産業用ロボットによる品質向上って本当?人手とロボットを徹底比較!
- #品質向上
こんにちは。
ロボットの情報を発信する、製造DX.comです。[◎△◎]
近頃はお掃除ロボットやペットなどの家庭用ロボットも少しずつ普及してきました。しかし、まだまだ産業用ロボットの分野は利用が少ないという印象です。
日本で産業用ロボットの開発が始まったのが昭和43年頃。鉄腕アトムがアニメ化された数年後でした。その後、ロボットは急激な進化を遂げ、現在では自動車産業を始めとする様々な分野で利用されています。
しかしながら、日本でのロボット利用率は欧米に比べるとかなり劣っていると言わざるを得ません。これは製造DX.comがまだまだロボット自動化のメリットを伝えられていないからと深く反省しております。
そこで今回は、ロボットによる自動化によってどのようなメリットが得られるのかということと、ロボット自動化を導入することによってメリットのある分野について、改めて一緒に考えてみましょう。
ロボット自動化は最先端の働き方改革です。ぜひ最後まで記事を読んで、あなたの職場の働き方改革を大きく前進させてください。
もくじ
ロボットによる自動化を導入することによって様々なメリットが得られますが、その中でも特に大きなメリットとしては次の6つの項目です。
このような多くのメリットが得られることで、作業員の負担は大きく減ることになります。それでは、それぞれについて詳しく解説していきましょう。
ロボット自動化が実現することで、生産性が大幅に向上する場合があります。人間の場合は基本的に8時間労働で休日も必要です。しかし、ロボットの場合は24時間、365日ほぼ稼働し続けることも可能となります。もちろんロボットとは言えメンテナンスも必要です。しかし、人間のメンテナンスと比べると、時間も費用も比べ物にはなりません。
また、効率よく生産できるラインを設計することで、生産工程にも無駄がなくなります。更に、ロボットは常に正確な動きをするので人的ミスも大幅に削減することで歩留まりの向上も可能です。
結果として、今までは8時間しか生産ができなかったラインでも、ロボットで自動化を行うことで24時間安定した生産が可能となります。
ロボットによる自動化を行うことで、ロボットが人間の代わりに作業を行ってくれるので省力化が可能になります。つまり、慢性的な人手不足に悩まされることもありません。人材確保に悩まされている企業も多いと聞きますが、ロボットを導入することで人材確保の悩みも解消。
更に、ロボットは一旦導入してしまえば運用コストもほとんど掛かることはありません。この点も大きなメリットと言えるでしょう。
製造コストの大部分は材料費と人件費です。材料費を削減することは難しいと思いますが、人件費削減に関してはロボット自動化により十分実現が可能。これは大きなメリットと言えるでしょう。
実際にロボット自動化を導入して人員削減を実現したという事例については、下記の記事を参考にしてください。
ロボットの優秀な点は人間ではできないような作業も簡単にできるという点です。たとえば、従業員が作業を行うと危険な場合でも、ロボットを使えば正確な動作が可能。危険な作業も確実にこなすというメリットがあります。つまり、従業員の安全確保が可能ということです。それだけではありません、一般に3K(キケン、キツイ、クサイ)と言われる作業に関してもロボットに任せてしまえば安心安全な作業となります。
危険な作業の中には様々なものがありますが、意外と危険なのが重量物を運ぶという作業です。人が持ち運ぶ物の重さは法律で決められているので、重いものを運ぶには複数人で運んだり、リフトなどの重機を使用しなければなりません。しかし、中には人手や重機では追いつかないような場合もあります。そんなときにメリットがあるのがロボットです。
ロボット自動化による搬送やパレタイズに関しては、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
>>〇kg以上の重量物は人手作業をやめたほうがいい?搬送やパレタイズは自動化するべき!
ロボットはプログラム通りの動きしかできません。したがって、人が再現することも難しいような複雑な動作でも常に正確な動作が可能です。ロボット自動化の工程による人的ミスも削減でき、品質向上が実現できます。また、ロボットにビジョンセンサを組み合わせることで、判別という点では人間の判断能力にも劣らない動作も実現可能です。
品質向上に関しては別記事にて詳細を記載していますので、下記リンクを参考にしてください。
>>産業用ロボットによる品質向上って本当?人手とロボットを徹底比較!
