薄くつかみづらいクッキングシートの供給作業を自動化へ!ーロボット導入事例7

薄くつかみづらいクッキングシートの供給作業を自動化へ!ーロボット導入事例7
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こんにちは!産業用ロボットの情報を発信しているROBoINです。[◎△◎]

今回も、ロボット導入事例を掲載していきます。

参考資料は経済産業省が展開しているロボット事例となりますが、見やすく、わかりやすく、をモットーに嚙み砕いてまとめていきます。

みなさんの困りごとに対しての解決方法となれば幸いです。

①主な概要

【導入内容】
・ケーキ型へのクッキングシートを人手でしていたものをロボットへ代替する
・薄く腰がないためハンドリングが困難なクッキングシートをロボットの動きとハンドの構造で克服

【企業情報】
・中小企業
・食品製造業(食品加工・食品販売)

【導入工程情報】
・準備工程(ハンドリング)
・生産性の向上

②導入前(生産現場の課題)

今回の事例のエンドユーザー様は、食品工場でケーキを生産していました。
お菓子作りをしたことある方ならご存知だと思いますが、ケーキの生地を型へ充填する前にクッキングシートを型へ取り付ける必要があります。

底面ある円筒の型には2種類のクッキングシートが必要であり、底面には、円形のシートを、側面には細長い短冊形のシートをそれぞれ取り付ける必要がありました。

町のケーキ屋さんのように比較的少量かつ、一流職人であれば、問題ありませんが、今回の事例のように工場を持ちパートやアルバイトの方に大量生産をしている場合、その作業は非常に困難です。

対象部門には9名の作業員を配置しており、労働者が不足しつつある現代から考えると将来的に人手不足になる可能性が高かい状態でした。
そのため、自動化したいと考えていましたが、2種類の取付があり、かつ、ハンドリングの対象となるクッキングシート自体が薄く柔らかく、つかみづらいものだったため、自動化が難しいと考えていました。

③ロボットシステムの導入

【主な導入製品】
・垂直多関節ロボット
・クッキングシート自動送り機
・専用ハンド(シート巻取り用)
・コンベア

今回の事例では、2種類の取付方法があったため、各取付に対してロボットを導入、合計で2台のロボットを導入しました。

側面用のシートについては、ハンドリングするために、巻取り用のハンドを設計。端部を挟み、ハンドを回転させ巻き取る機構を設計し、導入を実現させました。

底面用のシートは吸着ハンドを採用しましたが、対象が紙であるため、1枚ずつ掴むのが課題の1つでした。そのため、シートを1枚ずつ取り出す機構を設計し、架台を解決しました。

④自動化による効果

本案件は、弊社が設計したものではないため、具体的な導入費用を掲載することができませんが、効果などとしては下記のようになっています。

【主な効果など】
投資回収年数 :約5.8年
生産性    :約1.5倍
導入部門人員 :3人削減
効果     :51万円/年
その他の効果 :生産性の向上、作業員を高温環境から解放

製品の安全性と品質を確保しつつ生産性をいかに向上させるかは、製造業にとって永遠のテーマであり使命です。
しかし、生産性のカギとなる人材の確保が年々難しくなっている今、設備の自動化・ロボット化に期待するところは、非常に大きい物があります。

作業員の配置環境が高温であったりいわゆる3K(きつい、きたない、危険)であることは、作業員の離職にもつながりかねません。
貴重な人材を失ってしまわぬようにするためにも、ロボット導入を進めていきたいですね。

※参考動画は本案件のロボットシステムではありません(紙を掴むロボットの動画は見つかりませんでした。。。)

⑤最後に

いかがだったでしょうか?
今回の事例は、「そんな繊細なものを掴むことができるんだ!」と驚いたかたもいらっしゃると思います。

「これは人の手でないと無理」という常識を壊すところまでロボットの進化は進んでいます。

また、ロボットSier様はたくさんの知識を持っており、ロボットに更なる自由度を持たせることができます。

みなさんの職場の課題解決のハードルを大幅に下げていただけるのではないかと思います。
一歩踏み出して、ロボット導入を検討を進めることにより、飛躍的な成果を収めることにつながることでしょう。

ロボット導入のお問い合わせはROBoINまで

品質向上のためにはロボットが必要不可欠です。人間の手作業であると体調や精神状態によって精度にバラツキが発生します。
作業者のモチベーション向上のためにも、ぜひロボット導入をしていただきたく思います。

ロボット導入について「もうちょっと知識を深めたい」という方はこちらのコラムをご覧ください!
『初心者必見!これを読めば導入に向けて大きく前進!ロボット導入に必要な情報をまとめました!①』

ROBoIN(ロボイン)を運営する株式会社ファースト・オートメーションでは、製造業の業務効率化を支援する様々なサービスを開発提供しています。工場自動化プロジェクト特化のプロジェクト管理サービス「ROGEAR(ロギア)」やAI仕様書作成サービス「SPESILL(スぺシル)」は特に反響をいただいております。ぜひご活用ください!

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