2021年のロボット業界のトレンドは〇〇!自動化するなら今がオススメ?
- #スマートファクトリー
こんにちは!
産業用ロボットの情報を発信している製造DX.comです。[◎△◎]
最近よく「見える化」って聞きますけど、何のことですか?
工場の稼働状況をわかりやすく「見える」ようにすることです。IoTの発展でより便利になってきましたね。
工場の稼働状況を全て把握することは困難です。工場の規模が大きくなればなおさら難しくなるでしょう。そこで多くの工場で取り組まれているのが「見える化」です。しかし、見える化を進めるにはどうすればよいのでしょうか。
そこで本記事では、工場の見える化について詳しく解説し、さらにメリットや取り組み方についても紹介しました。また、記事の最後には、見える化の成功事例についても記載しています。
ぜひ記事を最後までご覧になり、見える化に取り組む際の参考にしてください。
もくじ
最近になって工場の見える化という言葉をよく耳にするようになりましたが、実は以前から見える化への取り組みはされていました。たとえば、設備が故障した場合や異常停止した場合の表示ランプやブザーなどです。
作業員がいち早くラインの異変に気付くことができるのも、工場の見える化と言えます。しかし、技術が進歩した現在の見える化は、ランプやブザーだけではなくデータとして情報を得るというもの。
具体的には、製造ラインの状況をデータとして吸い上げ、生産管理板やモニターなどに進捗状況を表示するのが一般的です。作業に携わる人が進捗状況だけでなく、在庫数などを一目でわかるようにするのがポイントでしょう。
ただし、工場の見える化は現状把握に利用するだけではありません。さらに一歩進んだ効果的な利用がおすすめです。
工場の見える化は現状把握が本来の目的ではありません。もちろん進捗状況を知ることは重要です。しかし、それ以上に工場内で発生する様々な問題の解決が重要となります。
工場の見える化によって、製造ラインにおける問題点の把握が容易になるでしょう。また、データを解析することで、原因を特定しやすくなります。その結果、早期解決が可能です。
また、見える化によって得たデータは設備の故障診断にも利用できます。故障前にメンテナンスすることも可能です。
ただし、工場の見える化には問題点もあるので、その点を踏まえたうえで導入しなければなりません。
工場の見える化では、下記のような問題点があります。
最も大きな問題は、従来の生産設備を流用して見える化することが難しいという点です。見える化するには、データを取得するIoT機器などを追加しなければなりません。新しい設備の場合には追加が比較的容易ですが、古い設備に追加することは規格などの違いにより難しいでしょう。
また、データを取得できたとしても、本来の欲しいデータであるか否かという問題もあります。取得したデータが必要なデータでなければ、工場の見える化として意味がありません。
これらの問題点が解決できれば、見える化のメリットが得られます!
工場の見える化では、どのようなメリットがあるのでしょう?
工場を見える化することで、下記のような4つのメリットが得られます。
では、それぞれのメリットについて具体的に解説していきましょう。
工場の見える化でわかることは生産ラインの稼働状況です。今までは正確に把握できていなかった稼働状況が正確にわかることで、工場全体が潜在的に抱えていた課題や問題が浮き彫りになります。
数値データとして捉えることで、生産ラインのどこにムダがあるのかが見えるでしょう。また、時系列的に見ることで、生産のムラも把握できます。それだけでなく、設備の故障や異常が発生した場合にも原因特定が容易になるでしょう。
したがって、工場の見える化によって
などが可能となります。
見える化のメリットは数値データが得られる点です。数値データを提示することで、従来は困難だった業務プロセスの社内共有が容易になります。
たとえば、今までは抽象的な捉え方しかできなかった業務プロセスがあったとしましょう。それを具体的なデータで示すことができれば、誰もがイメージしやすくなります。抽象的なものをデータで具体的に示せるのも、見える化のメリットです。
製造業の課題として、属人化が挙げられます。特に経験豊富なベテラン作業員しかできないような工程では、急な欠員が出た際に生産ができません。実は、見える化によって属人化を排除できます。
また、工程内の作業が独自の方法になってしまっている場合も同様です。近年はISOなどの取り組みで、多くの工程が作業手順書通りに行われています。しかし、中には手順書の不備を修正していない場合や、個人の見解によって手順を勝手に変更している場合もあるかもしれません。
これらの問題についても、工場の見える化によって解決できるでしょう。特定の作業員に縛られること無く、安定した品質の生産ができるようになります。
工場の見える化が実現したとしても、トラブルが発生することは仕方がありません。しかし、見える化によって、トラブル発生時の対応は従来よりも早くなります。
なぜなら、常に工場全体の稼働状況・生産状況をデータで把握できているからです。トラブル発生時には、データを元に的確な判断が可能となります。生産を中止する場合や別のラインや人材を利用する場合など、柔軟な対応ができるでしょう。
見える化の実現は、結果として工場全体を柔軟な体制へと導きます。トラブルが発生した場合にも、最小限の損害に抑えることができ、生産性の向上が可能です。
見える化で多くのメリットが得られることはわかりました。しかし、どのようにすれば見える化ができるのでしょうか?
