Amazonやニトリも導入している!―物流倉庫で活躍するロボットシステム

Amazonやニトリも導入している!―物流倉庫で活躍するロボットシステム
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こんにちは!ロボットの情報を発信する、製造DX.comです。

物流の現場では、産業用ロボットのシステムが活躍しています。倉庫で、港で。物流は社会にとって欠かせないインフラですから、ロボットが導入されればさらに効率化・合理化・生産性が向上し、世の中によいインパクトを与えることは想像に難くありません。中でも、ピッキングという作業はロボットが代替できます。人が棚から製品を取り出す際に作業を代替し、ロボットによって効率よく、スピードも素早く、必要な製品をピックします。

では、具体的にどのように人の作業を吸収し、ロボットが物流を効率化してくれるのでしょうか?

進むロボットのピックアップ

物流倉庫では、ピッキングロボットが大活躍しています。日常使うネットショップも、大規模なショップになればなるほど、倉庫を持っています。小規模なショップであれば、人がピックアップして発送することも可能ですが、多種多様な商品を扱う場合は倉庫でのピックアップも複雑になります。  

たとえば、洗顔フォームと携帯ホルダーと腰痛用クッションが同時にオーダーされるようなことがあるからです。これらを同じ便で運ぼうと思ったら、ロボットがテンポよく、入り組んだ棚から取ってこなければなりません。さらには、お客様はひとりだけではありませんから、同時にたくさんのピッキングロボットが倉庫内を動き回る必要があります。

ピッキングロボットの課題と技術の進歩

しかし、ピッキングロボットは課題だらけです。ロボット同士ぶつからないようにするのもそうですが、荷物のサイズも重さもバラバラなので、動きが固定ではなく変動的になるのです。

ただ、人間がたくさんの商品をピックアップするのも過酷な労働すぎますし、効率もよくありません。そこで考え出されたのが、Kiva Systemsです。(現:Amazon Robotics kiva2012年にAmazonに買収されたKiva Systemsが開発した搬送ロボットであり、Amazonの物流倉庫で運用されています。

Kivaは、商品が載っている棚をまるごと運ぶことができるため、ピックアップスタッフは定位置にいるだけでピッキングロボットが棚ごと持ってきてくれます。あとは、棚から該当の商品を取り出せば、人間+ロボットの連携で対象の商品を取り出せるのです。あとは、ロボットが棚ごと元に戻すだけです。

棚は比較的、サイズ感を合わせやすいのでロボットが運ぶのにぴったりです。さらには、ハードワークによる人間のミスも非常に減りますので、作業の効率化と正確性が大幅にアップします。

物流ロボットはニトリのピッキングにも

Kivaは、Amazonでしたが、インテリア最大手のニトリでもピッキングロボット「バトラー」が活躍しています。リモートワークが浸透した現在では、室内の快適さにこだわる人も増え、ニトリの出荷量、倉庫取扱量は大幅に上昇しています。従来は、スタッフがピッキングして、Amazonでもニトリでも、1日に倉庫内を11キロほど歩行していました。

バトラーもまた、棚ごとステーションに運んでくるソリューションです。ステーションではスタッフが待機し、人がやる作業は棚から該当商品を取り出してバーコードで読み取り、次の工程として梱包段ボールに詰めるだけです。

さらに、AIを搭載し、どの商品がシーズンごとに売れ筋で、どの商品とどの商品が“ついで買い“される傾向にあるのかを自動で分析し、棚の配置を決定してくれます。従来は、熟練したスタッフの経験と勘に頼っていた分析と改善提案が、AIによって自動で最適化されるようになるのです。

棚を運ばずとも梱包された段ボールが沢山積まれたパレットをロボットアームの元までAMRが搬送し、ロボットアームは定位置で入出荷の仕分け処理するパレタイズロボットだったり、コンベアと自動倉庫を組み合わせ、コンベアから流れてくる商品をAIカメラを搭載したロボットアームが瞬時に見分けピッキングをするピッキングロボットの活用も活発になっています。

ピッキングロボットのメリットとデメリット

メリットはなんといっても精度の高さすなわちミスのなさであり、質ではないでしょうか。スピードも早いですし、重たいものも大丈夫です。加えて、熟練した人が、単純作業を担当することがなくなりますので、より効率的にスタッフの配置が可能になります。人件費も下がりますし、全体的な生産性は間違いなく向上します。

しかし、デメリットもあります。それは導入費用が安くないということです。シンプルに考えると、手作業で人がピックアップした方が早いです。なぜならロボットは必ず1個ずつ商品をピックしますが、人は3個、4個同時にピックする人もいるはずです。さらに、人が作業するよりも、ロボットが動き回る分だけ大きなスペースを必要とするケースがあります。トラブル時には、専門家が対応するか、わかる人が対応しなければならないので、作業が止まったり、現場が混乱したりする可能性も考えなくてはなりません。

以上のメリットデメリットをまとめると以下のようになります。

【メリット】

  • ピッキングミスがない
  • 搬送スピードが速い
  • 重量物の搬送が可能

【デメリット】

  • 導入コストが高い
  • 十分なスペースが必要
  • トラブル時は、専門家による対応が必要

まとめ

自動化の流れはどんどん進んでいきます。すべて人が行っていた作業を、効率よく、正確に、コストを削減しながら、より投資効率を高めるために進んでいく必要があります。特に物流は、生活に欠かせないインフラでありながら、きつい仕事でもあるのでロボットが代替できる部分は大いにあります。さらに進めば無人倉庫の中をロボットが走り回る未来も来るかもしれません。

 ピッキングロボットのほかにもAGVやAMRが物流倉庫で活躍しています。ご興味がある方はぜひ、過去のコラムもご覧ください。

『 AGV・AMRとは?工場・倉庫で活躍が加速!スマートな自動化に貢献! 』

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