメリットはどうでしょうか?

FA機器導入時のデメリット|コストと故障のリスク

FA機器を導入する際のデメリットとして考えられるのは主に次の2点です。

  • コストが大きい
  • 故障発生時のリスクがある

もう少し詳しく解説しましょう。

FA機器導入には大きな費用が必要

FA機器の導入による大きなデメリットは費用面です。導入時にかかる費用と維持費が必要となります。また、設備を導入するに際して人材育成が必要となるので、教育にも費用がかかるでしょう。自社で教育しない場合には、外部からの人材を確保しなければなりません。

ただし、FA機器を導入することによってコスト削減生産性向上などのメリットが得られるので、トータルではプラス収支になることが予測できます。

したがって、FA機器導入の際には費用面も考慮した検討が必要です。

FA機器の故障発生時には大きなリスクが!

FA機器は機械なので誤動作故障の可能性があります。故障したとしても適正な対処ができれば、大きな問題にはなりません。しかし、故障の内容によっては復旧に時間がかかり、生産に大きな影響を与える可能性があります。最悪の場合は生産できないという状況になるかもしれません。

社内の生産技術部隊で修理可能な範囲なら被害も少なく、復旧の費用も少なくなるでしょう。しかし、大きな故障の場合にはメーカーに依頼しなければなりません。費用時間もかかります。

したがって、復旧までの生産ができなくなるというリスクを見積もる必要があるでしょう。

FA機器を導入する際にはメリットとデメリットを検討してからということですね。

FA機器についてのまとめ

本記事はFA機器について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。

FA機器は自動化を実現するために必要不可欠な機器でした。FA機器には84ものカテゴリーがありますが、基本は下記の5種類を組み合わせたものとなります。

  • 操作する
  • 制御する
  • 駆動する
  • 検出する
  • 表示する

FA機器の導入には下記のようなメリットデメリットがあるので、導入前によく検討してください。

FA機器導入のメリット

  • 人件費の削減
  • 生産性の向上
  • 品質の安定

FA機器導入のデメリット

  • コストが大きい
  • 故障発生時のリスクがある

現在、工場内では多くのFA機器が利用されています。そして、今後はますます高機能なFA機器が導入されるでしょう。その前に、FA機器を導入して何ができるのかを知ることが大切です。

ロボット導入のお問い合わせは製造DX.comまで

自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。

専門家・技術者向け生成AIツールで業務を効率化

専門家・技術者向け生成AIツール – SPESILL

Word、Excelと親和性が高く、高度な文章生成、図表から文字・文字から図表の生成ができ、ナレッジ検索ができるAIアシスタントツールです。

専門文書の作成や社内外からのお問い合わせ対応などに課題を感じている、人手不足で業務が逼迫している、埋もれている有益なデータが大量にあるなどナレッジマネジメントのお悩みがあれば是非お気軽にお問い合わせください。

生成AI/LLM活用のご相談はこちら

LLMコンサルティング

ChatGPTやMicrosoft Copilotの活用方法がわからない、社内に導入したけど使用している社員が少ない、自社でやりたいことができる生成AIツールが見つからない、セキュリティリスクが気になり生成AIツールを使用できていない、生成AIを活用した新事業を立ち上げたい、という企業様を徹底的にサポートします!

  • 生成AIがどのように活用できるか検討し、貴社のAI人材を育成するコンサルや勉強会や教材作成
  • セキュリティリスクのないオフラインで使用できるAIアシスタントツール(ローカルLLM)の提供
  • 貴社用の生成AIツールの開発(導入済み生成AIツールの改良も可)

お気軽にお問い合わせください。

ロボット導入のご相談はこちら

工場自動化コンサルティング

zisaku(ジサク)

お気軽にお問い合わせください。

また、自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。

運営会社について

製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションでは、製造業の業務効率化を支援する様々なサービスを開発提供しています。専門家・技術者向け生成AIツール「SPESILL(スぺシル)」は特に反響をいただいております。ぜひご活用ください!

banner_01
記事一覧
広告 広告

関連記事

の最新情報をお届け

厳選した記事を定期配信
キャンペーン情報などをいち早く確認