マテハンってなんのこと?重量物や危険物に最適なマテハンのロボット活用術
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こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
この前、「ロボイヌの耐用年数は何年?」って聞かれたのですが、何年くらいなのでしょう?
ロボイヌさんは固定資産ってことですか?
ちなみに、耐用年数とロボイヌさんの寿命は無関係ですよ。
産業用ロボットは企業にとって固定資産となります。産業用ロボットの購入費は工場にとって必要な経費です。したがって、会社の利益を算出する時には経費として計上しなければなりません。
しかし、産業用ロボットの導入にかかる費用は大きな金額です。導入した年の経費に全てを計上すると、中には会社として赤字となってしまうケースもあるかもしれません。そんな時に利用できるのが「耐用年数」と「減価償却」という考え方。
そこで本記事では、
についてどこよりもわかりやすく解説しました。
産業用ロボットを導入する前に、利益がどの程度見込めるのかを見極めなければなりません。その際に重要となるのが、耐用年数や減価償却という考え方です。ぜひ記事を読んで、産業用ロボット導入時の参考としてください。
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もくじ
冒頭でも述べたように、耐用年数と減価償却は密接な関係にあります。産業用ロボットは会社にとって何年間も使用し続ける貴重な固定資産です。
簡潔に解説すると、貴重な資産をいつまで利用できるのかを決めているのが耐用年数。そして、減価償却は耐用年数に応じて経費を計上する方法を言います。
それでは、耐用年数と減価償却について、もう少し詳しく解説しましょう。
耐用年数とは対象資産である産業用ロボットを使用できる期間(年数)のことです。ただし、税法上の耐用年数とは少し意味が異なります。
産業用ロボットは残念ながら永遠に使い続けることはできません。使用すれば必ず物理的な摩耗や損耗があります。そして、資産としての価値も確実に下がり続けるものです。このように、時間と共に固定資産としての価値が下がるものを減価償却資産と言います。
具体的には、使用開始日から効用喪失日までの期間が耐用年数です。
では、効用喪失日とはいつなのでしょうか。
実は、耐用年数は財務省が定めた「法定耐用年数」によって規定されています。本来なら、固定資産が使えなくなるまでが耐用年数と言えるでしょう。しかし、税法上は法定耐用年数を超えた固定資産に関しては資産価値が無いものとして考えなければなりません。
ただし、費用を計上する期間が法定耐用年数ではないので注意が必要です。法定耐用年数以内であれば、導入企業が期間を設定することができます。たとえば、法定耐用年数が5年であれば、3年間のみ経費として計上することも可能です。
具体的な耐用年数は、下記のように品目毎に決められています。
それでは、産業用ロボットの法定耐用年数は何年でしょうか。
産業用ロボットの法定耐用年数はロボットの種類ではなく、ロボットの用途や作業内容によって規定されています。これは、ロボット自体ではなく、使用環境や稼働状況などの条件によってロボットの摩耗や損耗具合が異なるからです。
主な産業用ロボットの法定耐用年数は下表のようになります。(引用:『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』別表第二 機械及び装置の耐用年数表より抜粋)
設備の種類 | 耐用年数(単位:年) |
食料品製造業用設備 | 10 |
木材又は木製品(家具を除く。)製造業用設備 | 8 |
印刷業又は印刷関連業用設備(製本業用設備) | 7 |
印刷業又は印刷関連業用設備(モノタイプ、写真又は通信設備) | 3 |
電子部品、デバイス又は電子回路製造業用設備(光ディスク製造設備) | 6 |
電子部品、デバイス又は電子回路製造業用設備(フラットパネルディスプレイ、半導体集積回路又は半導体素子製造設備) | 5 |
電子部品、デバイス又は電子回路製造業用設備(その他の設備) | 8 |
農業用設備 | 7 |
産業用ロボットの耐用年数は用途などによって異なるとは驚きでした。
では、続いて減価償却について解説しましょう。
たとえば、固定資産として200万円の産業用ロボットを導入し、耐用年数が4年だった場合を考えてみましょう。減価償却は、200万円の経費を4年間に分割して計上する方法です。ただし、年度の途中で産業用ロボットを導入した場合は、月割りで計算して経費を計上する必要があります。
しかし、注意しなければならないのは、減価償却の計算方法(減価償却方法)には定額法と定率法の2種類があるという点です。
定額法と定率法は固定資産の種類によって決められていますが、税務署に届け出を出すことで決まった方法以外の計算方法も適用可能です。ただし、ロボット導入時に増築した建物などについては変更できません。
では、減価償却の定額法と定率法について、それぞれの計算方法や特徴を詳しく解説しましょう。