工場で見える化を推し進める方法としては下記の4つの手順になります。
それぞれについて、もう少し詳しく解説しましょう。
工場の見える化を推し進める際に、最も重要となるのが目的です。目的を明確にすることで、軸がブレることなく見える化が実現できるでしょう。
情報を可視化するだけでなく、データを分析して生産ラインに潜む課題を解決することが最終的な目的です。目的をより具体的に、明確にして工場の見える化に取り組んでください。
工場の見える化に取り組む目的が明確になれば、早速見える化への取り組みを実施したいところ。しかしながら、その前に工場内のムリ・ムダをできる限り排除しなければなりません。そこで実施したいのが5Sの推進です。
5Sとは下記5つの「S」のことです。
見える化に取り組む前に、生産ライン現場の整理整頓を行いましょう。5Sについては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
見える化の肝と言えるのが、生産設備のIoT化です。従来の生産設備にセンサやカメラなどを取り付けてIoT化します。ただし、前述したとおり、古い設備にIoT機器を取り付けることは難しい場合があるので注意が必要です。
設備のIoT化ができれば、センサやカメラからのデータを取得可能です。取得したデータを解析することで工場の見える化が実現します。IoT機器の導入事例などは下記の記事を参考にしてください。
工場の見える化には判断基準が必要です。生産ラインには様々な工程や部署が関わっているので、評価指標(KPI)の根拠となるデータは異なります。したがって、工程や部署によって判断基準が明確になっていなければ客観的な判断ができません。
評価指標はトラブル発生にも大きく関係します。ルールを明確にしておくことで、トラブルを未然に防ぐことも可能です。また、トラブルが発生した際の対応についても、ルール化して周知することで最小限の損害となるでしょう。
したがって、評価指標とルール化は工場の見える化を確実なものにします。
工場を見える化する方法が理解できましたが、もう少し具体的な事例を知りたいですね。
それでは、見える化の具体的な成功事例を紹介しましょう。
工場の見える化に成功した2つの事例を紹介しましょう。
それぞれについて、動画を紹介しながら具体的に解説します。
下記の動画は、下記5社の見える化を紹介している動画です。
中でも株式会社TMCでは見える化に取り組み、生産性が34.9%も向上した実績があります。株式会社TMCは樹脂製品などを製造する企業です。TMCの工場では工作機械の停止に気付かないことや、作業再開までのタイムロスという問題がありました。そこで、TMCが取り組んだのは下記のような方法です。
上記の取り組みを行った結果タイムロスが減り、生産性が34%向上しました。
こちらの動画は、椿本チエインでの見える化への取り組みを紹介しているものです。
椿本チエインでは、製造現場の稼働状況を見られないかという提案から、見える化への取り組みが始まりました。従来の設備はそのままにして、IoT機器を追加されています。その結果、ネット上で稼働状況がモニタリングできるようになりました。
特に、従来はわからなかった無人ラインの停止原因を把握できるようになり、対策が取れるようになったとのことです。設備を丸ごと入れ替えるのではなく、IoT機器を追加するだけで大きな効果が得られるのも見える化のメリットでしょう。
本記事では工場の見える化について詳しく解説しました。もう一度記事を振り返ってみましょう。
見える化とは、製造ラインの状況をデータとして吸い上げ進捗状況や在庫数などを一目でわかるようにすることです。見える化のメリットは主に次の4点。
上記のようなメリットを得るために、下記4つの手順で見える化を推し進めましょう。
工場の見える化は多くのメリットが得られます。ぜひ取り組んでみてください。
自動化を行うにあたって知っておくべき事項をまとめた「工場自動化ガイド」を作成しました。これから自動化を行っていきたいと考えている企業様は是非参考にしてみてください。
https://spesill-local.studio.site
インターネット接続せず、セキュアに生成AI活用ができる環境を提供します。具体的には、ローカルLLMを使用して、専用アプリを50万円~提供します。買い切りになるのでランニングコストはかかりません。
DifyやMicrosoft CopilotなどのノーコードAIツールの活用方法がわからない、社内に導入したけど使用している社員が少ない、生成AIを活用した新事業を立ち上げたい、という企業様を徹底的にサポートします!
お気軽にお問い合わせください。
Word、Excelと親和性が高く、高度な文章生成、図表から文字・文字から図表の生成ができ、ナレッジ検索ができるAIアシスタントツールです。
専門文書の作成や社内外からのお問い合わせ対応などに課題を感じている、人手不足で業務が逼迫している、埋もれている有益なデータが大量にあるなどナレッジマネジメントのお悩みがあれば是非お気軽にお問い合わせください。
製造DX.comを運営する株式会社ファースト・オートメーションは製造業特化の生成AI活用支援会社です。製造DX.com内で研究成果の一部を投稿しています。また、製造業のデスクワークをAIで簡単にする「SPESILL(スぺシル)」を開発提供しており、特に反響をいただいております。ぜひご活用ください!
厳選した記事を定期配信
キャンペーン情報などをいち早く確認