また、近年は商品の不具合やトラブルの原因を調査するのにトレーサビリティ(品の生産から消費までの過程を追跡可能にすること)が必要とされますが、ロボット自動化によって品質管理も容易となりトレーサビリティとしても有効です。
近年、どの業界でも多品種少量生産という状況が増えています。品種が異なることで、生産ラインの品種対応をしなければなりません。しかし、ロボットによって生産ラインを自動化することで、型換えも自動で行うことができます。
ロボットのプログラムとティーチングによって品種毎に違う動作を行うことも可能。また、部品を掴んだり吸着させる機能についてもツール毎交換する方法もあります。つまり、プログラムさえ正しく作ることができれば、1個ずつ違う品種の生産もできることになります。
前述した通り、ロボットはプログラムによって動作します。また、ロボットの手首より先の部分には工夫をすれば複数のツール・複数の機能を持たせることができます。つまり、1台のロボットで複数の工程をカバーすることができるので、今まで複数台の専用機を使用していた工程でも1台のロボットで賄うことが可能。この点は非常に大きなメリットと言えるでしょう。
たとえば、1台のロボットで次のような工程を行うことができます。
ロボットの導入にはコストが掛かるという印象が強いかもしれません。しかし、1台のロボットで上記のような複数の工程を賄えると考えるとコストパフォーマンスはかなり良いと言えるのではないでしょうか。
では続いて、ロボット導入によって今後更に自動化が進みそうな分野について見ていきましょう。
ロボット自動化が期待できる業界は多々ありますが、以下のような業界では既に多くのメリットを感じてロボット自動化が進められています。
しかし、冒頭で述べたように、まだまだ日本の生産ラインではロボットの活躍が少ないという印象です。それでは、各分野のどのような工程でロボット自動化が進められているのかを具体的に紹介しましょう。
日本の産業を牽引している自動車業界では、早い時期からロボット自動化が進められてきました。特に単純作業に関しては今もどんどんロボットを導入し、工程の改善をされています。特にロボットを多くしようしているのが次の工程です。
溶接工程や塗装工程は危険な工程が多いので、ロボット自動化はメリットが大きいと言えます。また、塗装工程ではロボットを使用することで常に安定した動作が可能です。
電子業界でもロボット自動化が進んできました。ロボットを導入している工程は次の通りです。
電子業界と言っても、電子デバイス業界から電子機器業界まで幅広い分野となっています。したがって、その工程は多岐に渡り、ロボット自動化を取り入れている工程も様々です。ロボットのサーボ技術は高精度なので、電子部品のような小さな部品でも問題なく加工や組み付けができます。その点でも人的ミスを削減でき、大きなメリットがあると言えます。
食品業界でロボット自動化が取り入れられているのは主に製品の箱詰め工程や搬送工程です。特に箱詰め工程ではパレタイザ機能に大きなメリットを感じ、ロボットを導入している工場も多いと言えます。上記も含め、食品産業では次のような工程でロボット自動化が導入されています。
医療分野でも徐々にロボット自動化が進んできました。薬品を製造する工程でのロボット自動化は多くのメリットがあることは言うまでもありません。医薬品製造工程で主にロボット自動化されているのは次の工程です。
ただし、医療分野では更にロボット自動化が進んできました。こちらの動画はPCR検査を人の代わりにロボットが行うという動画です。このように感染症などの危険な現場ではロボットを利用することで大きなメリットが得られるでしょう。
また、医療機器遠隔操作に関しては下記リンク記事も参考にしてください。
>>コロナ禍で闘う医療機器遠隔操作をロボット!PCR検査も自動化されているって知っていましたか?
今回はロボット自動化によって様々なメリットが得られるということについて紹介しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
ロボット自動化による主なメリットとしては次の6点を紹介しました。
特に大きなメリットは省人化が実現可能という点でしょう。働き方改革を進められている昨今ですが、ロボット自動化によって人件費の削減というよりも従業員の作業時間や作業内容を大幅に削減・簡素化することができます。正に働き方改革の最前線というところではないでしょうか。
また、現在ロボット自動化が進められていて、今後も更に発展していくと考えられるのは次の業界です。
その他の分野でも、今後はどんどんロボット自動化が進められていくと考えられます。
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