定額法の減価償却は、毎年同額の償却費を計上する方法です。先程の例では、200万円を4年で償却するので、1年間に50万円の計上となります。計算式は下記のように単純なものです。
減価償却費 = 購入金額÷耐用年数
定額法のメリットは計算が単純でわかりやすいことと、計画が立てやすいことでしょう。毎年コンスタントに利益を残していきたいという場合には定額法で計算するのがおすすめです。
ただし、前述した通り、耐用年数は法定耐用年数以内であれば問題ありません。また、年度の途中に産業用ロボットを購入した場合には、月割りでの計算となります。
定率法は毎年一定の割合で償却するというという考え方です。わかりやすく、定率を0.5で計算してみましょう。たとえば、固定資産として500万円の産業用ロボットを購入した場合は以下のようになります。
定率法の特徴は、初期の償却額が大きくなり、年が経過するについて償却額が減少するという点です。正しい計算方法は以下のようになります。
減価償却費 =未償却残高(購入年度は取得価額)×定率法償却率
ただし、上記の方法で計算した減価償却額が「償却保証額※」を下回った場合については、下記の計算式に切り替わります。(※資産の取得価額×耐用年数に応じた保証率)
減価償却費=改定取得価額(=償却補償額を下回る前の年度の期首簿価)×改定償却率
また、償却保証額に満たなくなると毎年同額を計上するというシステムです。
定率法での減価償却費の計算は、法定耐用年数の最初の時期に減価償却の額が大きくなります。したがって、産業ロボットを導入した年に経費を多く計上したいという場合には定率法を用いて計算するのが良いでしょう。
ところで、一般原則として帳簿上の最後に1円を残して記載することになっています。これはどういうことでしょうか。
法定耐用年数を迎える年度末には、帳簿上にその資産記録を備忘価格として1円を残すことになっています。
これは、減価償却をして資産額が0円になってしまうと、帳簿上はその資産が存在しなくなるという考え方です。もし、存在しなくなるとどのような不都合があるのでしょうか?
実は、その資産を売却したり廃棄したりする場合には存在しない資産となるので、どうすることもできなくなってしまいます。つまり、帳簿上での矛盾が生じるということです。
その矛盾を防ぐために備忘価格として1円という資産額を残しておきます。
少し不思議な感じもしますが、一般原則なので頭の片隅に置いておいてください。
減価償却の計算方法が2種類あることはわかりましたが、どちらを使えばよいのかわかりません。
多くの中小企業は定額法を用いています。特に不都合がなければ定額法で良いでしょう。
耐用年数は寿命(耐久年数)とは異なります。ですから、法定耐用年数を超えても産業用ロボットが使えなくなるわけではありません。法定耐用年数は経費として計上できる期間を示しただけのもの。税法上の固定資産としての価値がなくなるということです。
耐用年数に関して注意しなければならないのが、投資額の回収期間でしょう。もし、耐用年数が過ぎても産業用ロボットの投資額を回収できていない場合には、支払いは残っているのに経費として計上できない状況となります。
したがって、投資額の回収プランは法的耐用年数を考慮して決定するのがおすすめです。
ロボットの導入には多額の費用がかかるので、簡単に決定することは難しいかもしれません。しかし、近年は国や自治体に補助金制度があり、条件によっては利用できる可能性があります。
したがって、産業用ロボットを導入する際には補助金の検討や減価償却の計算も含め、投資額の回収プランを決定しましょう。補助金制度に関しては下記の記事を参考にしてください。
本記事では産業用ロボットの耐用年数と減価償却について詳しく解説しました。産業用ロボットを導入した場合には、耐用年数と減価償却という考え方が重要となります。どちらも会社の利益を計算するうえでは外せない考え方です。もう一度記事を振り返ってみましょう。
耐用年数とは対象資産である産業用ロボットを使用できる期間(年数)のことで、財務省が定めた「法定耐用年数」によって規定されています。
産業用ロボットの法定耐用年数はロボットの種類によって決まるのではありません。実は、ロボットの用途や作業内容によって規定されています。
また、減価償却とは産業用ロボットの導入にかかった費用を分割して経費に計上するという方法です。減価償却の計算方法(減価償却方法)には定額法と定率法の2種類がありました。
定額法と定率法にはそれぞれ特徴があります。定額法は計算が簡単で計画が立てやすいこともあり、中小企業ではよく採用されている計算方法です。一方、定率法は導入初期の減価償却が大きくなるので、最初の年に大きな額を計上したい場合に用いられます。
どちらが良いと言えるものではないので、会社の利益計算と共に検討するのが良いでしょう。減価償却を計算できる会計ソフトやサービスを利用するのがおすすめです。
設備導入時にかかった費用の回収プラン検討時には耐久年数と減価償却についても考慮してください。
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