IoTを導入したら工場や倉庫がどうよくなる?品質が向上できるそのわけとは?
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
最近は省人化に取り組む工場が多いようですね。
やはり工場では人手不足が深刻な問題になっているからね。省人化はコスト削減の方法としてわかりやすい手法なので、取り組むとろも多いのでしょう。
現在、製造業は深刻な人手不足に悩まされています。そして人手不足の問題解決として、多くの工場で取り組まれているのが「省人化」です。しかし、省人化は曖昧なイメージがあり、どのように進めれば良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、工場が取り組むべき省人化について具体的に解説した後、いくつかの事例を紹介しました。人手不足の解消や人件費の削減を検討している場合には参考になると思います。ぜひ記事を最後までご覧になり、工場の生産性向上・利益向上を目指しましょう。
製造業の人手不足については、下記の記事に詳しく記載しています。参考にしてください。
もくじ
省人化に取り組む目的は下記の2点です。
上記の目的達成のために「設備改善」や「作業効率化」を実施します。つまり、省人化とは不必要な工程を減らし、人員を削減することです。
実は、省人化はトヨタ生産方式から生まれた用語でした。トヨタ生産方式には省人化に似た言葉で「少人化(しょうにんか)」や「省力化」もあります。ただし、これらの言葉は少しずつ意味が異なるので、違いを知り正しく使用するのが良いでしょう。
それでは、「省人化」と「少人化」「省力化」はどのように違うのでしょうか。簡単に解説していきましょう。
省人化と少人化の大きな違いを簡潔にまとめると、次のようになります。
つまり、少人化は完全に人員を削減するのではなく、受注状況や生産状況などによって最適な人員で生産するというもの。必要とされるのは、効率の良い生産体制による最少人数での生産です。
したがって、生産ラインや各工程に決められた定員がありません。生産量に合わせて人員も流動的に増減させ、最適な生産を行ないます。
かつては少品種大量生産が主流でした。しかし、昨今は多品種少量生産や変種変量生産が主流です。ですから、生産量も日々変動します。生産量に合わせて人員を整える少人化は、多品種少量生産や変種変量生産には最適でしょう。
省力化とは、作業者の力を省く方法です。つまり、作業者の作業量自体を減らすことになります。作業量を減らすには、工程の無駄を省くように作業内容を改善しなければなりません。
省人化では人員削減が目的でした。しかし、省力化は人員削減ではなく作業者の負担軽減を目的としています。
省人化は少人化や省力化と似ているように思いますが、目的が異なるということですね!
では続いて省人化のメリットについて考えてみましょう。
省人化を行なうことで、主に下記3つのメリットが得られます。
ただし、省人化はメリットばかりではありません。省人化に取り組みには、ロボットなどの設備を導入する必要があります。ですから、設備導入時の初期費用や立ち上げ時の費用が必要です。
もちろん、長い目で見れば導入時にかかる費用以上のメリットが得られることがほとんど。しかし、初期費用のデメリットも考慮しておかなければならないでしょう。
では上記3つのメリットについて、もう少し詳しく解説していきましょう。
省人化の最も大きなメリットは人手不足の解消です。省人化によって生産ラインは効率化され、従業員の負担は軽減されます。
さらに、効率化されることによって人件費の削減も可能。結果として生産性の向上・利益の向上にもつながります。
工場の省人化を推し進めると、生産工程や検査工程を自動化することになります。自動化することで人の介在は少なくなり、人為的なミスも激減することになるでしょう。
結果として、省人化によって一定水準の品質を保持できるようになります。品質の安定は製造業にとっては大きなメリットです。
生産ラインを省人化することで、今まで従事していた人員が余ります。余った人材は、そのまま人員削減することでコスト削減が可能です。しかし、その人を別の業務に就かせることもできます。つまり、生産体制の柔軟化が可能ということ。
今まで手薄だった部署を補ったり、新たな商品開発を手掛けたりということもできるでしょう。
また、今までは経験豊富な作業員しかできなかった業務においても、IoTやAI技術を取り入れた省人化によって属人生を排除できます。柔軟な体制で経験値に関係なく一定の精度で生産できることは大きなメリットです。
省人化は人手不足だけではなく、品質や柔軟な生産体制というメリットもあるのですね!
では、具体的な省人化の進め方について解説していきましょう。
工場において省人化を推し進める方法としては、次の手順が一般的です。
それでは、それぞれについて具体的に解説しましょう。
省人化を進めるにあたり、最初に実施しなければならないのが作業の見直しです。特に重要となるのが、下記の2点になります。
無駄な作業を省き、単純な作業などは極力自動化します。
ただし、ロボットや自動化設備を導入する際には、具体的な作業イメージがなければなりません。したがって、自動化することで、どの程度効率化できるのかを数値で捉えることが重要でしょう。
省人化の目的のために自動化をするのなら、確実に目的を達成する必要があります。そのためには現状の把握と作業の見直しが重要です。
作業の見直しができたら、実際に必要な工程にロボットや自動機などの設備を導入します。近年のロボット技術はAIやIoTにおって大きく発展しました。したがって、従来のロボットでは難しかった作業の自動化も可能です。
また、全ての作業を自動化するのではなく、協働ロボットを導入することでも省人化できます。協働ロボットは人の作業を補うためのロボットです。作業負荷を減らし、作業の効率化に役立ちます。協働ロボットについては、下記の記事を参考にしてください。
ただし、省人化を推し進めるうえで、社内でできることは限られています。ですから、専門知識のあるSIerに依頼するのがおすすめです。
生産ラインに自動化設備を導入しても、その設備を特定の人しか扱えないとなると省人化にはつながりません。大事なことは業務の属人化が発生しないことです。そのためには作業方法を標準化し、誰もが同じ作業を行なえなければなりません。
属人化が発生すると、効率的に作業が実施できないだけでなく、作業速度や品質が安定しないということが発生します。品質安定のためにも作業の標準化が必要です。
また、作業を標準化することで教育にかかるコストも節約できるでしょう。作業方法の標準化は手間がかかるかもしれませんが、結果的には省力化の早期実現が可能となります。
省人化への取り組み方法についてはよくわかりましたが、具体的なイメージが湧きません。省人化の成功事例などあったら教えてください。
では、省人化の具体的な成功事例を紹介しましょう。
具体的な省人化の事例として、下記の3件を紹介します。
それでは、それぞれの事例について動画を用いて紹介しましょう。
下記の動画は弁当の盛り付けを行なうラインにおいて、自動機を導入して省人化に成功した事例です。
このラインでは、従来の弁当盛り付け作業に必要だった下記の工程で3人の人員を削減しています。
しかも、生産速度は1時間に2,000食までが可能。これは業界最速です。また、手作業での盛り付けよりも品質・精度ともに大幅に向上しています。したがって、生産効率も向上した成功事例と言えるでしょう。
下記の動画は1台の協働ロボットで複数の作業を自動化した事例です。
動画の内容は封筒に入ったダイレクトメールを取り出して梱包する作業。従来は人手作業で行っていたものを、協働ロボットを導入することで省人化しています。
従来は2名の作業員によって下記の作業を実施していました。
しかし、協働ロボットを導入することで、1名で作業ができるようになっています。しかも、作業員が行う作業も投入と取り出しだけなので、負担も大幅に減りました。
こちらの動画では、ロボットを導入した複数の省人化事例を紹介しています。
動画内で紹介されているのは、製造工場内における下記の工程です。
一例として、サイクルタイムが異なる3台の機械への搬送やサイクルタイムが異なる3台の機械への搬送などが紹介されています。他にも工夫を凝らして自動化されている事例が見られます。
工場で実際に省人化されている様子がよくわかりました!
本記事では工場における省人化について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
省人化とは、設備改善や作業効率化を実施することで無駄な工程を削減し、人員の減少を目的としたものです。省人化によく似た言葉で「少人化」や「省力化」がありますが、下記のような意味の違いがあります。
また、省人化には下記のような3つのメリットがありました。
総合的に考えると、省人化に取り組むことで工場全体の利益向上につながります。省人化の進め方としては、下記3つの手順が一般的です。
このよう手順によって取り組まれた省人化の事例として、下記の3件を動画とともに紹介しました。
どの事例も、設備を導入することで作業員を削減しています。また、作業員の作業負担についても大幅に減らせている事例です。
ただし、省人化を推し進めるには、設備の導入に際し多額の費用がかかってしまいます。しかし、費用面でのデメリットは省人化が成功することでコスト削減や生産性向上などによってプラスに転じるでしょう。
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
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